「働き方改革」、「副業」、「フリーランス」という言葉も、そろそろ当たり前になってきました。
ここ数年で新しいスタイルの情報商材やネットビジネスが増えています。
その実態と手口などを紹介しますので、インターネットで副業を始めようと考えている人は気をつけてください。

目次
昔ながらの情報商材
インターネットが一般的になった80年代昔から存在する「情報商材」です。
対面しないこと以外は、ほぼマルチ商法やねずみ講のようなものです。
商材は主に、PDFファイルにまとめられた「とある情報」。
個人のサイトだけでなく、オークションを通して売買されることも。
今でも、不労所得、簡単に稼げる、勝ち組になりたい……などと検索すれば、昔ながらの情報商材がヒットするでしょう。
人生を変えるまったく新しいビジネス、成功せざるを得ないビジネスといった大げさな宣伝文句が目印です。
値段は、数万円から数十万円までピンキリですが、思い切って購入するまで、内容は一切わかりません。
筆者が知る限りでは、下記のような、趣向を凝らした(?)情報です。
・ 何もせず不労所得を得る方法(生活保護の申請ノウハウ)
・ 国からお金を取り戻す方法(税金の還付申告や医療費控除の申請ノウハウ)
・ 成功哲学(有名な名言格言をまとめただけ)

ほとんどが、自分で検索すれば無料で手に入る情報なので、わざわざお金を払う価値はない商品ばかりです。
たまに、転売や代行輸入、FXといった、頑張れば実践可能なビジネスもありますが、相当頑張らないといけません。
もともと情報商材を売っていたのは、外車を乗り回して富豪ぶりを見せつける自称ヒルズ族でした。
彼らは情報商材というネットビジネスを入り口にして、セミナーやパーティーを定期的に開催するマルチ商法やねずみ講へと移行しました。
新しいスタイルのネットビジネス
一時期はすたれた感のあった情報商材とネットビジネスですが、近年、新しいスタイルになって復活しているようです。
ネットにはたくさんのインフルエンサーがいますが、ごく一部のインフルエンサーが展開しているネットビジネスは、情報商材と非常に相性が良いです。
「情報商材」と相性の良い人
・ プロ・ブロガー
・ SEOコンサルタント
・ ウェブライター
・ ライフ・オーガナイザー
・ ユーチューバー
・ インスタグラマー
・ その他さまざまなネットの有名人
典型的なパターン
ターゲット… これから副業を始める人
1. SNSからサロンと呼ばれるグループに登録
ネットで稼いでいるインフルエンサーに憧れた人々は、その人のSNSからサロンと呼ばれるグループに登録します。
2. メルマガの購読料金を支払う
noteというサービスで有料の記事を購入し、メルマガの購読料金を支払います。金額は数百円から数千円なので、微々たるものです。
3. セミナーへ通う
どんなキャラクターになれば世間にウケる
などをプロデュースまたはブランディングしてもらえるセミナーに通うレベルになると、1回ごとに1万円以上かかります。
ファン心理を巧みに操る

熱心なファンは惜しくはないでしょう。
このネットビジネスは、ファングッズを買う感覚なら、どこにも問題はないのです。
しかし、
「自分もこれを読んで勉強になった!」
「今なら初回半額なので読みましょう!」
など言い始め、昔ながらの情報商材も買わせるというオプションが付き、紹介リンクを拡散します。
こうして数万円に及ぶ「情報商材」を買わせていく手口です。
副業に投資するならよく考えて!
あくまでも「一部の」インフルエンサーについてですが、彼らの本職は、実はブロガーでもライターでもSEOコンサルティングでもありません。
「稼ぎをアピールして、ファンクラブを大きくすること」が、収入の柱です。
彼らのしていることは、ひと昔の情報商材と同じです。
ネットで副業を始める人は、その副業が本当に「理想の働き方改革」といえるのか、今一度考えてみましょう。
・ 読ませる文章の書き方
・ SEO対策
・ アフィリエイト
・ ワードプレス
・ コピーライティング
・ マーケティング理論
どれも本屋に行けば専門書が売っています。
法人化しているウェブスクールや社会人学校の夜間講座もあります。
中身の見えない「情報商材」に手を出さないように気を付けてください。(執筆者:白戸 春)