年々暑さが増す日本列島。
2018年の今年は、毎日の気温が体温を普通に超える日々が続いています。
皆さん、体調は大丈夫でしょうか。
熱中症の初期症状は、
「汗が止まらない」
「めまい」
「立ち眩み」
から始まると言われています。

どうか皆さん、暑さ対策には気を付けてくださいね。
今日は、「熱中症」は保険適用されるのかという質問も多かったのでその内容でお届けしたいと思います。
目次
傷害保険で補償可能?
傷害保険でそのまま支払われるケースは少なく、ほとんどの保険会社では、「熱中症特約」を付帯しなければ、補償はされないことになっています。
傷害保険の中でも、子供用の傷害保険にしかこの特約がつけられない会社もありますので、付帯したい際は、きちんと「特約付帯で補償ができるか」を保険会社または代理店に聞くことが大切です。
仕事中の熱中症は補償可能?
労災の上乗せ保険といわれる保険会社ごとの「労災上乗せ保険」にて補償が可能なケースが多いです。
こちらも、すでに「熱中症」を含んで約款が組まれているものと、「熱中症危険担保」という特約を付帯して補償されるものの二通りがありますので、このご時世ですから、必ず補償対象かを聞いてみてください。
万が一付保されていなくても、特約で付帯できる会社であれば、保険期間の途中でも中途付帯が可能ですからご安心ください。
熱中症は会社の責任になる可能性大
これだけ報道はされていますが、会社として責任があるのかを軽く考えている会社も多いと聞きます。
(2) 職場環境および作業内容が熱中症の原因となること
が証明された場合、会社としての責任を問われるケースが多くなっています。
もちろん他の病気等の可能性も問われますが、(1)と(2)のケースとの因果関係が高ければ、会社としてのリスクと考えなければなりません。
リスクの高い業務って? 発症時間の多い時間帯ってある?

統計では、建設業、次に製造業のリスクが高くなっています。
また、発症時間は14時から17時頃が多いです。
また、その職業に就き始めた「初日~3日目」までが、体が慣れていないせいもあり、発症リスクが高めです。
最近流行の企業コンサルティングに「熱中症対策」があるって本当?
各保険会社もこの異常気象に対応して、企業コンサルティングの中に「熱中症対策」を入れて提案することを始めています。
保険適用があるということは、「熱中症」も立派な労災事故であることに間違いはありません。
ですから、会社としてそのリスク防衛に関与していかなければならない世の中になったということです。
この熱中症対策のコンサルティングは、その他のリスク防衛と同様「労災リスクの防衛」と「企業の労働環境改善に向けた」指南を行います。
また、実際に熱中症が起こった際の「模擬訓練」などの手法も教えてくれるそうです。
労災上乗せ保険をご検討、またはすでにご加入している企業の皆さんは、保険会社や代理店に聞いてみるとよいと思います。
自身でできる熱中症対策(会社としても推奨可能なこと)は?
WBGTはご存じですか? 最近新聞でも目にする暑さ指数ですね。
気温・湿度・輻射熱の3点から、この指数を計算します。
今はiPhone、androidでもダウンロードできる「熱中症アラート」というアプリがありますので、ご自身でも企業側の皆さんもご利用されることをお勧めします。
危険度の高いときには、休憩を増やし、こまめに水分を補給するなどをしていくことが大切です。
また、「水だけを補給」をしても、熱中症の改善ができないこともぜひ頭の中に入れておいてください。
汗には塩分も含まれています。
それが出て行ったところに水分だけを補給をすると体内の塩分濃度が下がり、さらに体調を悪化させます。
(1)経口補水液もしくは、麦茶と塩飴などの補給、定期的な休憩(工場などで空調がうまく回らない設備の際は、分室でクーラーがきく部屋の用意)等で予防ができるとなおよいです。
体が熱いときは首やわきの下を氷で冷やすことも危険な状況を回避できます。

さいごに
熱中症は「死に至る危険な状況」です。
保険対応よりもまず、個人で気を付けること、企業で安全配慮義務を果たすことの重要性が伝えわれば幸いです。(執筆者:鮫島 ひかる)