親元から離れて自立するにあたり、まず習得させたいのが料理です。
料理ができればどこに住んでも食に困らず、食費も抑えられて家計の節約にもなります。
しかし、料理の習得には一定の時間が必要です。
できれば、早い時期から子どもの年齢に応じて料理や食費のやりくりなどを教えたいです。
そこで、今回は筆者の子育て経験をもとに、「年代別・子どもが無理なく料理を習得する方法」をお伝えします。

目次
幼児期は遊び感覚で料理のお手伝いをさせる

子どもが料理に興味を持つ幼児期は、遊び感覚で料理のお手伝いをさせてみましょう。
幼児はまねっこ遊びが大好きで、大人の行動をなんでもまねします。
料理もそのひとつです。
子どもが料理に興味を持ったらチャンスです。
たとえば、食材の買い物、テーブル拭き、食器の上げ下げなどは幼児のお手伝いの定番です。
また、簡単な下ごしらえや盛り付けも、子どもができそうであればお手伝いをさせてもいいでしょう。
ただ、全く料理に興味を示さない場合は無理強いせず、本人が興味を持つまで待ちましょう。
小学生は簡単な料理にチャレンジさせよう

小学生になったら、いよいよ料理を教えます。
といっても、この時期の本格的な料理をするのは難しいので、ごく簡単なものから始めてみましょう。
低学年:簡単にできる料理から始める
最初は簡単にできるものから始めます。
・ 冷凍食品などをレンジで温める
・ 電気ポットお湯を入れてカップラーメンを作る
・ ガスやIHで沸かしたお湯でレトルトカレーを温める
・ レタスやミニトマトで野菜サラダを作る
この段階では、食品を温めるための適正な時間とお湯の沸かし方、ガスやIHの安全な使い方を教えます。
親が見本を示したあと、子どもにも同じようにやらせてみましょう。
また、食材の用意も料理の大事なプロセスです。
メモ書きで必要な食材(調味料)のリストを書き、子どもに買い物させてみましょう。
それにより、何がいくらで売っているかを子どもが体感でき、将来の食費のやりくりの準備ができるでしょう。
中学年:食材から作る料理に挑戦
次は、食材から作る料理に挑戦させてみましょう。
親は、正しい包丁の使い方、ガスやIHの火加減、調味料を入れる順番などを教えます。
また、自分で作らせるなら、子どもが好きなメニューの中から選ぶのがコツです。
たとえば、
・ 丼もの
・ ラーメン
・ 焼きそば
などは、レンジ用調理器具で安全かつ簡単に作れるのでおすすめです。
筆者おすすめのアイテムはこちらです。
1. ダイソー「レンジでどんぶり・目玉焼き」100円(税抜)

容器に割入れた卵は、破裂防止で黄味にいくつか穴を開け、ほんの少し水を入れてレンジ(500W)で約1分半温めます。
2. 曙産業「レンジでゆで卵2人用」メーカー価格1,500円(税抜)

容器の線の部分まで水を入れ、卵をのせた金属板を乗せます。
写真のようにふたをした後、レンジ(500W)で11~12分温めます。
かなり暑くなりますので、やけどに注意しながら扱う方法も教えましょう。
また、お金教育としては、限られた予算内で工夫して買い物をする方法などを教えてみましょう。
高学年:調理実習で作った料理の再現も
高学年になったら、学校の調理実習で作った料理を作らせてみましょう。
1度作った料理なら失敗なく作れる可能性が高く、それが子どもの自信につながります。
また、子どもが好きなメニューに挑戦してみてもいいかもしれません。
その場合は、できるだけ簡単に作れるメニューを選ぶのがコツです。
食費のやりくりに関しては、特売品や割引品を上手に利用して費用を抑える工夫を教えます。
中学生からは家族の一員として料理を分担する

中学生以上は、一通りの家事ができる年齢です。
できれば、週に1度ぐらい家族の食事作りを全面的に任せてみてもいいでしょう。
ただ、この年代は親の干渉を非常に嫌う時期でもあるので、素直に親の言うことを聞く子は少ないでしょう。
その場合は、自分の食事は自分で作らせてみるのもよいでしょう。
それだけでも、子どもの料理の腕は大きく上がります。
そこでぜひおすすめしてほしいのが、スマホの料理動画アプリです。
たとえば、「クラシル」は非常にわかりやすい料理動画。

初心者でも失敗なく料理が作れるようになっています。
親には料理を教わりたがらない子どもも、動画を見れば自分から料理を作る気になる可能性があります。
我が家の現在の家計状況や、家計全般のやりくりについて教えるのもおすすめです。
子どもがそれらを念頭に置いたやりくりを行う練習になります。
料理を教えられるのは子どもが親元にいる間だけ
筆者の経験から言えば、親が子どもに料理や家計のやりくりを教えられるのは、子どもが親元にいる間だけです。
子どもが親元を離れれば、それらを直接教えるのは難しいでしょう。
まだ子どもが親元にいる場合は、今がチャンスです。
ぜひ今日から子どもに働きかけて料理に興味を持ってもらい、子どもが親元を離れる日までに一通りのことを教えることをおすすめします。(執筆者:大岩 楓)