いつもあたりまえのように「使っているもの」や「やっていること」は、1回の出費が小さくても、長い目で考えると塵も積もれば山となり、大きな出費になります。
今回は「なにげなく続けているけれど、これって不経済?」と思うようなことを客観的な数字を出して考えてみようと思います。

目次
定番の朝ごはん ごはん朝食とパン朝食ならどっちが安い?

朝ごはんの定番といえば「アツアツのご飯とみそ汁」もしくは「焼きたてのパンとコーヒー」です。
どちらもおいしい朝ごはんですが、節約の観点から考えると、どちらがお得な朝ごはんでしょうか。
主食だけを考えれば、米10キロが3,000円とすると、茶碗1杯150g(生米約63g)が約19円です。
パンは6枚切りの食パン1斤が200円とすると、1回分(2枚)が66円です。
パンは安い商品や値引き商品も多いため、安いものを選べば1回50円以下におさえることもできるでしょう。
それでも1回19円のごはんと比較すると、パンは高いように感じます。
朝食に菓子パンを食べる人もいますが、菓子パンは1個100円程度するため、とてもお金がかかっている朝食といえるでしょう。
さらに朝食にはおかずがつきます。
ごはんならば、鮭や納豆、卵焼きがおかずの定番です。
パンならばチーズやハムエッグ、サラダが定番でしょう。
とはいっても、朝ごはんのためにわざわざおかずを作ることは時間の使い方も効率的ではありません。
ごはん朝食ならば、夕飯の残りを温めたり、お弁当に使ったおかずの残りを朝食のおかずにしたりするのではないでしょうか。
一方、パン朝食はおかずの「使いまわし」が難しいかもしれません。
夕飯で残ったみそ汁やきんぴらごぼうはパン朝食にはあいません。
個包装のチーズやヨーグルトを用意する必要があり、朝食の出費がかさみます。
ごはん朝食とパン朝食ならば、ごはん朝食のほうが料理を無駄なく食べきることができる「節約向けの朝食」かもしれません。
参考URL: クックパッド「米1キロは何合・お茶碗何杯分」
定番の筆記具 鉛筆とシャープペンならどっちが安い?

小学校で使う筆記具は、鉛筆です。
シャープペンは中学校から使用が許可されることが多いでしょう。
しかし鉛筆はすぐに短くなり、短くなった鉛筆は捨てるに捨てられず数だけが増えていきます。
短くなった鉛筆の山を見ながら「鉛筆はすぐ短くなるからシャープペンの方が経済的でいい」と思う人も多いのではないでしょうか。
トンボ鉛筆のホームページによると「HBの鉛筆1本で書ける線は50㎞」、一方「HBのシャープペンの芯1本で書ける線は240m」です。
鉛筆は芯が太くなると削らなければならないため、現実的にはもっと短い線しか書けないと思います。
それでもシャープペンと比較すると、鉛筆はかなり経済的な筆記具です。
しかもシャープペンは、芯とは別に本体を買わなければなりません。
本体の購入額も加味すれば、シャープペンはとても贅沢な筆記具であり、「中学生になったら使える憧れの筆記具」であることに納得です。
「小学校は鉛筆」の理由は「毎日鉛筆を削ることで明日の準備をする習慣をみにつけるから」と「先が針のようにとがっているシャープペンは危ないから」なのかと思っていました。
しかし、小学生に鉛筆を使わせることは「便利さよりも手間をかけてお金を節約する」という教育の目的もあるのかもしれません。
短くなった鉛筆は、補助具をつければ長くなります。
最近は、便利さや速さを競うことが強調されがちですが、鉛筆は「ものを大切にする」という節約の原点をも教えてくれるでしょう。
参考URL:トンボ鉛筆「鉛筆の筆記距離はどのくらい」
定番の髪型 ロングヘアとショートヘアなら維持費はどっちが安い?

髪にかかる出費はとても大きいです。
美容院で順番を待っていると、レジで2万円以上を支払う人がたくさんいます。
美容院にはトリートメントやカラーリングなど、お金をかけようと思えばいくらでもかけられるメニューがありますが、一般的に「髪型を維持する」ならば、ロングヘアとショートヘアのどちらが経済的なのでしょうか。
ロングヘアとショートヘアでは、使うシャンプーの量と水道代が違います。
ロングヘアの方がシャンプーも水も多く使うでしょう。
一方、ショートヘアはシャンプーも水も少なくて済みますが、髪が伸びてくると髪型が崩れます。
短いショートヘアは、1か月から2か月に1度は美容院に行かないとかたちが崩れます。
一方、ロングヘアは多少髪が伸びてかたちが崩れても、結んだり巻いたりとアレンジすることができます。
どんなにシャンプーをたくさん使ったとしても、美容院1回分の料金と比較すればシャンプー代のほうが安いでしょう。
「ふつう」に維持するならば、ショートヘアよりもロングヘアの方が維持費は安いのかもしれません。
ただ、こだわりがあると維持費も変わります。
例えば、ロングへアでも毎月毛先をカットしてトリートメントをする人ならばショートカットよりもお金はかかります。
ショートカットでも安い美容院を選べば、毎月カットしても維持費は抑えられるかもしれません。
美容にかけるお金は「どっち」という線引きよりも「どこまでこだわるか」で維持費を計算したほうがいいでしょう。
節約は「なにかを我慢すること」と思いがちです。
しかし、毎日のなにげない習慣や当たり前と思っていることをちょっと変えてみるだけで節約になることがあります。(執筆者:式部 順子)