靴下は消耗品です。
服は多少ボロボロになっても着られますが、靴下はゴムが伸びてくれば脱げてしまうし、穴があけば足が冷えます。
服にお金をかけない人でも、靴下の出費は避けては通れません。
それだけに靴下に「コスパ」を求める人は多いのではないでしょうか。
日本靴下協会の靴下統計情報によると、1世帯あたりの靴下にかけるお金は年間約4,000円です。
靴下の単価に注目してみると、300円前後の靴下が人気のようです。
つまり、多くの家庭では3足1,000円の靴下が定番になっていると言えるでしょう。
今回は、3足約1,000円の靴下の中でも安いだけではなく、「安い理由に納得できる」コスパのよく靴下が買える店を探してみました。
目次
高コスパ度60%:お気に入りがみつかればお得「無印良品」
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無印良品の靴下はコットンの割合が高いものが多いため、吸湿性がとても高く肌触りがよいのが特徴です。
しかし、人気の足なり直角シリーズの靴下は、デザインによってゴムの強さや引き締め度合いが異なり、人によっては履いているうちにずり落ちてくることがあります。
無印良品の靴下は、他に類をみないほどバリエーションがあります。
色やデザインだけではなく、ゴム口の強さや引き締める部分など靴下の構造自体に大きな違いがあります。
そのため「うちは家族全員で無印良品の足なり直角のリブ編みを愛用している」ということは少なく、足の細さや好みのしめつけ具合によって着圧タイプを選んだり、パイル編みを選んだりするほうが長く気持ちよく履けるでしょう。
無印良品の靴下は、すべての人にコスパがよいという訳ではないかもしれません。
ただ、靴下の単価は300円前後と安いため、数多くの中から自分の足にあったものを見つけられるとお得な買い物になるでしょう。
無印良品の靴下は、綿が高騰した際には最高で3足1,200円まで価格が上昇しました。
しかし、先日の「価格を見直しました。」で3足790円まで下がりました。
安くなった理由には、取扱い商品の種類が多い無印良品の中でも「靴下の存在感を高めるため」や「他の商品とあわせて買ってみたくなるようにするため」という「狙い」があるのかもしれません。
高コスパ度80%:スーピマコットンが狙い目「ユニクロ」
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安くて家族みんなが愛用できる店といえば「ユニクロ」ではないでしょうか。
靴下も例外ではありません。
ユニクロには、どのようなファッションにも合わせやすい色やデザインの靴下がたくさんあります。
もちろん3足1,000円以内のものもあります。
中でも「スーピマコットン」を使用した靴下のコスパのよさには素晴らしいものがあります。
スーピマコットンは、コットンのなかでもごくわずかしかとれない高品質なコットンです。
肌触りがよく、化繊のチクチクが苦手な人におすすめの素材です。
貴重なスーピマコットンを使った靴下を3足990円(税抜き)で販売できるのは、世界に生産拠点を持っているユニクロだからこそと言えそうです。
高コスパ度98%:日本製3足1,000円多数「靴下屋」
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「靴下屋」は、その名の通り靴下を専門に扱う店です。
店内には1足1,000円以上の靴下がたくさん並んでいますが、一角に「3足1,000円」のコーナーがあります。
3足1,000円と聞くと「安かろう悪かろう」というイメージがあるかもしれませんが、実は、靴下屋の3足1,000円は高品質の日本製のものが多いです。
編み目が細かくゴム口も強すぎず弱すぎず、ほどよいフィット感があります。
筆者は靴下屋の靴下の愛用者です。
子どもが学校から帰ってきたあとの靴下は「靴をぬいで外を歩いたのか?」と思うほど汚れています。
洗濯機に入れる前に下洗いをしますが、手でこすっただけでは落ちません。
筆者は、タワシで靴を洗うかのようにゴシゴシと靴下をこするのですが、それでも靴下屋の靴下には穴があきません。
靴下屋を運営するTabioは自社に検査機関を持ち、靴下を紙やすりでこすって耐久性を確認しています。
しかも綿の割合が多いものでもゴム口がしっかりとしているため、伸びて落ちてくることが少ないのです。
これだけこだわって作られた靴下を手頃な値段で販売できるのは、靴下という1つの商品に特化している会社だからこそでしょう。
番外編:1足890円でも高くない 無印良品の「内側シルク使い靴下」
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以前、タレントのベッキーさんは、冷え取りのために靴下を重ね履きしていると言っていました。
最初にシルクの靴下を履き、次に綿の靴下を履いているそうです。
シルクと綿を交互に重ね履きすることで足元が温かくなるとのことでした。
しかし、何枚も靴下を履くとなれば靴下の購入費用も洗濯も大変になってしまいます。
そこでおすすめしたいのが無印良品の「内側シルク使い靴下」です。
内側にはシルクがふんだんに使われ、外側は強度のある綿で作られています。
1足890円(税込み)と靴下の中では高額ですが、シルクと綿の靴下を2足買うことを考えれば、かなりお得な靴下と言えるでしょう。
「安さに納得できる理由がある」のが共通点
最近は「安い」だけではモノが売れず、消費者が「安い理由」に納得できなければ買わない時代になっているように感じます。
2017年に世界の生産拠点を公表したユニクロは、以降も引き続き生産拠点を公表し「拠点を移すことで人件費を抑えていること」などを消費者に間接的に伝えています。
無印良品は「客を呼び込むための価格設定」、ユニクロは「生産拠点の工夫」、靴下屋は「商品の特化」のように、「コスパのよい商品」がある会社には「安さに納得できる理由」があるのではないでしょうか。(執筆者:式部 順子)