分散投資がいいのか?
何銘柄に分散すればいいのか?
このような疑問は、株式投資をするうえで誰もが悩む問題です。
そこで今回は株式ポートフォリオの最適な銘柄数はどの程度なのか、集中型と分散型のメリット・デメリットを解説しつつ紹介していきます。

目次
集中投資と分散投資のメリット・デメリット
集中投資のメリットは、思惑通りに株価が上がった時に、株式ポートフォリオ全体の資産が急上昇することです。
極端な話になりますが、テンバガー株(10倍になる株)1銘柄に投資をしていた場合、資産は一気に10倍になります。
この破壊力が集中投資の最大のメリットです。
逆に言えば、この破壊力を捨てるデメリットを負うのが分散投資です。
もちろん、分散投資はネガティブサプライズに強いメリットがあり、ある日突然資産のほとんどをなくしてしまう集中投資のデメリットを消せます。
株式ポートフォリオを組む際には、この2つの特性を理解して、最適なバランスを考える必要があります。

株式ポートフォリオを組む際の注意点
分散投資と集中投資の特性を考慮すると、株式ポートフォリオを組む際には下記の点に注意する必要があります。
・致命傷にならない程度を目途にして、過度な分散をしない
・無理にキャッシュポジションをゼロにしない
・相関性を考慮する
それでは具体的にどうすればいいのか?
見ていきましょう。
株式ポートフォリオの最適な銘柄数
どうしても投資をしたい銘柄が何十銘柄もあるなんて相場環境はそうそうありません。
なんとなく分散するのであれば話は別ですが、現実的には10銘柄にも満たないでしょう。
10銘柄に分散投資をしていれば、1銘柄が倒産しても資産の10%の欠損で防ぐことができます。
万が一テンバガー銘柄を組むことができれば、資産を2倍程度まで増やすことができるため、集中投資の破壊力の恩恵を残せます。
また、最大10銘柄程度を目途として、投資したい銘柄がそれほどない場合には、無理に分散したり、投資したい銘柄の割合を増やす必要はありません。
チャンスが到来したら、いつでも対応できるように、キャッシュポジションを考慮してポートフォリオを考えることも大切です。
その他にも、相関性が高い銘柄を避けることも忘れてはいけません。
似た動きをする同業種の銘柄に投資をしても、分散投資の恩恵を受けられません。
特定のテーマにいくつも投資をしたい銘柄があるのであれば、そのテーマの銘柄群を1社として考えましょう。
10銘柄程度を上限として分散する

株式ポートフォリオの最適な銘柄数に答えはありません。
ただ、機関投資家のように莫大な資産を運用するわけでなければ、10銘柄程度を分散する上限の目途として考えれば十分です。
それ以上は、集中投資の恩恵を放棄するデメリットの方が大きいでしょう。
繰り返しになりますが、10銘柄を上限の目途というのも1つの考え方でしかありません。
今回紹介したことを参考にして、ご自身の投資目的と資金量に応じて、最適なポートフォリオを探ってみてください。(執筆者:三田 亮)