毎日が電車での通勤から在宅勤務になった方、会議がオンラインになった方など、この数か月で生活が一変した方は多いのではないでしょうか。
仕事のやり方を変えたり、在宅での仕事環境を整える必要があったりと普段通りに仕事ができなかった方も少なくないことでしょう。
上場企業の決算を見ても、業務の停止やプロジェクトの延期等で業績が悪化し、少なからずコロナの影響が表れています。
そこで、今回は、2020年1~3月期にコロナの影響があっても業績が好調だった企業を紹介します。
これらの企業は今後コロナの第2波がやってきたとしても、業務への影響が小さいと予想されます。
さらに、コロナが完全に収束した場合にも成長を期待できる企業を選定しました。
従って、スーパーマーケットやドラッグストアなどといったコロナで一時的に好調な業種は除外しました。
目次
1. ファインデックス(銘柄コード:3649)

ファインデックスは、幅広い医療機関に医療システムを提供しています。
国立大学病院シェアが78.6%、大規模病院の50%以上(2020年5月1日現在)と大病院を顧客にしているのが特徴です。
さらに、ファインデックスでは画像や文章、電子カルテのシステムをワンストップで提供しているため、システムを導入する医療機関にとっては欠かせない存在と言えます。

要するに、
と言えるのです。
ファインデックスの
でした。
主力製品だけではなく、複数製品を導入するケースが増えて売上単価が増加したことが要因です。
さらに、医療文章の管理をしなければならない公益財団法人などが文章管理システムの導入を検討しており、今後は病院以外の需要も期待できそうです。
ファインデックスに投資する際の注意点としては、PERの高さ(約66倍)があります。
盤石の顧客基盤と解約されにくいビジネスモデル、さらに今後の成長性も株価に織り込まれていると考えられるので、割高な銘柄を避けたい投資家には他の銘柄をおすすめします。
2. 朝日ネット(銘柄コード3834)

朝日ネットは、インターネット回線を提供する会社です。
毎年のように新規顧客を積み上げて増収を継続しています。
前期は過去最高の売上を更新しました。

朝日ネットの
でした。
今後、在宅勤務やオンライン授業が定着すると朝日ネットには追い風になりそうです。
会社の2021年3月期の見通しも増収増益を予想しており、決算見通しを出せない企業が続出するなかで朝日ネットの「今期も売上最高を更新するぞ」という自信が際立っています。
ただし、朝日ネットのようなインターネットサービスプロバイダーは多いので、サービス内容や価格でより魅力ある企業に顧客を取られるリスクがあります。
その点は、朝日ネットの会員の
・ 退会率が1%を切る
・ 退会率が年々減少(改善)している
ことから、現時点では過度な心配は無用と言えます。
3. エイトレッド(銘柄コード3969)

エイトレッドは、社内業務を効率化するワークフロー製品(システム)を提供する会社です。
エイトレッドの主力製品「x-point(エックスポイント)」では、稟議書や申請書を紙に書くイメージそのままにオンラインで(スマホやタブレットからでも)作成できます。
承認作業は承認ボタンを押すだけでハンコを押す必要がなく、緊急事態宣言中に押印のためだけに出社した方にも在宅勤務を後押しできます。
さらに、新型コロナが収束しても在宅勤務が定着すれば、エイトレッドは継続的なシステム利用者を獲得できることでしょう。
エイトレッドの
でした。
新型コロナの影響で在宅勤務が増え、ワークフロークラウドサービスの利用拡大が業績に寄与したのです。
エイトレッドの課題として、大企業向け「Agile Works(アジャイルワークス)」のシェア拡大が挙げられます。
中小企業(100名未満の会社)ではNo.1の圧倒的シェアではありますが、さらに大企業へとシェアを広げられれば売上単価の上昇につながり、業績にも好影響を与えることでしょう。

決算説明会資料を参考に好業績企業を探す
企業の決算をチェックする場合には決算短信を読むことが大事ですが、数字と文字の割合が高いので初心者には難しく感じられることがあります。
そのような時には、決算説明会資料を(企業が作成していれば)読んでみてください。
グラフや図が中心で投資家に読みやすい資料です。
企業のIRページで閲覧可能な場合が多いので、ぜひ投資の参考にしてください。(執筆者:勝越 晴)