おうち時間が増えました。
少し前までは断捨離がはやり、時間ができると断捨離や掃除にいそしむ人が多かったように思います。
しかし、断捨離や掃除が終わると、次は「時間があるからこそできる新しいこと」にチャレンジしたくなります。
新しいことを始めるとなると、それに伴うモノが必要です。
つまり、何をするにもまずはお金がかかります。
断捨離ですっかりきれいになった家の中には余計なモノがなくなり、ふと我に返ると「あれ捨てなければよかった」、「あれが使えたのに」と後悔します。
今回は、断捨離好きの筆者が捨てずに残しておいて新たな出費を回避できた「捨てなくてよかったもの」を紹介します。
「値が上がって高く売れた」、「価値が上がった」というモノではなく「新たに買わなくてすんだ」、「新たな出費を抑えることができた」モノたちです。
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目次
1. 買うとなると意外と高い「ハギレや糸などの裁縫道具」
子育て中には袋やバッグを縫うことが多く、ハギレや糸がたくさん余ります。
「いつか使う」と思ってダンボールなどに詰めて保管している人は多いのではないでしょうか。
しかし、多くの断捨離のマニュアル本では「ときめきを持てないモノ」や「5年使っていないモノ」を捨てる基準としてあげています。
ハギレや糸に心がときめくことは少なく、5年以上ダンボールに入れたままのモノがほとんどではないでしょうか。
つまり、断捨離においては「ハギレや糸などの裁縫道具」は捨てるべきものに分類されます。
子どもが幼稚園のときに袋物やお遊戯会の衣装などを手作りし、ハギレや糸が山のようにたまりました。
あれから5年以上はゆうに経ち、断捨離のたびに「捨てようか」と迷いつつも捨てずに残してきました。
小学生のときに買ってもらった初めての裁縫道具もハギレと一緒に残してきました。
それらが今回の「おうち時間」で再び脚光を浴びました。
ハギレは手芸店に行けば買うことができますが、意外と高価で50cm四方のハギレが1枚300円程度します。
数枚買えば軽く1,000円以上です。
裁縫道具はいちから揃えれば数千円です。
裁縫道具は人によっては出番が少なくて邪魔になるモノかもしれません。
裁縫道具やハギレは10年以上も押し入れの奥に追いやられ、今はときめきを感じることがないかもしれません。
しかし、時間の余裕がたくさんできた際にそれらは再び脚光を浴びる可能性があります。
そして、買い直すとなると、意外とお金がかかります。
2. 見方をかえれば専門書「教科書や資料集」
教科書や資料集は捨てる派と捨てない派の2つにハッキリとわかれるモノです。
捨てる派の人は、学年が終わればスッパリと捨てます。
最近はフリマサイトで売る人も多く、数百円でたくさんの取引がされています。
筆者は捨てない派です。
今でも教科書や資料集は大切に保管してあります。
断捨離のたびに「もう勉強しないかな」と迷いますが、捨てられずに残していました。
しかし、最近はおうち時間が増え、教科書の新たな使い方をみつけました。
教科書や資料集を「勉強するモノ」ではなく「専門書」として見てみると使い道があります。
家庭科の教科書は料理の専門書、栄養成分表は日常生活で活用できます。
美術の教科書は下手な画集よりも分かりやすく、有名な作品が効率よくまとまっています。
保健体育の教科書には大人になってからも必要な知識が詰まっています。
専門書は一般的な本よりも高価です。
大人になって「ちょっと知りたいな」と思った際に、専門書を買うとなれば数千円の出費を覚悟しなければなりません。
しかし、有名なものや大切なことの多くは無料の教科書もしくは資料集に載っています。
当時は「難しい興味のないことばかりが書かれている本」だった教科書も大人になって見返してみると立派な専門書です。
教科書や資料集はフリマサイトに数百円で出品するには「もったいないモノ」かもしれません。
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3. 良いモノは用途が豊富「質の良い食器」
断捨離のマニュアル本に「同じ形で同じ大きさの食器は1組ずつ残せばよい」と書いてありました。
たしかに似たような食器があっても使う食器はひとつに決まっていることが多いのかもしれません。
しかし、筆者の食器棚には同じ形で同じ大きさの食器がたくさんあります。
すべてに「ときめき」があって捨てられませんでした。
その一方で、花瓶やインテリアに興味はなく一切持っていません。
そのため、花をもらってもいける花瓶はありません。
飾り棚があっても飾るインテリアはありません。
しかし、おうち時間を使って家を飾ってみた際に食器が役に立ちました。
漆黒の川連漆器に真っ赤なバラを一輪いけるとすてきでした。
ドイツ製の陶器のカップは茎の部分が隠れるため、花を適当に投げ入れても様になります。
あれば買わない=節約
断捨離はとても難しいです。
捨ててしまってから「捨てなきゃよかった。買ってこなきゃ」と思うのはとても悔しいことです。
使わなくてもよかったはずのお金を使うことになってしまうからです。
物価がどんどんと上がっていく中で「捨ててスッキリ」の時代は終わり、再び「モノは大切に」の時代がやってきているのかもしれません。(執筆者:式部 順子)