先週は、BOX中段でのもみ合いから徐々にBOX上限を狙う動きをして週後半にBOX上限を突破し、じりじり高値を更新する動きで、BOX離れとなるかの明確に判断に至れないまま週末入りとなりました。
現状は、BOX離れで上値追いを始めているという判断と、BOX上限をオーバーシュートという判断が入り混じりBOX上限を突破した翌日も上を推移しているため、次の上の節目を目指す前提でオーバーシュートだとしても凌げるような建玉で週末入りが望ましいと考えます。
先週4営業日は毎日が終値ベースで高値更新しました。これは相場が強いという裏付けになると考えます。
この強さが偽物とは思えないものの、実体経済と株価の乖離を未来はどのようにつじつまを合わせるのか多くの投資家が見守っていることと思います。
ファンダメンタルズ的には、先週の強さの裏には、米国のコロナ感染拡大の鈍化や、ワクチン開発への情報などから来ているものと考えます。
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国内においては、今週で4月から6月の第一四半期の決算発表を終えてきました。
全体相場に関しては、現状悪いだろうという事を織り込んでおり、今後の内容は改善に向かうという期待も含めて今の株価という雰囲気になっていると見受けます。
それは、世界的な金融緩和によるあふれ出た資金がリスクマネーとして投資市場に流入しているということが背景にあり、そんなことによって作られた上げ相場も受けいれなくてはなりません。
しかし「いずれ下げる」という思いは、持っていくことが大切と考えます。
45日前ルールで深く下げなかったことや、ここ数週間の海外勢の売買動向がまちまちであること、押されたところでは日銀による買いが入ることで、BOX下限では止まり、上に関しては売り圧力が薄いことで切り上げを起こしたと考えます。
従って、現状の状況だけを見ると新たな悪材料が、出るまではじりじり上げていく可能性を踏まえる必要があります。
そして、相場が動く時にすぐ気づけるようにマーケットが動く要因に関しては、世の中がどのような動きをするとトレンドの転換が始まるのかをしっかり意識していただきたいと思います。
目次
現状分析
5日線
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一週間を通して上向きを維持しており位置は、週中以降は上への乖離を維持したままの一週間となり、上値追いをイメージさせる形状です。
週明けの押しでこの5日線と12日から13日に空けた窓を維持するか注目です。
25日線
一週間を通して上向きを維持しており位置も上への乖離をキープしています。
乖離率も3%前後であり過熱感が出るほどでない乖離率という事でジリ上げするにはちょうど良い乖離と考えます。
75日線は変わらず上向きで上への乖離を維持しています。
トレンドラインとしては、6月16日と23日の高値を結んだラインが7月15日の高値の抵抗線となり、先週の木曜と金曜も上値を抑えているように見受けます。
今後 このラインが機能するか注目です。
そして今後の上値目途は、今年の1月から2月にかけての高値である2万4000円前後を意識となり、下のラインとしては、上値7月31日と8月7日の安値を結んだラインを切り上げの継続確認ラインと意識します。
テクニカル指標
一目均衡表
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完全な「上方シグナル点灯」となります。
気になる点としては、週足では2・3週後に雲のねじれなどがあることで相場に動きが出るのかを気にしていきたいと思います。
ボリンジャーバンド
今週バンドが拡大に舵を切り+2σを突破してきました。
現状上へのボリンジャーウオークが開始した可能性が高いものの週末金曜日の陰線が少々気になります。
今後の物差しとして+2σを維持している間は上値追いと考え、+1σを割り込んだら急上昇は終焉と考えるというという見立てとなります。
スローストキャスト
買われすぎゾーンにおいて2本のラインが横に推移することで上値追いを示唆しています。
総合判断
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上値追いをメインで意識しつつ、まだオーバーシュートの可能性も視野に入れて備えたいと思います。
トレンドとしてはBOX上放れとなれば上昇トレンドとなるのでそこを考慮していきましょう。
トレンドの変わり目が明確になるか大事な一週間となります。目をそらさずにリアルな動きを受け入れ判断しましょう。(執筆者:城 晶子)