自動車購入は家を買うことの次くらいの大きな出費です。
「大きな出費だからローンで買う」のがあたりまえになっていませんか?
でも、支払方法によって総支払額はずいぶんと変わってきます。
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目次
メリットとデメリット
まずは、それぞれの支払方法のメリットとデメリットを考えてみました。
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ローンにするなら必ず数社比較を
ローンの種類で金利はさまざま
ディーラーローン、信用金庫、銀行、損保会社など、ローンの種類によって支払う金利は変わります。
現在の自動車ローンの金利は、最低1.30%~最高18.0%(84社比較サイト参照・2019年2月現在)。
返済額の概算
・ 借入200万円
・ 60か月(5年)ローン(頭金なし・元利均等返済・ボーナス支払なし)
の概算は、下記の通りです。
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最高金利の18.0%で借りる方は少ないかもしれませんが、目安のために掲載しました。
ディーラーローンは2.9~4.9%くらいです。
車購入時にあらかじめ設定された下取り価格(残価設定)を差し引いた金額を支払う、残価設定型クレジットなら1.9%くらいのものを多く見かけます。
必ず複数社で見積もりをとって比較を
いったんローンを組んでしまえば、金利のことは頭の中から薄れていきます。
ローンを利用する際はディーラーで進められるものだけでなく数社を比較して、条件のいいものを選びましょう。
利用できるローンは居住地域、本人の収入などによって異なります。
ローンで支払うか預金を解約するか
定期預貯金の解約はもったいない?
定期預金を解約するのはもったいないと思うかもしれません。
でも預貯金の金利は良くても0.2%程度。中には0.02%というものも。
200万円を5年預けても税引き後は約1,600~1万6,000円程度の利息しかつきません。
貯金を使うのは不安?
人生、何が起こるかわかりませんので、手元の現金がゼロの状態は不安です。
手元にお金がなくなって一番不安に思うことは漠然とした「何かあったらどうしよう」だと思います。
この場合の「何か」を具体的にすると、急に「職(収入源)を失う」ことではないでしょうか。
リストラもあれば、事故に遭ったり病気になったりして働けなくなるかもしれません。
ただ、万が一のための貯蓄は、月収1年~半年分(月収額面30万円の家庭なら180~360万円)あれば何とかなるかなと思います。
もしも何かあって職を失っても、突然解雇されたらすぐに雇用保険の失業給付が出ますし、自主退職でも半年たてば出ます。
加入状況によりますが、働けないほどのケガや病気には医療保険などもあります。
ですから筆者は、「払えるなら定期預金を解約して支払うほうが圧倒的に得」だと思います。
200万円を3.5%の金利で5年借りるローンと比較すると、約18万円の節約できます。
日々、コツコツとためてきたお金の「使い時」ではないでしょうか。
預金を使い果たすのはNG
ただし、あり金を全部はたいて現金購入するのはおすすめしません。
その定期預金が「唯一の預金」という場合は、ローンも視野に入れてください。
頭金を入れるなどして、できるだけ借入額が小さくなるようにしましょう。
筆者のように地方に住んでいると、日常生活で使う自動車は消耗品。
何年かに1度は買い替えが必要です。
買い替え目安は3~10年と人によってひらきがありますが、自動車購入資金用の口座をつくって貯金すると、「これは車用」と思えて解約時の不安が少ないかもしれません。(執筆者:那波 りよ)