暑さを感じる季節になりました。
体力的には辛くなるものの、会社員の方には嬉しいボーナスがもう間近です。
例年であれば楽しい計画に心踊るものですが、今年は注意したほうがよいかもしれません。
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2020年のボーナスは雲行きが怪しい

新型コロナウイルスの影響は大きく、みずほ総合研究所が5月25日に発表した「2020年夏季ボーナス予測」では、民間企業の1人当たりボーナスは前年比▲9.2%とリーマンショック以来の大幅なマイナスが見込まれ、冬はさらに落ち込むと予測されています。
もちろんこの状況下にあっても業績を伸ばしている企業もあることでしょうが、そうではない場合には夏のボーナスは減額もしくはゼロ、長期化すれば冬のボーナスまで影響を受けるという状況を頭に入れておかなければなりません。
万が一ボーナスなしということになっても慌てなくてすむように、早急に対応しておきたい3つの家計費をピックアップしてみました。
1. 生活費をボーナスから補填している

毎月の家計簿は、赤字になってはいませんか。
今回の緊急事態宣言の影響で残業代などを含む給料が減ったご家庭はおよそ66%、約44.1%が貯金を切り崩して生活しているという調査結果がでています。
例年であればボーナスで挽回ということができたのかもしれませんが、今年はさらに長期化する恐れすらあります。
「ボーナスがなければ、貯金を」と目の前の支出をやりくりするために切り崩していけば、いずれは底をついてしまい、借金をする羽目に陥りかねません。
まずは、家計簿をつけるなどして、家計費をチェックしてください。
オンライン授業やテレワークが増えたことを考慮しても、電気代や通信費などこれまで以上に支出が増大している、もしくは新たに支払いができた家計費があるかもしれません。
節約できるところがないかを検討して、月の収支を黒字にするように改善しましょう。
2. ボーナス併用のローンを組んでいる
金額が大きなローンこそ、早めの対応が肝心です。
テレビなどの電化製品、家具などをクレジット決済のボーナス併用払いにしている場合にも同様です。
「冬のボーナスもないかもしれない」という事態を想定して、どこから賄うのかを検討しておきましょう。
3. 特別費を準備していない
今年は、大人数が集うハローウィンやクリスマスなどのイベントは縮小されるかもしれませんが、お中元やお歳暮、お正月など家庭での行事には変わらぬ出費が予想されます。
また、受験生を抱えるご家庭では塾の講習代や入試の受験料などかかる費用は数万円~数10万円であることが珍しくありませんが、初めての受験では盲点になりやすいところです。
ほかにも、車検や法事など今年だけ必要になる特別支出にも目を配っておきましょう。
まずは負担の大きなものから、例えば教育費などは早めに返済不要の給付型奨学金から検討しておく方がスムーズです。
経済困窮者以外にも学業優秀者を対象にしたものなど、さまざまな方面から学費のサポートを行っている大学もあるので、学生課にお問い合わせください。
先々に控える冬場には被服費や光熱費にも費用がかさみますから、少なくとも年内に必要になる大きな支出を洗い出して準備しておきましょう。
ボーナスがない前提で早めの準備
幸いなことに、1人10万円の特別定額給付金の支給が始まっています。
これをボーナス代わりに活用するのも1つの方法ですし、主に生計を維持している人の収入が急激に下がった場合には、国や自治体、学校からも免除や給付、低金利での融資などが受けられるケースがあります。
ボーナスがないという最悪の状況を仮定して準備しておいたほうが、家計の黒字を守る、家計へのダメージを減らすことができます。
まずは、現在とこれからの家計費を見直すことからはじめましょう。(執筆者:吉田 りょう)