先週は、前週の下離れの流れから反発したところから、参院選挙を挟んで動きが出ると思われた先週でしたが、選挙の流れからは大きく動くことはありませんでした。
通常の需給の動きと思われる反発で前回高値の上抜けチャレンジするも叩かれ、BOX継続の雰囲気で週末入りとなりました。
前週の木曜日の急激な下げも下値目途で反転、先週の上抜けチャレンジも今のところは前回もみ合いの上限近辺での押しとなり、結果的には7月算出のSQ値2万1742円近辺が上値抵抗線となったような値動きです。
私的に目途としていた2階層でのレンジでのBOXとなり、今年の2月から4月の前半のもみ合いと同じレンジでのBOXとなっているように見受けます。
そんな中、先週は上抜けチャレンジはしたものの週末で利確に押されている雰囲気と、4月から6月の決算発表に引っ張られる形で押しているように見受けます。
日産の大きな減益が新聞をにぎわせましたが、週明けもまだまだ悪い内容の企業は出てくると考えます。
とはいえ、先週の上値チャレンジからまだ大きくは下げていない現状から、上抜けの可能性は過分に残っており、上抜けとなれば上の幅は残っており、次なる目途まで500円ほどの余地があります。
なんだかんだと6月の頭の押しの後は切上がりを見せており、上抜けの可能性もある形状となっています。
さらに今回の決算発表が悪いことは普通に考えれば誰でもわかっており、その状況の中でもみ合うものの、深く下げて行かないという事は、考えすぎかもですが売りは出ているものの買いもあって下げ渋り、逆に決算発表が出尽くしたところで、悪材料出尽くしという事もあり得るかなと考えます。
そして、週明けのあとFOMCによる利下げ期待もあって、なかなか下げないと言える環境下の中ですが、為替が、不可解に円安に動いています。この円安の動きは利下げの動きと逆行で利下げという流れが無いという動きなのか? 少々、状況が現段階では見えないと考えます。
そして今回の選挙受けて、秋の増税は間違いないとなってきています。

そんな中、ここからの駆け込み需要はあるとは思うものの、大きな買い物はここから増税前までの納品が、間に合わないものも出てくることから、大きい動きは見込めないとも考えられます。
さらに、増税による秋以降の消費の冷え込みに関して、前回の増税時に出たデーターでは8兆円規模の消費が減ったという試算があり、リーマンショック時の冷え込みが6兆円台だったということなので、増税による景気減速がどれだけ大きいか? 想像できます。
もし、リーマンショック級の景気減速となるなら、日経の下げは相当なもので、ネットのニュースに流れていた1万円割れなんてことも来年以降には可能性として考えられます。
そんなことが想像できる昨今の下げ渋る相場がいつまで続くのか?
興味深く見極めていきたいと思います。
週明けの日経平均は、ほぼ横ばいで始まる公算で、週明けには方向感は出ることはないとなりましたが、上記にも書いた通り、来週にはFOMC、日銀政策決定会合、週末は雇用統計と、相場を動かす要因が目白押しとなりましが、現状でこれらからどちらに振れる要因なのか?予測を立てるのが、非常に難しい状況です。
さらに先週も前週から同様、出来高が小さく一週間をとおして東証の売買代金が2兆円を超えることなく、推移し、来週は8月に入ります。
すでに会社によってはサマーバケーションに入ったファンドマネージャーがいるのか?はたまた日本市場から撤退を考えているのか?
出来高が膨らまないと相場への動きは出づらいと考えられ、やはりBOX継続を示唆するという事の後押しと考えます。
上記の事と連動しますが、先週木曜日の上値チャレンジしたときも株価が上げて来ているのに、火曜日は出来高が増えたものの水木と出来高が減少しての上昇ですので、そうなると大きく長くは上げないかもと思わせる要因でした。
したがって週明けは、普通に見たらじりじり押して下の目途を目指すのかなというのがメインシナリオとなります。
目次
現状分析
5日線

前週末まで下向きだったものが、先週上向きと変え、上向きを維持したままの一週間となりました。
位置は、一週間をとおして上を維持しており、週初めは5日線に触れていたローソク足は水木と上に乖離し、週末は乖離を詰めて触れるものの、5日線をサポートにする形で週末入りとなりました。
週明け、このまま5日線をサポートラインとできるかに注目です。
25日線
前週の押した場面で瞬間的に下向きとなったものの、週末には上向きとして、そのまま先週は上向きを維持する一週間となりました。
位置も先週は週初め下で始まるも、火曜日に一気に上に飛び出し、その後、上を維持し、正式には先週の木曜日切り上げはしているので、前週から先週初めの25日線を割り込んだ場面が、グランビルの「買いの2」となった可能性を出しています。
75日線
25日線と同じく前週、瞬間的に下向くも上向きに戻し、そのまま先週を推移し、位置は前週割り込んでいましたが、先週火曜日に一気に上に飛び出しました。
この25日線、75日線を含めて先週の火曜日は一気に上抜けで、同日に100日、200日も併せて上抜けとなっています。
もし、今後 上に切り上げていくとしたら、この火曜日が収斂した移動平均線の上抜けでトレンドの開始ポイントと言われる日となりますが、どうなるでしょうか?
トレンドライン
前週まで言い続けてきた切り下げのライン(三角保ち合い形成の)をほぼ突破となったので勢いはないものの、意識してきた三角保ち合いは、無くなったと考えます。
下の切上がりのライン(昨年の12月安値から6月安値を結んだライン)は持続しており、下げ初めを意識するためのラインとして注目はしていこうと思います。
同じく6月4日の安値と7月8日の安値を結ぶラインもサポートラインとなるか注目です。
上に関して、新しく4月24日の高値と7月25日の高値を結んだラインも意識していきたいと思います。
横軸は先週記載と同じですが、一本は一旦減らして4本の横軸を意識したと思います。
(最下層がこの価格2万300円、その上が2万900円近辺、その上が、2万1900円近辺で、その上が2万2400円辺りとなっており、今は2万900円と2万1900円のレンジでの推移とみています)
テクニカル指標
一目均衡表

本格的に上方シグナルと見受けます。
雲、基準線、転換線の上を推移し、遅行線が日々線、雲の上となっており、強さを意識させる形状です。
遅行線がとうとう雲の薄いところから上に飛び出しました。
ボリンジャーバンド
バンドが波うち横向きといえる状況ですのでBOX示唆と見受けます。
従って上が+2σで1σ到達したら売りの動作を意識となり、下は-2σを想定し-1σに到達したら買いの動作意識と考えます。
スローストキャスト
2本のラインが完全に上まできてのデットクロスとなったことで、「弱い」は一旦消えました。今後、BOXなのか上放れなのかの見極めする形状となっています。
総合判断

BOXをメインと考えながら、テクニカル的には上値追いの可能性も視野に入れて備える
という考えとなります。
ファンダメンタル的には、断然「下」なのですが、見えるチャートは上の可能性も示しているので、ファンダメンタルに心を作られすぎないようにはしたいと思います。
そして米国の4月―6月のGDP速報値が週明けどのように働くかも注目です。(執筆者:城 晶子)