環境所の調査によると、粗大ごみを除く家庭ごみの収集を有料化している市町村は、平成29年時点で全国市町村のおよそ64.6%を占めています。
レジ袋の有料化や環境問題への取り組みが進むなか、今後ゴミ収集の有料化割合は高くなることでしょう。
今回は、ゴミ処理にかかるコストを節約するコツについて解説します。
普段の何気ない習慣を見直すことで、省エネと節約ができて一石二鳥です。
参考:「一般廃棄物処理事業実態調査の結果(平成29年度)について P17(pdf)」
目次
1年間でゴミ袋にかかるコスト
指定ゴミ袋の価格は、市町村によって異なります。
45L換算で1枚あたりの価格は、北海道帯広市で135円(※ 1)、1番安い静岡県沼津市では6.5円(※ 2)です。
※ 1:40L+5Lで計算
※ 2:市場価格
一方、神奈川県横浜市のように、指定ゴミ袋がない場合は、コンビニやスーパーのレジ袋を使ってごみを捨てることができます。
しかし、レジ袋が有料化となる2020年7月からは、これまでゴミ袋にお金がかかっていなかった人も100均やホームセンターなどで購入する必要が出てくるでしょう。
1週間に45Lゴミ袋で4つゴミを捨てた場合、ゴミ袋にかかる1年間のコストは以下のとおりです。

参考:「市指定ゴミ袋の値段 高い(安い)都道府県」
参考:「家庭ごみの収集手数料(指定ごみ袋と処理券) | 帯広市ホームページ 十勝」
省エネ&節約につながるゴミの捨て方
ゴミ袋にかかるコストをできるだけ抑えるためには、ゴミの量を減らすことが重要です。
以下の画像は、左が意識せずに捨てた状態、右はごみの捨て方を工夫して捨てた状態です。

ゴミをコンパクトにして捨てたり、リサイクルに分類したりすることで、ゴミの量は2分の1から3分の2まで減らすことができます。
ゴミ袋がいっぱいになってから捨てるか、ゴミ袋をワンサイズ小さめにすることで、ゴミ袋にかかるコストが減らせます。
ゴミを3分の2まで減らしてゴミ袋を30Lにした場合、1年間にゴミ袋にかかるコストは以下の通りです。

指定ゴミ袋がある自治体の場合、ゴミ袋のサイズを小さくできれば2,400円ほどコストカットできます。
しかし、残念ながら指定ゴミ袋がない自治体では、そもそも100均で安くゴミ袋が買えるため、大きな節約効果は期待できません。
ただし、今後どの自治体でも指定ゴミ袋が導入される可能性もあるため、普段からごみの捨て方を意識しておくと良いでしょう。
再利用できるゴミはエコボックスへ

食品トレーや紙パックは、店舗の入り口などで回収しているお店がたくさんあります。
食器洗いのついでに洗って乾かしてまとめておき、買い物のときに捨てましょう。
また、お菓子の空き箱や紙類は、燃えるゴミにせず、古紙として捨てるのがおすすめです。
いずれも、リサイクルに活用されることを考えて、きれいに洗ってから回収に出すようにしましょう。
プラスチックや可燃物は小さくまとめる

かさばるプラスチックや可燃物は、小さくまとめて捨てましょう。
・ お菓子の袋は小さくたたむ
・ パックやトレーは小さくカット
・ 同じ形のゴミは重ねる
ただし、トレーをハサミで切るときは、ケガをしないように注意が必要です。
必要な物を必要な分だけ買う
食品を買いすぎて腐らせたり、余計なものを買ってゴミにしてしまったりすると、捨てるときにもお金がかかってしまいます。
ゴミの量を減らすためには、必要な物を必要な分だけ買う習慣をつけることが大切です。
ゴミを減らしてゴミ捨てのコストを節約しよう
住んでいる地域によっては、ゴミ袋に年間2万円以上かかることもあります。
コストを抑えて省エネに取り組むためにも、普段のゴミ捨ての方法を見直してみましょう。
始めは面倒に感じるかもしれませんが、できることからコツコツ続けることがポイントです。(執筆者:成田 ミキ)