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女性に多いとされる骨粗鬆症(こつそしょうしょう)とは
骨の量(骨量・骨密度)が減ってきて骨が弱くなり、強い衝撃でなくても骨折をしやすくなる病気です。
家の中でも、階段を昇り降りするときや電球を交換するときや洗濯物を干すときなど、ちょっとした段差での転倒から骨折をされた話はよく聞きます。
日本では約1,000万人以上もの骨粗鬆症の治療をしている人がいるといわれており、男女で比べてみると圧倒的に女性が多く、特に閉経後の女性ホルモンが減少することによってなりやすいようです。

医療保険の骨折一時金 損害保険の骨折一時金
傷害保険はケガに備えるもの
というイメージがありますが、実は「骨折の一時金」は医療保険でもケガに備えているものであり同じ性質です。
医療保険(生命保険)に付けられる骨折の一時金特約は「特定損傷」(とくていそんしょう)といわれるものがあり、骨折だけではなく関節脱臼や腱の断裂も合わせて保障をしてくれているものがあります。
そしてケガの原因と結果に対して、ともに3つの要件があります。
(1) 「急激性」 突発的であり、緩やかな過程ではなく時間的な間隔もなく起こること。
(2) 「偶然性」 通常であればまったく予測ができない状態であること。
(3) 「外来性」 なんらかの要因が体の外部から来るものであること。
病気が原因では、ケガの保障は受け取れない。
骨粗鬆症は骨の病気です。
(1) 「急激性はどうか」急激ではなく、徐々に時間をかけて原因が発生しています。
(2) 「偶然性はどうか」偶然ではなく、骨折しやすい結果は予測ができます。
(3) 「外来性はどうか」外来ではなく、身体の中に原因をもっています。
結果、骨粗鬆症では骨折一時金は保障対象外であり、受け取れません。
また以下にあるような他の病気などが原因でも受け取れません。
・ 心臓発作により、転倒や落下をして骨折をした。
・ 糖尿病性の昏睡によって、転倒や落下をして骨折をした。
たったひとつだけ病気が原因でも受け取れる商品がある
メットライフ生命のFlexi Gold S (フレキシィゴールドS)という商品です。

ポイント1 「持病があっても加入しやすい」
こちらは緩和型(持病のある方でも入りやすく健康状態の告知を緩めている型)の医療保険です。
健康に関する質問は3つだけで、特に秀でている部分は、 「過去1年以内に病気やケガで入院や手術を受けたことがありますか」という項目です。
他の緩和型商品は過去2年以内とするところが多いですから、比べても加入しやすくなっています。
ポイント2 「保障1年目から給付金を全額もらえる」
緩和型の医療保険は加入をしてから一定の期間は、給付金や一時金などの受け取れる金額が削減される(1年目は50%を減らす)ものなどがありますが、この商品は業界初で削減期間をなくしました。
少し裏話を挟みますと、このようにしたのにも理由がありまして…実は削減期間が終わった途端に、給付請求がとても集中していた。
ということが保険会社の調査でわかってきたからです。
このことから、削減期間中に請求するよりも満額を受け取れる期に入るまで、入院や手術を辛抱してずらしたとされる方々がいると考えられます。
という事態を引き起こしかねないので、きちんとお役に立つためにこの保険会社は削減期間をなくしました。
また、削減期間による苦情を減らすことや他社商品との差別化で選ばれやすくなるなど、保険会社にとってもメリットがあるので実現されたようです。
ポイント3 「必要な保障に幅広く備えられる」
今回のテーマ「骨粗鬆症でも受け取れる骨折一時金」は、この部分にあたる特約のひとつです。
病気原因の骨折で受け取れるのは画期的です。 もちろんケガ原因でも受け取れます。
しかも、すでに骨粗鬆症になっていてもこの特約が付けられます。
内容は、骨折1回につき5万円が受け取れます。通算で5回まで受け取れます。
ただし、この特約にも一時金を受け取るには条件があります。
・ 骨折で1度受け取ってから次の骨折で受け取るには90日の期間があいていること。
・ 治療を目的として骨の構造上の連続性がとだえられた状態、変形治癒および偽関節は除かれます。
保険は加入するにも、お金を受け取るにも、条件がありますのでよく確認をしてください。
医師に確認して欲しい「不完全骨折」

あと、あまり知られていない「不完全骨折」のお話をひとつさせていただきます。
例えば、タンスの角に足の指をぶつけてしまって腫れあがり、靴も履けないほどの痛みで病院に行かれたとき、ちょっとひどい「つき指・ねんざ」だと思い込む前に、ドクターに聞いてみてください。
「先生、これは不完全骨折でしょうか。それだと保険からお金がもらえるのですが…」と。
骨折は、折れた部分の骨と骨が完全に大きくズレているものばかりではありません。
左右のレントゲンを撮り「比べるとたしかに異なっていますね」と不完全骨折の診断をされて、骨折一時金を受け取られた方が過去におられました。(必ずしも全てのケースではなく医師の診断によります。)
また、骨粗鬆症のお客様から
というお話を聞かせていただいたこともあります。
骨粗鬆症は、ほんとうに繰り返し骨折をしやすくなるようです。
健康な方向けの保険に申込みできない持病があり、骨粗鬆症も心配というのであれば、こちらの商品を考えてみるのもよいでしょう。 (執筆者:小川原 吉美)