自分の自動車を持てば、必要となるのがお金です。
自動車には税金の他にもさまざまな費用がかかります。
・ ガソリン代
・ メンテナンス費
・ 自動車保険料
・ 車検代
この他にもローンで購入すれば、毎月の返済も発生します。
どの費用も決して安いとは言えず、知らず知らずのうちにお財布を圧迫してしまうこともあります。
中でも車検代は大きな負担となるため、最近ではユーザー車検を利用する人が増加傾向にあります。
目次
ユーザー車検とはどのような車検方法なのか

ユーザー車検とは、自動車を保有している人が直接、車検を受ける方法です。
車検は、車検認定された整備工場やディーラーに出すのが一般的な方法です。
しかし、法定点検代金(部品代、別途修理代を除く)は、
・ 普通車2.5万円~
この金額が相場であり、これに車検の代行料が加わってきます。
自賠責保険や重量税、印紙といった経費を含めると10万円ほどの予算を立てなければなりません。
この車検を自分で行うことによって、費用を安く抑えられるのがユーザー車検のメリットですが、これを安易に考えると逆効果となってしまうのです。
車検に受かるための基準
車検に合格するためには、法に定められた基準に沿って整備をされている必要があります。
・ ライトやチェックランプなどの点灯
・ ワイパーやウォッシャー液の補充
・ 排ガス検査
・ スピード検査
・ ライトの光軸やブレーキ検査
・ 足まわり検査
といった内容を全てクリアしなければ合格しません。
これらをチェックし、不具合があれば修理するのが整備工場などで行われる24か月点検です。
いきなり陸運局に自動車を持ち込んで車検ラインを通しても、ほとんどの場合不具合があり不合格となります。
車検代と整備代との違い

法定点検料は、安価ではありません。
しかし、先に述べた項目の点検を、全て実施するための費用としては妥当と言えます。
実際に起きたトラブル事例
ここで、実際にユーザー車検をした際にトラブルとなった事例を挙げていきます。
3回目の車検でユーザー車検を知ったAさんは早速、ユーザー車検に予約をして乗り込みました。
しかし、ライトの玉切れと足まわり検査でドライブシャフトブーツのひび割れを指摘され、車検は不合格、慌てて整備工場に持ち込みました。
なんとかユーザー車検は通ったのですが、一般整備代として5万円ほどかかってしまいました。
ライトの玉切れもドライブシャフトブーツの破損も、整備工場などの法令点検上であれば、点検料に一部は含まれます。
そのため、通常より安価で整備が可能です。
しかし、単独の修理となれば、一般整備代として請求されます。
ユーザー車検で合格できないと大きな損をすることもある
法定点検というだけに、車検は法に定められた義務です。
日頃の点検もままならない状態で安易にユーザー車検をすると、車検に不合格になるだけでなく、高額の整備費を払うこととなり、通常である車検代金の倍近くかかってしまう可能性もあります。
また、車検で払う印紙代は、車検が不合格になっても払い戻しはありません。
再度、車検を受ける時に払う1,800円~2,000円の印紙代を余分に支払わなければならず、損をします。
軽自動車の場合、ユーザー車検は、経費のみで3万円ほどで済みます。
軽自動車の法定点検料の相場とされる2万円ほど得をしますが、1項目でも不合格となれば、修理費だけで4.5万円かかる可能性も視野に入れておかなければなりません。
日頃の整備ができている自動車にはユーザー車検がおすすめ
ユーザー車検に合格するには、日頃からのメンテナンスが必要です。
1度に高額な車検代を支払うのが困難であれば、小出しでメンテナンスを行ってください。
そして、自動車の状態をしっかり見極めた上で、ユーザー車検を行うことが車検費用を抑えるための確実な方法です。(執筆者:河野 みゆき)