水回りのトラブルの中でも、一番パニックになりやすいのがトイレのトラブルです。
チラシやインターネットで見た業者さんに頼んだら、応急処置だけで高額な請求をされ、びっくりする人は多いようです。
まず「どこの誰」に連絡すればいいのでしょうか。
目次
どこに連絡すればいい?

トイレのトラブルについての連絡先は、住居によってパターンがあります。
・ 賃貸物件… 迷わず管理会社へ(仲介会社ではありません)。
・ 一戸建て… 加入している火災保険会社のコールセンターへ(水漏れが保険の対象になっているか確認してください)。
・ 新築物件… ハウスメーカーへ。
上記の窓口を通せば、各自が法人契約している業者を派遣してくれます。
条件に当てはまらない、もしくは連絡が取れない
・ 最寄りの水道局
・ 自治体の広報に「水漏れはこちらへ連絡を」などと載っている指定業者
自治体によりますが、夜間や土日でもつながる公的な電話窓口は増えています。
緊急事態以外は、面倒でも日を改めましょう。
指定業者の料金は差ができにくい
指定業者とは、国が水道や下水の工事をしてもいいと認めている業者です。
例えば、水漏れで水道料金が高額になった場合、「漏水証明」を出すと支払いが免除されますが、この手続きは指定業者にしかできません。
水道でも下水でも、指定業者の作業費用には、あまり差がありません。
なぜかというと、強制ではないものの、組合ごとに作業費用の取り決めがあるからです。
この金額は、「公共事業に入札するときの基準価格」が元になっています。
指定業者が一般住宅のトイレつまりに対応した場合の例
指定業者が一般住宅のトイレつまりに対応した場合の例を紹介しましょう。
・ 出張費と作業費 3,000円
・ エアポンプ(プロ用ラバーカップ)5,000円~8,000円
・ 高圧洗浄 1万5,000円とホースの距離
・ 便器を外す・取り付ける 8,000円
エアポンプなら1万円以内、高くても3万4,000円でおさまります。
ただ、つまりの原因が屋外まで進んでいる場合は、外の下水管までホースを伸ばす分が、1メートル750円で加算され、排水管清掃車に出勤してもらうこともあり得ます。
ものすごくホースを伸ばさない限りは、プラス2万円で計5万円です。
民間業者の料金は職人さん次第
水回りに対応する民間業者の費用には、指定業者のような「組合の取り決め」とは無縁ですから、完全に自由裁量です。
スタッフには、水道、下水の資格を持っている人、持っていない人、ベテランの職人さんもいれば、社内の研修を受けただけの人、さまざまなタイプが混ざっています。
ベテランの職人の場合

1. つまりの原因を目視で判断
2. エアポンプではなく高圧洗浄と判断
3. 1度の訪問で解決
指定業者と同じ作業と同じ金額に、派遣会社の取り分がプラスされ、高くても2万4,000円程度でしょう。
まったくの新人の場合
1. つまりの原因がわからない
2. とりあえずエアポンプ(費用発生)
3. 高圧洗浄(費用発生)
4. 解決せず、後日有資格者が再訪問(費用発生)
無駄な作業がプラスされて、4万円以上かかるはずです。
屋外に原因がある場合も、排水設備工事責任者の資格がある人が来れば、その人が最初から最後まで作業してくれます。
しかし、無資格の人なら、後日有資格者が来ることになるので、また出張費がかかります。
プロが使う高圧洗浄機は1台50万円以上と高額です。
屋外の下水管で使う排水管清掃車は、軽トラサイズでも600万円以上です。
トイレのニオイにお困りの場合

わが家は建物の設備メンテナンス業を営んでおり、市の指定給水装置工事事業者でもあります。
普段は公共施設の仕事がメインですが、たまに緊急対応として、一般のお宅にも伺います。
最近多いトイレのお悩みが、トイレのニオイです。
壁まできれいに掃除をしているのに、なんだかニオイが気になる…
そんなときは、「小」レバーを使うのをやめて、常に「大」レバーを使うようにしてみてください。
「小」では流れきらず、いつの間にか配管の途中(L字になっている手前)部分に、汚物やペーパーがたまっているのかもしれません。
特に2階や3階にあるトイレには有効です。(執筆者:白戸 春)