電力自由化に続きガスも自由化され、私たちの選択肢が増えました。
それ自体は喜ばしいのですが、それぞれ料金体系が違ったりセット割引なるものがあったりして「結局どこを選べばいいのかわからない!」という人も多いのではないでしょうか。
ガスと電気、セットで利用するならどこが一番お得なのかを調べてみました。
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目次
電気とガス セット割がある会社と割引額
まずは、ガスと電気をセットにするだけで得られる割引額について調べてみました。
【ニチガス】 ガスと電気のセットで、電気代が月額300円割引(年間4,200円)
【東京電力】 ガスと電気のセットで、年間1,200円割引
【HTBエナジー】 ガスと電気のセットで、毎月100円割引(年間1,200円)
【イーレックス】 ガスと電気のセットで、毎月100円割引(年間1,200円)
これだけ見ると、ニチガスの毎月300円の割引がとても魅力的です。
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電気代・ガス代を考慮してもニチガスに軍配が上がる
ところが、上記の会社はすべて同じ電気代・ガス代ではありません。
「セット割」の割引額が大きくても、そもそもかかる電気代やガス代が高ければ支払の総額は高くなります。
そこで、
戸建て
暖房はエアコン
電気40A, 440kWh/月、
都市ガス使用量42㎡/月の家庭
という設定で、年間の電気・ガス利用額を各社のウェブサイトでシミュレーションしてみました。
結果は以下の通りです(年間の電気・ガス代総額)
東京ガス 19万5,656円
東京電力 19万2,886円
HTBエナジー 20万9,836円
圧倒的に安いのがニチガス。
HTBエナジーが20万円を超えていますが、これは電気のプランを特別な割引がないプランに設定して計算したためです。
HTBエナジーでは電気の利用状況に応じて、決まった時間帯の電気代が無料となるプランがあるため、ご家庭によってHTBエナジーが一番安い、という可能性もあります(詳細は公式サイトをご参照ください)。
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各家庭によって電気・ガスの利用量や生活スタイルが違うので、上記の結果が絶対ではありません。
しかし、セット割の価格、電気・ガスそれぞれの料金を考慮してもニチガスに変えるとだいぶお得になる可能性が高くなります。
「セット割」がなくても、料金そのものが安い会社もある
電気とガスをセットで利用することで「単純に〇〇円安くなる」という割引はなくても、電気代やガス代そのものが安かったり、+アルファの特典があったりすれば乗り換える価値はあります。
たとえば東急パワーサプライの電気とガスは、東京電力+東京ガスの組み合わせよりも総額が安くなりますし、利用額に応じてTOKYUポイントがたまるので、東急系列のサービスを利用する人にはとてもお得。
CDエナジーダイレクト(あなたガス)も、東京電力+東京ガスの組み合わせよりもそれぞれの料金が安く、さらにガスと電気をセットで使うと電気・ガスともに料金が0.5%割引になります。
また、2親等以内の家族も利用していると、家族割ポイントが毎月付与されます。
自宅と実家、1人暮らしの子どもの家、とまとめて数軒変えるならお得です。
新電力やガスは、ネットから簡単に申し込みができて、多くの場合、好きなタイミングで自由に乗り換えができます(まれに解約金や最低利用期間が決められていることがありますが、少数です)。
加入することで、初月の電気代〇%割引、や〇〇円キャッシュバック、などの特典がある会社も珍しくありません。
まずは気になるところに申し込んでみて、いくつかのサービスを渡り歩いて比較するのもおすすめです。(執筆者:草間 綾子)