ベッドの買い替えは大きな出費です。
新しいベッドの購入費用だけでなく、古いベッドの処分費用もかかります。
ベッドは粗大ごみになりますが、フレームとマットレスのそれぞれに費用が発生します。
粗大ごみ費用は自治体によって若干違いますが、おおむねフレームとマットレスそれぞれに1,000円以上必要です。
最近はマットレスに脚が直接付いた「脚付きマットレス」が人気のようです。
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目次
理由1: 脚付きマットレスは床や畳のメンテナンス費用が抑えられる
脚付きマットレスはフレームがない分、せまいスペースでもスッキリとベッドが設置できるメリットがあります。
さらに捨てるときには脚は燃えるゴミで捨てられることが多く、捨てる費用も大幅に節約できます。
筆者は、10年前に10万円以上で購入したベッドを使っていました。
当時はベッド下が収納になっているものが人気で筆者のベッドもベッド下が大きな収納スペースになっていました。
しかし、ベッド下に収納があると、ベッドと床面の間に掃除機が入らず、ほこりがたまってしまいます。
さらに湿気がこもり畳や床を傷めてしまうことがあります。
筆者は畳の上にベッドを置いていた期間がありました。
ベッドを廃棄するために移動してみると、ベッド下の畳はみごとに痛み、ベッド廃棄の費用だけでなく畳替えの費用まで必要になりました。
脚付きマットレスはマットレスと脚を別々で購入できることが多く、脚の長さも好みで選べます。
高めの脚を選べば掃除機も簡単に入り、通気性もよいでしょう。
脚付きマットレスは本体の値段が安いだけでなく、床や畳のメンテナンス費用も抑えられるベッドです。
理由2: 脚付きマットレスはシーツ交換の時間が短縮できる
ベッドは布団よりもシーツ交換が面倒です。
頭側のフレームや壁に接している面は手が入りにくく、マットレスの下にシーツを入れ込みにくいです。
一方の脚付きマットレスは、ベッド自体の重量が軽く、移動が簡単です。
シーツを交換するとき、ちょっと移動させることで簡単にシーツ交換ができます。
脚付きマットレスは、発売しているメーカーがオリジナルのシーツを販売しています。
ベッドのシーツは一応「シングル」、「ダブル」とサイズの表記はあります。
しかし、メーカーによって多少サイズにばらつきがあり、マットレスにつけてみるとピッタリはまらずにゆとりがあり過ぎることも多々あります。
たわんでいるシーツの上は寝心地が悪いです。
脚付きマットレスは、メーカーが商品にあわせたシーツやカバーを販売しているため「シーツのたわみ」に悩むことも少ないのではないでしょうか。
「ニトリ」と「無印良品」どちらがコスパ優秀か
脚付きマットレスといえばニトリと無印良品を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。
ニトリの脚付きマットレス
ニトリはさまざまな価格帯で脚付きマットレスを発売しています。
ニトリは、手ごろな値段でボンネルコイルやポケットコイルのマットレスを選べるところが特徴でしょう。
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さらに脚が6本あり安定感も魅力的です。
脚付きマットレスは4本脚が多く「不安定さ」を感じる人もいるようです。
ニトリのコスパ優秀なところは、低価格で抑えながらも脚6本の「安定感」を持っていることでしょう。
ニトリのマットレスの特徴はコンパクトな梱包と配送です。
大型ベッドは配送費の他に別途組み立て費用が必要ですが、ニトリのマットレスはクルクル巻いて圧縮梱包されてくるため、梱包を開くだけで自然と広がります。
設置する部屋まで大きなマットレスを抱えて移動する必要がなく、女性1人でも簡単にフレームの組み立てとマットレスの設置が可能です。
無印良品の脚付きマットレス
無印良品の脚付きマットレスはニトリと比べるとちょっと値段が張る印象です。
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しかし無印良品の値段の意味はマットレスの中身を知ると納得できます。
ニトリのマットレスは、スプリングと表面生地の間にフェルトが入っています。
やわらかい寝心地が特徴ですが、長く使っているとフェルトがへたり、スプリングの固さを背中で感じてしまう人もいるようです。
一方の無印良品はスプリングと表面生地の間にココファイバーが入っています。
ココファイバーはヤシの実の繊維です。
ココファイバーは、通気性がよく強度もあるため長年使ってもスプリングの固さを感じないメリットがあります。
無印良品のコスパ優秀なところは、まさに「高品質な材料」をふんだんに使っているところです。
ココファイバーをスプリングの上下に使っているマットレスを2万円以下で販売していると考えれば、無印良品の脚付きマットレスは決して高くない買い物でしょう。
廃棄費用を比べてみる
一般的にベッドを廃棄するときには粗大ごみ費用が必要になります。
しかし「買い替え」の場合は購入先を選ぶことで廃棄費用を節約することが可能です。
例えば、ニトリでは「配送員設置商品」を購入した場合は不要になった家具を3,000円(税抜き)で引取ります。
しかし「脚付きマットレス」は「お客様組立家具」のため対象外です(他商品と組み合わせて合計金額が3万6,182円(税抜き)になれば利用可能)。
無印良品では3,000円(税込み)でフレームとマットレスの2点を引取ります。
粗大ごみの廃棄費用はフレームとマットレスで約2,000円です。
値段だけで比べてみると粗大ごみとして廃棄する方法が1番安いようにみえます。
しかし、粗大ごみは収集場所まで運ばなければなりません。
集合住宅ならば1階までベッドを下さなければならず、人手が足りなければ業者に依頼する費用が発生します。
廃棄費用と手間を比べてみると無印良品の脚付きマットレス購入の方が「買いかえ費用」は安くつくといえるかもしれません。
メリットデメリット、廃棄費用で考える
ニトリと無印良品の脚付きマットレスは、それぞれにメリットとデメリットがあります。
ニトリの商品は、値段が安く設置が簡単だけどマットレスの好みがわかれる可能性があります。
無印良品の商品は、魅力的なマットレスだけど値段が高めです。
脚付きマットレスに限らず寝具類は好みがわかれる商品です。
ただ、買い替えにかかる費用と手間、そして使われている材料のコスパを考えると無印良品の脚付きマットレスの方が「総合的にコスパがいい」といえるのかもしれません。(執筆者:式部 順子)