ある程度まとまった余剰資金で資産運用のために株式投資を行っている人よりも、100万円程度の少額から億り人をめざすトレーダーの方が圧倒的に多いのではないでしょうか?
そんな投資家が好んで取引しているのが、値動きの激しい新興株です。
資産を100倍に増やそうとしているのだから、あまり値動きのない大型株よりも、値動きの激しい新興株に投資をするのは自然なことでしょう。
しかし、その考えは本当に正しいのでしょうか?
そこで今回は100万円を1億円にするのに新興株を触る必要がない理由を紹介します。
目次
リスクが高い新興株を取引する理由

一般的には新興株よりも、大型株の株価の値動きは安定しています。
株価だけでなく、財務状況の面でも新興株の方がリスクは高いです。
それなのに多くの個人投資家が、新興株に好んで投資する理由は下記になります。
・成長しきった大型株よりも、時価総額や業績に伸びしろがある
・テーマ株として人気が集まるとマネーゲーム化する
短期間に美味しいところだけを取り続けて、早期に1憶の資産を築こうとしているトレーダーの心理が透けて見えますね。
大型株でも資産を築ける
先程紹介した動機から新興株の取引を繰り返すものの、多くの投資家は儲けるどころか資産を失ってしまいます。
この事実を多くの投資家は知っていますが、それでも新興株を取引きしなければ憶り人になれないと思って、嵐の中に飛び込んでいくのです。
しかし、本当にそうでしょうか? そもそも、新興株を取引きしなければ、資産を築けないのでしょうか?
答えはNOです。
複利の力を利用すれば、ハイリスクハイリターンの新興株を一切取引せず、日経平均株価に採用されるような1日に1%程度しか株価が動かない大型株だけでも、1憶を築くことは理論上可能です。
1%の複利の力

1年の営業日は約245日です。
あくまでも理論上の話ですが、1日1%資産が増加した場合、1年後(245日後)には、100万円は1144万8,183円(1044.82%)になります。
463日目には1億円を超えて、2年も掛からず目標を達成できます。
もちろん、毎日株価が上がり続けることも、短期トレードで連戦連勝することもありません。
しかし、いつ連続ストップ安に巻き込まれてもおかしくないハイリスクな取引に関わらなくても、億り人になることは理論上可能であり、この事実を知れば一か八かの勝負に手を出すこともなくなるはずです。
一発逆転を狙うと足元をすくわれる
一発逆転を狙うような派手な取引をすることなく、大型株でローリスクな勝負をコツコツ積み重ねることでも資産を築くことができる。
この事実を知っているかどうかで、投資方針は大きく変わります。
早く資産を築きたいと一発逆転を狙えば、必ずと言っていいほど足元をすくわれます。
資産を築くために必要なことは、昨今のサンバイオのような一発退場の危険と隣り合わせの派手な新興株に近づかず、つまらないぐらいの大型株を取引するほうが近道ですよ。(執筆者:三田 亮)