先週は、もみ合いの流れを継続して始まり、再度反発して下落を終える動きとなるか? 下げている最中の反発で終わるか? の瀬戸際のところでの見極めの週でした。
結果的に断定には至らないものの、押す流れで週末入りとなり、反発の勢いは一旦終焉という雰囲気を作っての週末入りとなりました。
現状では、今回のコロナ問題での下落に対して38.2%ちょっとの反発で上げ止まり、横にスライドし、その後押す形となっており、その押しが先週の段階で50%以上押すこととなったことから、上げる力に弱さが見えると判断できそうです。
さらに先週は、ほぼ終日で終値か安値が下へ更新する動きとなり、概ね切り下げとなっています。
唯一木曜から金曜の終値の推移は切り下げとならなかったものの、安値は時間帯で更新したことで切り下げているという雰囲気だけは出したと考えます。
そして、5日間の営業日のうち4営業日が陰線という事で、ザラ場中の売り圧力の強さもチャート上には表現されていると考えます。
マーケットの雰囲気としては、反発に対して追随する買い勢力は少数派であると判断できます。
そして、主体別売買動向を見ると、外国人勢は反発の週も大幅売り越しだったデータを見る限り、多数派といいますか、影響力の強い方たちは、まだ下げ止まっていないという判断をしていると見受けられます。
この相場を作っている最大の要因である新型コロナウイルスに関しては、欧州の感染拡大は想定通り縮小とまではいかなくともピークは越えてきたといえる雰囲気は出てきました。
中国に続いて欧州が落ち着くことは好材料と言えますが、まだまだ予断は許す状況ではないと考えます。
目次
米国の感染拡大のピークが
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米国の感染拡大のピークが、まもなく訪れると想定されます。
早ければ、4月の半ばぐらいにはピークという事が想定できます。
そこに対して日本が本格的感染拡大に未だ入ってこないという事が世界的に見ても不思議で、日本人がまじめに手を洗うとか? 普段からマスクをしてるとか? 欧米のようなスキンシップをしないなんて言う事が原因などと言っているコメンテータもいました。
しかし、ここ最近メディアもやっと言い始めた検査が圧倒的に少なすぎるということが、原因であると誰が見ていてもわかることと考えます。
検査してもらえず、断定できない中で症状が治まったから出歩いてしまっていて、結果的に実はコロナウイルス陽性であったという方は、数えきれない数が居て、症状の出る健康弱者の数を爆発的に増やす時期が、これからやってくることは容易に誰が見ても想像できます。
非常事態宣言で株価が下落
そして爆発時の政府の対応がどこまで踏み込むのか?
経済的なダメージをどこまで深堀させるのか?
この辺りが今後の株価に大きく関わると考えます。
目先の動きとして、非常事態宣言が出るタイミングで株価は押す(ある程度下げた後だと反発の可能性もある)ことが想定されます。
その押しで3月の安値を更新するという事と、企業業績の下降修正や2020年度の業績予測の見直し、2021年度への影響などが出てきた時は、大きく割り込んで一気に1万5000円を割ってくると想定します。
そのタイミングがどこで出てくるのか?
もしかしたら一度、ばらまきなどの経済対策を好感し、一旦再反発した後、押す要因が出たとすると3月の安値で踏ん張って1万6300円と1万9500円のBOXという可能性も出てきます。
この辺りを週明けともう一週の2週間ほどで見分けることになりそうです。
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米国の雇用統計は予想以上に悪い内容
この悪い内容が今月だけで終わるとは思えず、悪材料出尽くしにもならないですし、この悪材料から利下げなどの経済対策への期待も起きそうも無いので、米国の再度押しの動きは週明けも高まると考えます。
やはり冷静に現状を見る限り、楽観する材料がいかに少ないというか、無いというのが現状であると考えます。
しかし、そうは言っても、絶対下げて行くという判断をするのは危険なので、実際の建玉は探りながら対応するしかないと考えます。
米国の動きでは、CMEは小幅安を示すものの、為替が円安に向かっていることを考えると、月曜日はさほど下げずに寄り付くだろうと現段階では想定します。
ただ、今はいつどのタイミングで、非常事態宣言や緊急対策の内容など悪材料が出てくるかわからないので、週明け、朝の段階での対応を決める必要はありそうです。
そして、好材料は有効な薬が臨床結果を出すことと、ワクチンの製造の進捗情報によっては、下落を食い止め反発に向かわせる要因になる可能性があるので、やはりきめ細かく世の中の動向を探る必要はありそうです。
現状分析
5日線
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向きは週前半上向きだったものが、週半ばから下向きと変え下向きのまま週末となりました。
位置としては、上で週明けした後、週中に下に割り込み、週後半は下に乖離を広げ週末横にスライドしたことで乖離を詰めましたが、触れはせずに週末となりました。
25日線
変わらず下向きを継続で、先週最大限に乖離を詰め、触るか触らないかまで近づきましたが、週後半に下に向かい、再度乖離を広げる動きとなり、予告通りグランビルの「売りの3」となりそうな気配ですが、「売りの3」を確定させるには3月の安値1万6300円近辺を割り込むことが必要になります。
75日線
変わらず下向きで下に乖離を継続しています。
週明けには200日線とのデットクロスとなりそうな気配で、現状75日・100日・200日線が収束しており、長期トレンドが明確に変換していく変換期に来ていると見受けられる状況です。
トレンドライン
上に関しては直近高値の横軸と25日を上抜けるかが注目ポイントとなります。
下に関しては、目先3月23日から24日にかけて空けた窓が気になるポイントで、その下には3月19日の安値となっています。
この直近安値を割りこんだときは、月足ベースで2016年代の安値1万4000円台後半と、その下に2014年代の安値1万4000円前後となってきます。
そしてこの1万4000円台全般的にアベノミクスの上昇の61.8%押しのゾーンとなってきて、ここを割り込むと最大1万円割れも想像できることになってきます。
テクニカル指標
一目均衡表
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先週、再度転換線を割り込んだことで、完全下方シグナルとなりました。
結果的に株価の動きは雲に平行に下げ始めたように見受けられ、そのことが継続するとしたら4月の後半までジリ下げが継続することとなりますが、どうなるでしょうか?
遅行線も下落する日々線と一定距離を維持して、下げて行くのか?近づいていくのか? 注目です。
ボリンジャーバンド
バンドが収束を継続しており、このままさらに収束していくのか? 横向きとなり波うちするのか? が今後の見極めポイントとなります。
現状は-1σとTPラインの間で推移し、この保ち合いのどちらに(上下)離れるか? 注目し、離れた方向に加速の可能性もあるので、注意深く見ていく必要があると考えます。
スローストキャスト
2本のラインがしっかり下まで降りてきたことで、上放れの可能性は消えたと考えます。
この後、ゴールデンクロス後の動きでBOX入りか? 下離れで再下落となるか? の見極めとなります。
総合判断
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現状を踏まえてトレンドは
下落をメインとして、BOX入りしていくかの見極めポイントにいると想定されます。
世の中的には緊張感が継続していますが、株価の動きとしては多少落ち着き始めたと見受けます。
ここが、利益を出す人と、他と一緒で儲かったり損したりを繰り返す人との違いが出る相場です。
相場が大きく動くと大雑把でも利益は出ます。しかし、そのような場面はそうそうないです。
したがって、こまめに判断を切り替えて対応し、臨機応変に見極めることが必要です。
まだまだ、落ち着かない日々ですが、気をしっかり持ってお過ごしください。(執筆者:城 晶子)