先週は、膠着感の中で推移し、前週の高抜け時に出来た窓埋めが出来るか出来ないかのところを上値抵抗線とし、結果窓埋め出来ず、ここ1か月間意識してきた8月12日から13日に作った窓を下値のサポートラインとしている状況です。
終値ベースでこの窓を埋めることはなく抵抗線として残したままの1週間でした。
上にも下にも窓という抵抗帯を作る形となり、結果、ウエッジ内の推移が継続し、方向感を出すに至らなかった1週間となりました。
ファンダメンタル的に見ると前々から申している実体経済と株価の乖離は現状も変わらないものの、この乖離を起こす要因である世界的な金融緩和策も継続進行しており、安倍総理の後任者も同じ考えであることが想定されるため、お金のだぶつきは続くことが考えられます。
日本の安倍総理の後継者については今週結論を出すことになりますが、新総理のもとに出来る内閣の顔ぶれや、昨今つぶやかれている早期の衆院解散による総選挙となるのかもマーケットに影響を与える材料になると考えます。
目次
懸念はやはり米国
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反対に、悪材料視される要素としては米国のNYダウの調整雰囲気が長引くかという点になります。
今のところは利益確定による押しという事がつぶやかれていますが、米中問題の悪化が要因という流れとなると世界経済の後退につながることとなるので、これが現実味となるのか気にしていきたいと思います。
金曜日算出のSQ値が2万3272円となり大引けが2万3406円という展開から、金曜大引け段階ではSQ値を下値とした動きとなっていくことも考えられます。
ただ、私の中ではやはり実体経済の悪さを完全に払拭してどんどん上値追いしていくという事は現状では想像できていませんが、ファンダメンタルに心を取られすぎないようフラットに相場を見ていこうと思います。
今週は、自民党総裁選、FOMC、日銀政策決定会合とイベントが続きます。
FOMCで金利がどのように扱われるかには特に注目で、内容によっては為替への影響から相場を動かすことが想定されます。
現状分析
5日線
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向きを小刻みに動かし膠着感を出しています。位置も目まぐるしく終値ベースで入れ替えて、週末は上に離れる形となっています。
今週一気に乖離を広げるか注目です。
25日線
変わらず上向きを維持して位置終値ベースでは、上をキープしています。
25日線がサポートラインとして機能していることが示されたと考えます。
75日線
変わらず上向きで上への乖離を維持しています。
この乖離を広げることなく縮めることなくという動きでジリ上げの様相です。
週末の足型は、大きな陽線で前日との絡みでは陽陽の包み線となり基本的には上を示唆という形状です。
ただ、高値圏での大きな陽線は利益確定を呼び込む可能性も考えておく必要はあるかと考えます。
トレンドライン
7月31日と8月28日の安値を結んだ切上がりのラインが機能したように見受けます。
切上がりのラインはことごとく割り込んできたことも念頭に入れつつ、今後も機能するか注目です。
当面は9月3日から4日の窓と8月12日から13日の窓を上下の抵抗線として意識すべきラインと考えます。
テクニカル指標
一目均衡表
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上方シグナル点灯で強さを示しています。今週雲のねじれが新総理誕生のタイミングと重なることが気になります。
ボリンジャーバンド
変わらずバンドが縮小しており収縮へ向かいそうな気配ですが、ここから横向きとなりBOXの範囲を狭めてくる可能性もあると想定されます。
スローストキャスト
上げきらず下げ切らずの動きで膠着しており気持ち強いように見受けます。
総合判断
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変わらず切上がりのBOXと想定し、上放れもシナリオには考え、実体経済の浮彫からBOX下限を目指しつつ下離れするという展開も頭に入れ対応していこうと思います。
判断が難しい局面が続きますが、焦らず見極めが重要です。しっかり判断材料を決めて上下どちらに振れるかを見極めたいと思います。(執筆者:城 晶子)