日本は、世界でもトップクラスに食品ロスを出す国です。
食べ物を捨てる、それも未開封でまだまだ食べられる実情を見て、「捨てるくらいならちょうだい!」と叫びたい思いを実現化させたアプリが、Reduce GoとTABETEです。
食品ロスを減らす目的で作られたこのアプリは、使い勝手や登録店舗数などが異なります。
似ているようで違う「Reduce Go」と「TABETE」はどのような違いがあり、どのような人が使えるかを考えてみました。
目次
「Reduce Go」と「TABETE」のそれぞれの特徴
「Reduce Go」と「TABETE」は、どちらも
という目的で作られたアプリです。
ダウンロード自体は無料ですが、実際に食品を完全にタダでもらえるわけではありません。
それぞれの金額や、食品の受け取り方、アプリの特徴について比較してみましょう。
Reduce Go

・ 月額:1,980円
・ 食品の受け取り:すべて無料だが、1日2回まで
・ 食品受け取りの時間制限:あり
・ 登録店舗:100店舗以上(2019年9月現在)
TABETE

・ 月額:なし
・ 食品の受け取り:店側が定価の割引価格を設定(500~600円前後が多い印象)
・ 食品受け取りの時間制限:あり
・ 登録店舗:335店舗(2019年9月現在)
Reduce GoとTABETE、共通する最大の弱点は、都心にばかり店舗が集中している、という点です。
試しに、立川、八王子、町田、吉祥寺、下北沢、高円寺でも調べてみましたが、店舗は1~2店舗ほどで、新宿よりも西側には、あまり店舗がないようです。
実際にアプリを使ってみました
町田市在中の筆者が、このアプリを使ってみるとどう感じるのか検証してみました。
平日のランチ後、14時前後の過剰在庫は下記の通りです。
【Reduce Go】

【TABETE】

ランチであまった廃棄食品が出てきています。
その後、16時ごろにチェックしてみると、お肉や揚げ物などがっつりした商品に入れ替わっていました。
感じたこと
どちらのアプリも出店数の関係上、都心ユーザー向けなことがわかりました。
町田市からだと40km以上、車で往復2時間半以上、さらにガソリン代も計算したところ往復600円(燃費:20km/L、ガソリン代:140円/Lとして)くらいでした。
今回は検証だったので、都心まで車で出かけましたが、1食分を車を使ってまで買いに行くことはあまりないと思います。
都心に住んでいる、もしくは職場や学校などがある方でないと、使うのは難しそうです。
私の場合は、出店舗の多い場所へ出かけたときに見られる月額のかからない「TABETE」なら使えそうに感じました。
「Reduce Go」は都心在住 2人暮らしにちょうどいい
都心ユーザーが使うとなると「オフィスのランチ」に使用する印象ですが、どちらかというと、主婦層の使用の方がフルに活用できるシステムではないでしょうか。
夕ご飯の準備時間、およそ1時間をお店への移動時間に変えて、無料食材を入手してみてはどうでしょうか。
上限である1日2店舗を回れば、ちょっとしたおかずと主食くらいはタイミングが合えば入手可能です。
1日2回しか使えないとなると、ファミリー世帯の食事は補えない、かといって1人ではそこまで頑張りが持続しない可能性もあります。
夫婦2人、同棲カップルなど、二人暮らしの家庭で重宝しそうなアプリです。
「TABETE」はランチなど、ひとり外食を楽しむ人向け

「TABETE」は「割安」でランチを楽しめる、といった印象です。
TABETEで出品される多くが600円前後で、もともとの販売金額はレストランで1,000円以上するものばかりです。
Reduce Goに比べると元の販売単価が高く、さらにReduce Goよりライバルが少ないため、場所によっては上質なレストランフードを常にお得な価格で楽しめます。
月額料金の設定がないため、元をとることを考える必要もなく、近くの店で廃棄があればふらりと立ち寄れる印象です。
節約と貢献が味わえるアプリ
「節約」という目的よりは、「近くで食品の廃棄が出ているなら、そちらをいただきましょう。」という気持ちで使うアプリだと感じました。
そのうえで節約ができたら、うれしいと感じます。
どちらが自分に合っているのか、住んでいる場所や家族構成から検証してみてください。(執筆者:遠藤 舞衣)