先週は、前週のBOX離れから一気に2段階の節目割れによって大幅下落となり、節目となる2万1000円前後(2019年3月・5月・7月の安値)で止まる雰囲気を見せました。
一般的な底練り的な動きをして、急激な下げに対して急反発急下落と徐々に振れ幅を小さくするような雰囲気を出しましたが、週末金曜日には、週の安値だろうとみてきた、3月2日月曜日の安値2万834円を割り込んできました。
この割込みにより確定ではないものの、もう一段階下も早々にあるかもという雰囲気を残しての週末入りとなっています。
前回の週末には北海道の非常事態宣言・安倍総理の緊急会見と、政治的な動きがあって、米国においても緊急金融緩和策として利下げを慣行と世界的に政治がバタバタしました。
しかし、日経を取り巻く相場は、振り返ってみれば前週の下げまくりの一週間に比べて落ち着いた雰囲気の一週間となっているも、もともと予測していた大きく下げた後の動きで、大きく上げ下げをするという典型的な動きともいえる状況となっています。
この動きに関しては、経験則の無い方は振り回され、上がって買い・下がって売りと追いかけ売買をして、苦しい展開になっている方も見受けられるように感じますが、大きい下げをしたときのパターンの一つです。
そして、この週末で底割れとなるのか? は現状での断定は難しいものの、先週の月曜の安値と火曜の高値でのもみ合いをイメージして、玉の操作をするのが望ましい展開となっています。
この振れ幅の反発が小さいので、戻るには厳しいと動きだと前回記載しましたが、実際に金曜日に割り込んでいることを考えると、現状まだ本格的な底入れにはまだ難しい状況にいると考えます。
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ここ数週間、問題視されている新型コロナにおいて、世界的な拡大での下げから、先週は政治的な動きで下げの勢いをいったん止めることは出来ました。
しかし、根本的な経済的被害に対する対処にはなり切っていないし、経済的被害の深さが見えてこないことから、買い向かえる人が出てこないという事が当面は想像されます。
もちろん、急激にワクチンやら治療薬が見つかった・できたなどとなれば話は別ですが、現状ではそれはあり得ないと思うと、まだまだ下はあると考えるのが妥当と考えます。
その上で、この週末以降のコロナに関しては、この週後半から日本国内の感染にも動きが出始めた雰囲気を感じます。
今までは北海道以外では、検査する対象がとても狭かったのが、ここに来て症状のある方への検査に切り変わった雰囲気を感じます。
国内で木曜日には31人の感染者となっているので、この週末に本格検査を実施したときに、韓国のような感染者の増大となれば、週明け以降の政府の対応次第では、実体経済の前に相場に影響のある動きも想定されます。
13日金曜日に新しい法案が通ってから、政府主導の非常事態宣言で経済活動に対しての強制的な自粛というステージとなれば、株価の下落はもう一段あると考えられますが、あくまで現状としては、私の妄想の範疇です。
この辺りの政治的な動きには耳をダンボにして注視して、ニュースの内容がマーケットにどのように影響するのか? という経験則を上げてほしいと思います。
実際、前週から各国政治的な経済対策は打ち出しているので、次の下げが来た時に止める武器が無いという事態となってきそうな雰囲気です。
その時のマーケットが下への無重力空間とならなければいいのですが、私的には非常に怖い状況にいると危惧しています。
やはり、当面的に2万円割れも過分にあり得ると考え対処はしたいところです。
私に関しては、先週は、押したところで買い、反発したところで売りという動作で売りの仕込みをまた進めました。この先の動きとして、明確に2万800円前後を割り込んで次のゾーンでの動きとなるか? 注目です。
そして、米国の動きから週明けは想定通りさらなる押しとなりそうです。
米国が好調な雇用統計を受けて金融政策に足かせとなる事への疑念と、やはり急速に感染拡大する新型コロナに対する懸念でのダウの下落に伴っての動きになっています。
現状CMEを見ると、日経は300円ほどの下げで週明け始まる公算ですが、この週末中の世界的な拡大からくる雰囲気によって、月曜日の寄り付きが上下することもあるので、ギリギリに細かい判断はしていただければと思います。
私の見解としては上記に書いた通り2万300から400円まで押してくるとなると、やはり2万円を意識してくると考えられます。
逆に意識する所まで下げたら、次のステージの話題が大きく報道されるまでは自律反発の時期もあると考えます。
昨日のニュースで50社が下方修正なんて記事がありました。
この辺りがもっと大きく報道され始めるきっかけ的なことがあると、もう一段下で1万9000円意識もあるかと想定します。
目次
現状分析
5日線
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一週間下向きを維持したまま経過しました。
位置としては下に乖離しているところから触れて、一回上に飛び出す日もありましたが、陰線を引き週末は下に乖離して週末入りとなりました。
週末の雰囲気は下向きの5日線の下を乖離して陰線となることから、弱い雰囲気が出ていると判断します。
25日線
下向きを維持したままの一週間となり、位置も下に乖離したまま一週間を経過しました。
一週間を通してほぼ終日、25日線は1日100円前後位置を下げていき、同じような角度で下げています。
株価もじりじり安値を更新して、週末の乖離が9.4%となっており、前週末の9.9%とほぼ変わらない乖離率を維持した一週間となりました。
週明けの下げで乖離を広げることとなるので、陰線を付けることとなると、さらに乖離を広げるので買いも入りやすくなる状況にはなると考えます。
75日線
変わらず下向きで位置も下での推移となっています。
週明けの週には75日と100日のデットクロス(入れ替わり)も起き、ますます弱い形へとチャートが進行しそうです。
そして本格的にすべての5日・25日・75日・100日・200日の線が下向きとなりました。日足チャートとしては本格下落です。
週足も26週線が下向きで位置も下となり、月足でも24か月線が下向きで位置も下となり、中長期で見てもトレンドが崩れ始めたシグナルが出始めました。
こうなると買いでこの相場に挑むのが非常に困難なチャートとなったといえると考えます。
私は下げで取るという手法を持っていますが、一般の投資家さんは、上げしか見てない方が多いいので、投資をしないという選択肢しかなくなります。
こうなったときに私が推奨するスイングトレード(上げでも下げでも利益を出す)というスタイルが活きてきて、且つ信用取引の重要性が高まることと思います。
トレンドライン
前回記載の週足月足の切上がりのラインを、本格的に割り込んできたので、中長期的なトレンド崩れが、始まった可能性を感じる形状です。
さらに下のラインとしては横軸で昨年の8月の安値2万円近辺の横軸でさらに下が2018年の安値の1万9000円前後を意識します。
反発したときの上に関しては、段階的に空けてきた窓を意識しつつ、底抜けしてきた過去の下値抵抗線も意識していきたいと思います。
テクニカル指標
一目均衡表
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前週に引き続き完全下方シグナルとなっています。
気になる点としては3月11日前後で雲のねじれがあるので、ここで相場に動きが出るのか? この3月11日は遅行線と日々線の関係は底底という関係になります。
さらに今から5営業日の金曜日が、天底一致となり、SQ算出と重なるのでここも動きが出るか注目ポイントです。
ボリンジャーバンド
バンドの拡大を継続させながら下へのボリンジャーウオーク継続中です。
この状況では、前回記載の通り-2σまで-1σまで戻したときが売り場と判断し、先週は売りの乗せの場面が何度かあったと考えます。
そして-1σを、勢いを持って上抜けたときに、勢いのある下げは一旦終了と考えます。
スローストキャスト
ゴールデンクロス後、弱く上げて反発力の弱さをイメージさせ、週末デットクロスの雰囲気を出して週末入りとなりました。
このままデットクロスとなる公算ですが、そうなるとデットクロスの切下がりで更なる下押し示唆という形状となります。
総合判断
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テクニカル的にはまだまだ底入れ模索中で、反発のシグナルは出なかったという判断となります。
前回にも記載していますが、ここから反発に回るときの動きがどうなのか? 過去の急落から下げ止まり反発のチャートをいくつも見てイメージしてみてください。
まだまだ下げ止まるには時期尚早の可能性も高いですが、いつ反発が起きても速やかに対応できるようにご自身の中に準備は必要です。
私は、へそ曲がりですので、上げているときは、上げていることに喜ばず「いつ下がる・いつ下がる」を意識し、下げているときは「いつ上がる」を意識しています。
常に今を見るのでなく先を見るという事が大事です。
大事な局面にいます。ここをいい経験に変えられるようしっかり相場と向き合ってください。
そして、新型コロナのウイルス拡大が本格化しています。皆様の身近にも潜んでいるリスクを踏まえて、個々に出来る事を実行してください。(執筆者:城 晶子)