大雨、台風、高潮などで車が水没してしまった場合の修理代金は自動車保険で対応します。
自動車保険に加入していて、なおかつ車両保険に加入していれば、保険金額までの修理代金は支払の対象です。

目次
自動車保険の4分類
自動車保険は一般的には、
車を運転していて、他人を死傷させてしまった場合
2. 対物賠償責任保険
車を運転していて、他人の物を破損させてしまった場合
3. 人身傷害保険
車を運転している人、または同乗者がケガをした場合の治療費などを補償する
4. 車両保険
自動車同士の事故や自損、自然災害で損傷した場合の車の修理代金を補償する
この4つに分類されています。
損害保険料率算出機構「自動車保険の概況(2019年3月末時点)」 のデータによると、車両保険の加入率は全国で45.1%となっています。
対人賠償や対物賠償が約75%なのに比べて、加入率が低いため、自身が加入しているかどうかもチェックしておくとよいでしょう。
車両保険にも2種類あり

車両保険には2種類あります。
1.「車対車・限定危険」もしくはエコノミータイプ
「車対車・限定危険」やエコノミータイプとよばれる車両保険で、車同士の事故と火災や台風などの災害で車が損害を受けた場合にのみ修理代を保険金として支払うタイプです。
2.「一般条件」
「一般条件」とよばれる車両保険で、電柱やガードレースにぶつかった時などの単独事故や当て逃げなどの場合の自分の車の修理代を保険金で支払うタイプです。
補償範囲が広いのは「一般条件」なので、
補償範囲・適用対象

車の水没は車対車・限定危険で対応可能
台風や大雨、高潮などで車が水没した場合には、自動車保険の車両保険のうち、車対車・限定危険タイプに加入しておけば、保険金の範囲内までは支払の対象です。
津波は対象外
自然災害が原因で車に損害が発生した場合には、車両保険の車対車・限定危険で対応することが可能です。
しかし、地震・津波・噴火が原因の場合は対象外です。
各損害保険会社では、地震、津波、噴火でも支払いの対象とする特約を用意しています。
心配な方はこちらの特約も検討しておくとよいのですが、支払われる保険金額は50万円を限度としている保険会社がほとんどです。
車両保険価格に注意
車両保険で取り決める保険金額は、適正価格で設定するように注意が必要です。
車両保険価格:車両本体価格とカーナビなどの付属品の合計金額を目安に設定
中古車の場合:同様の車種や年式の車の市場価格を参考にして決定
過度に車両保険金をかけても支払われるわけではありません。
また、保険料を安くしたいからと、過度に低い車両保険金額を設定した場合には、一部保険といっていざというときに想定以上に保険金額が減額されることがあります。
車両保険金額は適正金額に設定するように注意しましょう。(執筆者:CFP 金子 賢司)