先週は、火曜日の窓空け大き目な陽線形成で、一気に今までの雰囲気を払しょくして、上値追いをする形の一週間となりました。
本格的に出来高を増やしながら一週間の経過となり、まだ上値を付けたという判断をするには材料不足のまま週末入りとなり、週明け以降の先行きが見届けないまま金曜日の大引けとし、週末入りとなっています。
この上昇に関しては、完全に世界中の金融緩和によるお金のだぶつきから、株式市場にお金が流れてきていることと、コロナの感染拡大の終息期待という雰囲気による上昇となっていると考えられます。
上げに関して出来高が伴っているだけに、実体経済無視の上昇が本格化していき、張りぼてでも上げたもん勝ちという事にもなりかねない雰囲気を作った一週間と考えられます。
私的には、張りぼては張りぼてなのでメッキは、はがれると考えていますが、はがれるまでの時間がどの程度となるのか? は、正直先行き不透明ではありますが、いずれ流れは変わると考えています。
そんな中での現在の上昇ですが、上げていることが現実であり、段階的に目途を切り替えつつ対応するしかないと考えるので、2万1,000円上の価格帯別出来高の大きいところの上限には到達し、気になっていた窓埋めも完了したことで、週明けに押す形とならなければ2万3,000円を目指す展開も考える必要がありそうです。
目次
コロナ前の株価に戻るか?
もともと今回の下げ(コロナ問題)が来た時に、2015年のチャイナショックと似ているという話をしてきました。
値幅は別問題として、下げ始める前の動き、下げ初めから底入れのパターンの動きは、類似する所が多かったです。
そして反発に関して、チャイナショックの時に当てはめると2万3000円(コロナショック前のもみ合いの下限)を目指すことがチャイナショックの時と同じパターンとなることも申してきました。
その通りになるかは未来のことなのでわからないですが、可能性が出てきたと考えます。
そして、戻した後は、再度底値模索で2番底形成になるのか? 底割れするのか? を私はイメージしています。
したがってこの上昇が、そのまま細かい上げ下げで上げ続け、コロナ前の株価に簡単に戻るとは思えないというのが現状での判断です。
そして米国の動きでは、NYダウは小幅安ではあるものの、引け後にダウ先物が上昇しており、CMEも金曜の日経大引け比でプラスに転じており、週明けは上への窓空けが想定されます。
したがって2万1,000円を挟んだ価格帯別出来高の膨らんでいる部分を突破となる可能性が高まる(週明けがこのままの寄り付きで陽線となると)と、2万3,000円を目指す展開を意識する必要が出てきます。
その上昇の背景は、上記記載の通りですので、実体経済は伴っていないとはいうものの、世界全体での金融政策による共通の敵(コロナ)に負けない経済を作るという流れが現状は株価を押し上げしてくることが、考えられ、いずれ下がるとは思いつつも、現状は上値追いを意識することも週明けの動き次第では必要であると考えます。
私自身も先行き下げるという考えは変わらないものの、常に上値目途を意識しながら突破するたびにめどをリメイクし、建玉を操作して凌ぎ、損失を最低限に抑えつつ利益を小刻みに上げていくという対応をしています。
下げ初めの前の雰囲気は、いつもこのように踏み上げと未来の下げへの期待の狭間をどうしのぐか? になり、コロナショックの大幅下落が始まる前も、コロナ感染拡大は始まっているのになかなか下げずに、時間差で始まるという経験は過去にしております。
今回そうなるか? は断定できないものの、現状では私自身はその未来を想定しています。
この未来予測が崩れるのは、コロナ前の株価の奪還・上抜けを起こした時で、張りぼてが、本物にすり替わっていたというときです。実際どうなるか?未来が楽しみです。
現状分析
5日線
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一週間を通して上向きを維持し上への乖離を維持し続けた一週間となりました。
3月の安値を付けて以来、初の一週間を通して上への乖離維持だと思われます。
やはり今回の上抜けは、今までと勢いに違いがあるという事を示しているとなります。
しかし、イコール上値追いと断定せずに利確が出るだけの上げ幅も作られた(週間で日経は1,500円の上げ幅)となり、上げはじめの瞬間以降2回目の出来事なので週明けの動きに注目です。
25日線
変わらず上向きを維持しており上への乖離を維持し続けた一週間となりました。
そして木曜日に乖離率が8.6%まで乖離を広げ、今回の反発で25日線を突破してから最大乖離となり、利確が進んでもおかしくない程度の上昇位置となりました。
もちろん25日線に平行して乖離を広げないでジリ上げしていく事もあるので、利確により下がるとはいいきれる事象では無いものの、要素にはなると考えます。
75日線
現状下向きを維持したまま、位置は上への乖離を維持したままの一週間となっています。
そして25日線と75日線のデットクロスで上からローソク足5日線25日線75日線の並びとなり、中短期的には完全上昇の形を形成となりました。
そして長期線として意識する100日・200日線も突破して、長期の順張り取引の方たちの買いが大きく入る形が整ったと言える状況にもなりました。この位置を週明け以降維持できるか注目です。
トレンドライン
現状2月27日から28日の窓が上値抵抗線になるかと思いましたが、週末に突破してきました。
そうなると上の抵抗線は、この後2万3000円ちょっと下の昨年末から2月までのもみ合いの下減のラインが意識されることとなります。
したがって、週明けに上となるのであれば、2万3000円までの1000円の値幅は真空状態で上げやすい環境になると考えます。
下に関しては、変わらず切上がりのラインが、サポートラインになるとし、3月19日と5月15日の安値を結んだラインを意識していきます。
さらには25日線も意識する必要はあります。そして今まで上値抵抗線だった3月6日から9日の窓が横軸のトレンドラインとしてサポートラインになるか? 注目していきたいと思います。
さらに下は、5月15日・4月22日・4月3日の安値の横軸を意識していきます。
テクニカル指標
一目均衡表
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完全上方シグナル点灯を形成しています。
雲からの上放れが大きくなり、利確が出やすいものの、一目的には上に抵抗帯が無く上昇気流に乗りやすい形状です。
気になる点としては、遅行線と日々線を見ると2営業日後にミニ天底一致となるので火曜日前後からの調整となるか見極めていきたいと思います。
ボリンジャーバンド
バンドが拡大し株価が+2σを上抜け+3σを意識する位置を推移しており、上へのボリンジャーウオークが開始したと取れる形状となっています。
したがって+2σを終値で割り込んでくるまでは、上昇の勢いが続くと考えます。
スローストキャスト
デットクロス直後のゴールデンクロス形成で上値追い示唆となり、この週末でデットクロス示唆を形成しています。
この後、2本のラインが素直に下に向かうのか?横向きに向かうのか?の見極めで、現状の雰囲気では横に向かう可能性が高く上値追いを続けそうな雰囲気は出ています。
総合判断
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テクニカル的には完全上昇を示しており、現在地が上値になりそうな要素が限りなく少なく、週明けからそのまま押さなければ、
まだ上値追いは続くことを踏まえる必要があります。
前から申している6月以降の各企業の決算に向けての下方修正が出てくるまでは、悪材料は出にくく、可能性があるとすれば再度感染拡大からくる非常事態宣言となった場合や、米中問題の悪化(現在も雰囲気は出ている)などが、考えられます。
ということでしばらく上げていく事を踏まえつつ、見極めしていきたいと思います。
週明けから本格的にアフターコロナを意識することとなりそうですが、皆様自分と家族を守る意識を持って、新しい生活様式を取り入れお過ごしください。(執筆者: 城 晶子)