目次
20~30代
20代から30代は、結婚や子育てなど大きな出費が立て続けにあります
。
マイホームを購入するならば頭金も必要でしょう。
とくに子どもが生まれれば、夫婦のうちどちらかが子育てに専念するため、共働き世帯は一時的に収入が減ります。
家族を思う人ほど、将来のために「節約生活を開始しなければならない」と思うのではないでしょうか。
しかし、子育ては想像以上に大変です。子育ては、体力や気力だけでなくお金がかかります。
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ひとりならば楽に歩ける距離でも、赤ちゃんと一緒の日は荷物も増えるため、タクシーが必要になるかもしれません。
それでも節約主義の人は「自分が頑張って歩けばタクシー代を節約できる」と考えがちです。
離乳食は、瓶詰やレトルト食品を使うよりも、すべて手作りの方がお金を節約できます。
お金を使うメリットを考える
「お金を使う」からには、それ相当のメリットもあります。
タクシーに乗れば、タクシー代はかかっても親の体力と時間は節約できるでしょう。
レトルト食品を使えば、時間と手間だけでなく「離乳食を作らなきゃ」というストレスからも解放されるかもしれません。
お金は、子育てが落ち着いてから稼げる
子育て中は、大人の誰か1人でも倒れてしまうと、家族全体にマイナスの影響が及びます。
「将来のための節約」を重視するあまり、今の生活がつらくなってしまっては元も子もありません。
お金を節約するためにつらい子育てをしたのなら「子育てがつらかった」という思い出が、ずっと心に残るでしょう。
お金で解決できることはお金で解決し、楽しんだ子育ては「楽しい思い出」になります。
40~50代
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40代から50代は働き盛りです。
一方で子育ては一番お金がかかる時期を迎えます。
住宅ローンや子育てに関する費用など、毎月の出費をねん出するためにコツコツと節約をしている家庭がほとんどではないでしょうか。
少し前までは、お金が必要になれば、少しでも安い物を選び、お金を外にださない節約方法が主流でした。
しかし、アメリカの作家アーネスト・ハスキンズ氏の有名な言葉に
「毎月少しずつお金をためていきなさい。そうすれば年末にはびっくりすることでしょう。あまりの少なさに」
という言葉があります。
今は超低金利時代であり、コツコツ小金をためたところでたいした貯金はできません。
「節約をしてお金をためる」という考え方は、自分で稼ぐことができないときには効果的です。
しかし自分で稼ぐことができるならば、使わないでお金を生み出すよりも、稼ぐことでお金を生み出したほうが効率的ではないでしょうか。
最近は「会社で働く」だけが稼ぐ方法ではありません。
副業を認める会社も増え、稼ぐ方法はどんどん増えています。
40代から50代ならば、体も動く年代であり、経験と知識も豊富です。
「節約」にばかり気持ちがむいてしまうと、懐だけでなく視野や行動範囲も狭くなってしまうかもしれません。
50代以降
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50代以降は、子どもも大きくなり大きな出費がなくなるときです。
「そろそろ自分たちの老後のために貯金を始めようか」と考える人も多いでしょう。
しかし、50代以降からコツコツとお金を貯金しても、定年退職までにためられるお金は限界があります。
テレビで連日報道されているように「老後に備えて2,000万円の貯金をコツコツためること」は不可能に近いかもしれません。
50代から定年退職までには、およそ10年あります。
どんなことでも10年続ければ趣味ではなく特技に変わるのではないでしょうか。
豊かな老後を過ごすためには、お金だけでなく趣味も必要
趣味といえば「お金を使うもの」というイメージがありますが、特技になれば「お金を稼ぐもの」になります。
例えば、盆栽を50歳から始めたならば、10年後には大きく立派な盆栽になります。
盆栽は、高値で取引されることもあり、立派な収入源になるでしょう。
昔習っていた書道を再開すれば、10年後に自宅で書道教室を開くことも夢ではありません。
50代以降は、すべてのお金を「守り」にするか、一部を「攻め」に使うかによって老後の過ごし方やお金に大きな違いが出るかもしれません。
一般的に「節約」とは、お金をできるだけ使わない工夫や姿勢を意味しています。
しかし、ひたすらに「お金を使わない節約生活」は、気持ちも生活も小さくしてしまうことがあります。
最近は、キャッシュレス化が急速に進み、ポイントやキャンペーンを上手に活用すれば「お金を使って得する機会」が急増しました。
これからの「節約」は、お金を使わないことではなく「得する知識を蓄えて上手にお金を使うこと」がお金と上手につきあうコツなのかもしれません。(執筆者:式部 順子)