誰もが投資をしたくなる優良企業は、会社の規模や業種によって多少の違いはあっても、株価は長期間割高水準で推移します。
株価は需給で決まるため、人気がある株ほど買いづらくなってしまうのは仕方がありません。
そこで今回は安く買えない優良企業に投資するタイミングを紹介します。

目次
時間的概念
株式投資をする際に最も注目するポイントは価格なのは、売買の価格差が損益になるから当然です。
ただ、時間という概念も、株式投資では無視できない大切なポイントです。
時間的概念を考慮しつつ、株価水準を考えることができれば、優良企業に投資をするタイミングが見えてきます。
例えば、3~5年程の期間で投資を考えている場合、現在の株価水準が割高だとあきらめずに、推定成長率をもとに3~5年後のEPS(一株純利益。 当期純利益 ÷ 発行済株式総数)を予想してみましょう。
そのEPSをもとに現時点が割安水準なら、投資するタイミングとしては悪くないはずです。
もちろん、3~5年後の予想EPSでも説明できない割高水準なら、投資するタイミングとは言えません。
マーケット全体の長期サイクルの調整時
いくら優良企業でも、マーケット全体の長期サイクルの調整には勝てません。
各企業の業績に関係なく、マーケット全体の悲観的な流れに足を引っ張られてしまいます。
株主にとっては喜ばしい出来事ではありませんが、新たに投資するタイミングを計っていた投資家には、千載一遇のチャンスです。
ただ、このタイミングで投資をするためには、日頃からマーケットのクラッシュ時に安心して投資できる企業を徹底的に調べてリスト化しておく必要があります。
もちろん、一定のキャッシュポジションを高めておくことも忘れてはいけません。
これができないから、頭で分かっていても、実際にチャンスが訪れた際に多くの人が投資できないのです。

長期的な成長に影響のない不祥事
ネガティブサプライズが起こると、理論値以上に大幅に株価が下がることは珍しくありません。
皆我先にと株を投げ売りする一方、買い手は落ちるナイフを掴まず見ているだけなので仕方がありません。
このとき大切なのは、株価が急落するきっかけになったネガティブサプライズが、その優良企業の長期的な成長に影響があるかどうかです。
1~2年後に気にする必要のない程のものなら、優良企業に投資する千載一遇のチャンスといえるでしょう。
これは投資の神様と言われているウォーレン・バフェットが好む投資手法のひとつでもあります。
大局観を持つ
投資という言葉を使いつつも、多くの市場参加者は、恐ろしいほどに短期的なものの見方をします。
そのため、到底投資するタイミングでない時に飛びつく一方、千載一遇のチャンスを恐怖で活かせません。
そうならないためにも、大局観を持ちましょう。
大局観を持ては、優良企業に投資するベストタイミングが自然と見えてくるはずです。(執筆者:三田 亮)