先月、政府がサイトブロッキングを要請したことで、閉鎖に追い込まれた「漫画村」というサイトがあったことを覚えている人も少なくないでしょう。
「漫画村」は、著作権を侵害していただけではなく、閲覧者に無許可でモネロという仮想通貨のマイニングができるように、スクリプト(ブラウザ上で動くプログラム)が仕込まれていたことが判明し、話題になりました。
日本では、現在「漫画村」だけでしか被害報告がないようですが、世界各国では「マイニングスクリプト」による被害が報告されています。
では、私たちが「マイニングスクリプト」の被害にあわないようにするには、どうすればいいのでしょうか。
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目次
「マイニングスクリプト」とは?
サイト訪問者のデバイスを使って、無断にマイニングをさせられるというのが「マイニングスクリプト」です。
「マイニング」というのは、仮想通貨の取引を承認する作業、またはデータの書き換えをできないようにしていくというものです。
そして、その報酬に仮想通貨が貰えるという仕組みです。
一般的に「マイニングスクリプト」は、ウィルスやハッキングなどのように、実害を伴うようなものではありません。
しかし、自分のパソコンやスマートフォンの処理速度の低下や、バッテリーの消費するスピードが増大するだけではなく、ブラウザを終了しても、マイニングをし続けてしまうというマイニングスクリプトも報告されています。
また詐欺サイトなどにも、誘導させられる危険性があるので注意が必要です。
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世界各地でマイニングスクリプトによる被害続出!
イギリスでは、「国民保健サービス」、「プライバシー監視機関」など多くの政府系サイトに、マイニングスクリプトが埋め込まれていました。
さらに、アメリカやオーストラリアの「政府系サイト」、アメリカの「電気自動車大手テスラモーターズ」、視聴者をターゲットにした「You Tube」にも埋め込まれていたことが発覚しています。
このように多くの国や企業が、マイニングスクリプトの被害になっています。
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マイニングスクリプトを防ぐ方法
もちろん「違法サイトへアクセスをしない」というのは大前提として、マイニングスクリプトから身を守る方法もあります。
「No Coin」や「Miner Block」などのオープンソースブラウザを拡張することです。
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両方とも「Firefox」、または「Google Chrome」から導入することで、マイニングスクリプトを阻止することができます。
マイニングスクリプトに不安を覚えている方は、インストールしてもおいて損はないでしょう。(執筆者:三宅 瑛心)