主婦がパートを探す時、ネックになるのが「時間」と「休日」です。
まだ小さい子どもがいれば学校や幼稚園から帰る頃には家にいたいし、土日は家族みんなで過ごしたい。
だけど、そんな条件に合う仕事はなかなかありません。
そこで主婦に人気なのが、採用率が高く、ライフスタイルに合った働き方が可能となる飲食店の仕事です。
今回は、筆者自身の経験も踏まえ、飲食店のキッチンにスポットを当てて、そのメリット・デメリットをご紹介したいと思います。
目次
飲食店キッチンで働くメリット

お昼過ぎには帰れる
飲食店のキッチンが最も忙しいのはランチタイムです。
ピークが過ぎると嘘のようにお客さんが減り、まったりとした時間が流れるので、後片付けや夜の分の仕込みさえ終われば、後はもう最小限の人員が確保できていれば問題ありません。
主婦パートは遅くとも2時頃には帰れるので、子どもの帰宅時間にも十分に間に合います。
賄いが安く食べられる
筆者が働いていた飲食店では、お客さんに出すのと同じメニューを割引価格でいただくことができるようになっていました。
たまにサービスでデザートをおまけしてくれることもあり、すごくうれしかったです。
ちなみに、お店によっては賄いが完全無料というところもあるので、お昼代を節約したい場合はそうした条件のところを探すことをおすすめします。
チェーン店よりも、個人でやっているお店のほうがそうした確率は高いですよ。
同年代の仲間ができる
飲食店のランチタイムのパートは、みんな同じような年頃の人ばかりです。
共通の話題がたくさんあるので、休憩時間の雑談で自然と仲良くなれます。
筆者も、子どものことや家計のことなど、先輩パートさんにいろいろ相談に乗ってもらいました。
仕事を辞めてからは一度もお会いしていませんが、当時のパート仲間には今も感謝しています。

料理の作り方を覚えられる
筆者はあまり料理が得意ではなかったし、それは今でも同じなのですが、飲食店のキッチンで働いたおかげで「プロのコツ」を覚えられた料理がいくつかあります。
家で夫や子どもたちに「おいしい!」と言ってもらえた時は、本当にうれしかったです。
ほんのちょっとしたことで、料理の味は随分と変わります。
飲食店キッチンで働くデメリット
夏は暑く、冬は寒い
筆者が最もキツいと感じたのは、キッチンの温度です。
火を使うので真夏は倒れそうなほど暑く、汗がだらだら流れて止まらない。
冬は冬で冷たい水を使うのがとても辛く、冷え性の身にはこたえました。
暑さや寒さに弱い人は体調を崩す可能性があるので、同じ飲食店のパートでもホールを選んだほうが良いです。
ピークタイムはみんな殺気立っている
筆者が働いていたお店はすぐ近くに会社がたくさんあり、そこの社員さんたちが同じ時間帯に来るので、ランチタイムは戦場のような有様でした。
順番待ちが途切れず、キッチンには次から次へとオーダーが流れてきて、みんなパニック状態です。
ベテランの人も気が焦る忙しさの中、鈍くさい筆者はしょっちゅう叱られていました。
飲食店のキッチンは、複数の作業を同時にこなし、イレギュラーな要求にも臨機応変に応えられなくてはとても務まりません。
シフト制だと休みにくい

飲食店はシフト制というところが多いですが、このやり方だと、子どもが急に熱を出した時などに休めないこともあります。
筆者がいたお店では、自分で代わりを見つけられれば休んでもいいことになっていました。
しかし、当日の朝にいきなり「代わってくれ」と言われて対応できる人は少ないので、仕方なく子どもを家に寝かせて2時間だけパートに出たこともあり、手を動かしながらも子どものことが気になってしまい、罪悪感でいっぱいでした。
ケガややけどが絶えない
キッチンでは常にガスコンロや揚げ鍋、包丁などの調理器具と格闘することになるので、小さなケガややけどは日常茶飯事でした。
顔に油が飛び散ったこともありましたが、忙しいランチタイムにいちいち水で冷やすなんてことができるはずもなく、今でもうっすら跡が残っています。
筆者はそういうことをあまり気にしないタイプなので良いですが、顔や手に傷が残ることを気にする方にはあまりおすすめできない仕事です。
収入について
筆者が働いていたお店では、平日のランチタイムのほとんどを「主婦パート」と「フリーター」で回していました。
そのため、シフトに入れてもらえる機会も多く、毎週月~金の10時~14時はほぼ必ずといった感じで、時給は900円です。
休みをとることがなければ、毎月7万円ぐらいはいただいていました。
土日休み、10時~14時の勤務でこれだけ稼げれば、主婦のパートとしては助かりました。
子どもに学校に行っている日は、留守番をさせる必要もないので、小学校低学年ぐらいまでのお子さんをお持ちの方にはかなりおすすめの働き方です。
ランチタイム人員の募集は多数あり
いろいろと大変なこともありましたが、キッチンのパートはとても楽しかったです。
自分がキッチンの仕事に向いていれば、ずっと長く続けたかったと思います。
どこのお店も常にランチタイムの人員を募集しているような状況なので、楽しく働けそうなお店があればぜひチャレンジしてみてください。(執筆者:畠山 まりこ)