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イギリスの年金の変化

年金制度は日本だけでなくイギリスにも存在します。
イギリスの年金制度は、国民年金だけでなく個人年金のような年金機構が経営している年金も存在します。
イギリスの年金制度はPension(ペンション)と呼ばれ存在していますが、加入している人の割合が少ない傾向がありました。
2016年に法改正
22歳以上かつ年に1万ポンド以上の収入を得ている成人は会社を通して年金を支払う義務が付けられるようになりました。
この法改正により、イギリスで勤める場合は自動的に年金が給料から引き落とされるようになりました。
日本の国民年金と同じような仕組みです。
この仕組みをイギリスではAuto Enrolment(オートエンロールメント)、直訳すると自動加入制度と呼んでいます。
イギリスの年金の割合
イギリスの年金の割合は、会社側が採用している年金機構の規定によりそのパーセンテージが変動します。
私は、Smart Pension(スマートペンション)と呼ばれる年金機構に加入していました。
私が納めていた年金の割合は、年収 約2万2,000ポンド(約300万程度)で、月55ポンド(約8,000円程度)です。
月の収入と比較すると、月々1,800ポンド(約27万円程度)の収入のうちの0.03パーセントを年金として納めていました。
イギリスの年金の仕組み

イギリスの年金は自動加入が義務付けられるようになってから、個人の希望に関わらず収入から自動的に引き落とされます。
しかしワーキングホリデービザで働いていてイギリスに長期的に滞在する予定がない場合や、老後をイギリスで過ごす予定がない場合は脱退または出国時に返還を求められます。
自動加入された年金から脱退するタイミングは年金機構によって異なります。
私の加入していたスマートペンションの場合、加入から1か月の期間で脱退が可能となっていて、ウェブ上で簡単に脱退(Opt out)できます。
加入から1か月の期間を逃すと、基本的には脱退できず、帰国時にまとめて返還を求めます。
イギリス年金は日本でも受け取れる?

イギリスで働いた収入で年金を収めた場合、退職後に年金を受け取ることが可能です。
しかしイギリスで働いた期間が短い場合、受け取れる額がかなり限られるだけではなく、ポンドでの受け取りのためイギリスの銀行が必要です。
イギリスポンドから日本円に変換する際のレートで損してしまう可能性も大きいです。
イギリスの年金事情は法改正の後の情報が少なく、イギリス政府のウェブサイトでもはっきりとした情報が見つけにくいです。
疑問が残る場合は、勤めている会社に自分が納得いくまでしっかりと質問しましょう。(執筆者:森 亜美)