筆者は、シングルマザーです。
1人で暮らしを担う家計はシビアにならざるをえず、差し迫って必要なものとそうでないものを見極めることは、とても重要でした。
今では2人の息子は独立し肩の荷がおりましたが、息子たちの子育てを振り返って
と確信している費用が2つあります。
今回は、筆者が心がけたお金の使い方を、節約方法とともに紹介します。

目次
1. 引っ越し費用
離婚したら、実家に戻る人が多いと思います。
確かに母親以外に大人がいる環境は、子どもだけで過ごすことが少なくなりますから、安心です。
家賃や光熱費、食費などを助けてもらえると、経済的にも楽になることもありがたいです。
実家を出て親子だけで暮らせる環境へ
というのも、実家は子どもが当時通学していた学校や塾とは隣の市にあり、電車でも車でも片道30分近くかかります。
子どもたちだけで家に帰り、塾に行き、気軽に遊びにいくというのが、とてもしにくい状態にありました。
ありがたいことに父が送り迎えをかってでてくれましたが、実際一緒に暮らしてみると高齢になった親の老いは予想以上で、体力的にも負担をかけるのは気が引けます。
今後高校大学へと続く進路を思い描くと、
結果、実家から離れて暮らすことで甘えすぎることがなくなりましたし、筆者自身これまで以上に
家計としっかり向き合えるようになりました。
市によってひとり親支援制度は違うのでリサーチを
転居するにあたり、子どもの通学やママの通勤の利便性を検討するのはとても重要なことです。
ただし、「絶対にここ」という引っ越し先が決まっていない場合は、近隣の市町村も幅広く調査してください。
同じ県内でも、自治体によって福祉への政策は違います。
例えば筆者の住むところでは母子家庭への民間住宅への家賃補助はありませんが、東京都武蔵野市は所得制限や条件はありますが、月額1万円(家賃が1万円以下の場合は支払家賃相当額)の補助があります。

また、茨城県石岡市では対象資格に制限はあるものの、資格を取得するために養成機関などで1年以上修学する場合には以下の金額で、最長48か月給付金が支給されます。
・市町村民税課税世帯:月7万500円(最後の12か月は月額11万500円)

毎月お金を支払う必要のある家賃や水道料金、交通費、生活支援などは、住む場所でかかる費用や暮らし方が大きく変わります。
月1万円支給してもらえれば年間12万円、10年で120万円にもなります。
慎重にリサーチしてください。
2. 大学の進学費用
人生の3大支出の1つと言われる教育費は、シングルマザーにとってとりわけ大きな負担になります。
しかし厚生労働省の平成30年賃金構造基本統計調査によると、最も年収の高い50歳~54歳を比較すると、
・ 高卒は352万6,000円
と、182万5,000円も差があります。

もちろん、学歴にかかわらず素晴らしい仕事をしておられる方は大勢おられますから、まずは本人が
と考えているのか、話し合うことが大切です。
親子で意思確認ができたら、調査しましょう。
2020年~国の高等教育の修学支援新制度
幸いにして、2020年から国の高等教育の修学支援新制度が始まっています。

これには以下の2つの支援があり、私立大学に通う下宿生の場合では1例として、次のようなサポートが受けられます。
(2) 給付型奨学金の支給
・ 支援額:給付型奨学金 約91万円/年
・ 授業料:上限約70万円/年
・ 入学金:上限約26万円
母子家庭での優遇措置もありますし、シミュレーションすれば概算の金額は無料ですぐわかりますから、ぜひ試してください。

さまざまな奨学金、塾のひとり親支援制度を活用
筆者自身、次男の大学ではさまざまな奨学金を受けられ、学費の3分の1ほど免除していただけました。
最近では大学だけでなく、各種団体や自治体にも奨学金制度があります。
以下のホームページから検索してみてください。
また民間の塾にも、母子家庭への軽減制度を設けているところがあります。

塾は、学年が上がるにつれ費用は右肩上がりです。
筆者の場合、授業料は2割引きになり、学力アップに貢献してくれました。
これらの制度は、自分らで探し出し、申請しなければ誰もやってはくれません。
めげずにまずは、問い合わせてみましょう。
教育費は大きな費用だが、工夫次第で工面できる
教育資金は、特に大きな費用が不可欠で何度も心折れそうになりましたが、シングルでも、所得がそれほど多くなくても、これだけの費用負担ができたという自信になりました。
息子たちが独立した今は、自分のこれからのためにと、日々貯金に励んでいます。
シングルマザーのみなさん、がんばりましょう。(執筆者:吉田 りょう)