賃貸物件の設備として今最も人気のあるのが無料インターネット回線です。
毎月のネット接続費を節約できるだけではなく、入居初日からインターネットが使えるという利便性の高さも人気の秘密です。
そんな人気設備を格安で、賃貸併用物件に導入するにはどうしたらいいかをお伝えします。

目次
(1) 自宅利用のため、高速光回線を導入する
まず賃貸併用物件ですから自宅も併設されています。
自宅にネット回線がないと不便なので、まず自宅用に高速光回線を導入しましょう。
最近の光回線でしたら速度的には下りで最速で2Ggpsという回線もあります。
自宅用の光回線の利用料は毎月4,000円から5,000円といったところです。
ネット回線は必要性の高い設備ですから、負担に感じることは少ないでしょう。
(2) 1階でも利用できるように各部屋に回線中継機を設置する

自宅に回線を設置し、ルーターと接続すれば無線インターネット接続が可能になります。
基本的には入居者もこの無線のインターネット回線を利用してもらうことになります。
しかし回線を2階に設置した場合、1階の各部屋との接続性はどうしても悪くなります。
特に賃貸併用住宅の場合、1階と2階で防音性を確保するために、分厚い壁や天井を設置していることが多いので、ネット接続が安定しません。
そんな時は回線中継機を導入しましょう。
回線中継機をそれぞれの入居者の部屋に置くことで2階に設置した回線を受信し、1階まで増幅して届けてくれます。
それぞれの中継機で設定が必要ですが、複雑な設定ではないのでいったん自分で設定した後に、入居者に渡せば問題なく使用できます。
中継器の価格は2,000~3,000円と大変安いので、導入コストもほとんどかかりません。
(3) 中継機を利用すれば部屋ごとにパスワードが設定されるので、セキュリティも安心

一方でセキュリティ対策が不安になる人もいるでしょう。
自宅の回線と共有にすることで、自宅用のパスワードを入居者が知り、不正な利用をされないかという不安も起こります。
しかし中継機経由の回線は、中継器ごとにそれぞれにIDとパスワードが付与され、自宅の回線と区別されます。
自宅回線のパスワードを教えなくても、入居者はそれぞれ自分の部屋用の中継機に記載されたパスワードを入力してインターネット回線に接続できます。
それぞれの部屋に独立したIDとパスワードが設定されるので、セキュリティ面でも高い安全性を確保できます。
中継器を利用すれば個別のインターネット契約費の必要もなく、入居者にネット接続サービスを提供できます。
無料インターネットサービスをつければ家賃もアップも可能なので、大変にコストパフォーマンスの良い集客策と言えるでしょう。(執筆者:長嶋 茂)