先週は、BOX上放れなのか、オーバーシュートなのかの見極めとなる重要な1週間でしたが、明確な上放れとはなり切らず、ジリジリと押す雰囲気の1週間でした。
この押しが押し目レベルなのか、調整的な動きからBOX継続でBOX下限を目指すのか注目しましたが、見極めのラインを割り込まずに踏ん張り、週明け以降に判断を持ち越す形の1週間となりました。
ただ、先週1週間で4本の陰線を建てたことや前週金曜日の陰線を新値本目と考えたときに、先週の陰線で新値4本目まで陰線が立ったことで押し目レベルではない可能性は高まっています。
ファンダメンタルズ的には、米中問題は未だ小競り合いレベルで進んでおり本格的な悪化にはまだまだほど遠いと考えます。
しかし、本格的な最悪の結末として基軸通貨のドル決済を中国にさせず米国内の中国企業のドル資産を凍結させることも考えられるという記事を見つけました。
あり得ないよなという内容ですが、経済戦争的なこととなればマーケットが荒れるのは必至です。
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目次
コロナ問題で過去パターンは通用しなくなるのか
この問題とコロナの問題は別ですが、前回の記事に対して、今回のコロナ問題によって過去のパターンが通用しなくなるのではないかという意見がありました。
私も同意見で、常に過去は参考にしますが、過去を凌駕するようなことが起きることが歴史的には繰り返されているので、今回のコロナによる世の中の変化は「ありえないでしょ」という事を巻き起こす可能性も踏まえて備えは必要であると考えます。
テクニカル的には、各指標で上昇という形ではないことは確定的になったことで、今後上放れとなる場合、前週の上げとは別物の上放れという考えとなりそうです。
8月12日と13日に開けた窓を終値で埋めるということで押しが本格化すると考えていましたが、先週は実行できなかったものの、他の要素を見るとBOX継続中で6月9日の高値近辺が、BOX上限という事が今回の押しで明確化されたように見受けます。
ただ、まだ油断は出来ないのでいきなり上放れの可能性は残しつつ現状では、6月9日高値と6月15日安値のBOXであると踏まえた建玉が望ましいという事と考えます。
土曜日に引けた米国の動きでは、週明けはほぼ横にスライドしてのスタートが想定され8月12日から13日の窓を終値ベースで埋めていくかに注目です。
現状分析
5日線
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週半ばには下向きと変え下向きのまま週末となりました。
位置としては、火曜日には下に割り込み乖離することなく触れながら下を維持し1週間を終えました。
25日線
上向きを維持したままの1週間でした。
位置としても上への乖離を維持したまま週末となりました。週明け25日線をサポートする動きとなるかに注目です。
75日線
変わらず上向きで、上への乖離を維持したままの1週間となっています。
上向きの75日線に対してグランビルの「買いの3」を形成しているように見受けます。
週末の足型は、明確な方向感とはならないものの強弱感で言えば弱いと見受けます。
トレンドライン
6月9日の高値の横軸と6月15日の安値の横軸をメインで意識し、下のサポートラインとして6月9日と7月15日の高値を結んだ切下がりのラインが、現状意識されているのではと考えます。
テクニカル指標
一目均衡表
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上方シグナルを維持しておりまだ強いという状況です。
気になる点としては、遅行線が日々線に触れる直前で週明け日々線を維持できるかに注目です。
ボリンジャーバンド
現状では強いBOXを形成しているという意識で見ています。そして切上がりのバンド形成で切上りのBOXという事も想定されます。
スローストキャスト
BOX示唆という形状と考えます。ただ下りてくる角度が緩やかなことで意識は下よりも上の方が強い形状と考えます。
総合判断
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強いBOXを示唆した動きをメインシナリオにしつつ今後はトレンドを示すか、BOXを維持するかに注目して見極めていきたいと思います。
併せて出来高が伴ってくるかも意識し、その中身がどのようなものなのか週明け後半の結果に注目していきます。(執筆者:城 晶子)