おうち時間が増えるとともに増えているものが騒音に対する苦情です。
今までならば昼間は会社や学校に行っていた人たちが、コロナの影響で昼間も家にいる機会が多くなりました。
そのため、今まで気がつかなかった「昼間の音」が気になり騒音苦情が激増しています。
とくに「子どもが出す音」は「気をつける」というようなソフト面の対策だけでなく、「防音対策グッズを使う」のようなハード面の対策が必要となるかもしれません。
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「すべるん棒」110円(税込み)

ふすまや引き戸、タンスを長く使っているとすべりが悪くなり、開閉に強い力が必要になることがあります。
大人ならば閉まる直前で1度力を弱めてから、音をたてないようにそっと閉められますが、子どもは固くて閉まらなければ力いっぱいふすまをしめるでしょう。
最後は「バーンッ」と階下や隣まで響くような大きな音が出てしまいます。
ふすまや引き戸のすべりが悪くなったときには、すべりをよくすることで騒音対策が可能です。
昔はレール部分に「ろうそくをこすりつける」という方法が一般的でしたが、この方法は塗る量を間違えると開閉のたびにろうそくのカスが出てきてしまいます。
敷居に貼るすべりテープ(500円程度)もありますが、貼るときにコツが必要でテープと敷居の色の違いが目立ってしまうことがあります。
1番簡単な方法は市販されている敷居用のロウを塗ることではないでしょうか。
ろうそくのようにロウだけでなく、カルナバという材料が使われていてすべり対策だけでなく、木製製品のつやだしに使えます。
しかし、ホームセンターで敷居用ロウは800円前後で販売されていることが多く「ちょっとすべりをよくするだけ」にしては金額が大きい気がします。
100円ショップのダイソーには「すべるん棒」という敷居用ロウがあります。
110円(税込み)ながらも成分はビーズワックスとカルナバが大部分で匂いもありません。
クレヨンを使う要領ですべりを良くしたい部分にこすりつけるだけです。
寒い時期はロウが溶けずになかなか浸み込みませんが、こすった後にドライヤーで熱を加えるとやわらかくなって塗りやすくなります。
ふすまや敷居のすべりをよくするために専門業者に修理を依頼すれば安くても1万円以上が相場です。
いきなり数万円の出費を覚悟するよりも、とりあえず110円の「すべるん棒」を試してみても損はないでしょう。
しかし「すべるん棒」を使ってみても改善しない時には別の原因も考えられます。
家が傾いている、敷居自体が壊れているときには専門業者に依頼したほうがいいでしょう。
「クッションゴム」110円(税込み)

すべりが悪い敷居がある一方で、引き戸の下に車がついていて少しの力でもパーンと勢いよく閉まる引き戸もあります。
急いでいるとき、力の加減ができない子どもが閉めると想像以上に大きな音が出てしまいます。
そんなときには「クッションゴム」が便利です。
クッションゴムは小物や軽い入れ物の底面に貼ってすべり止めとして使うことが多いですが、引き戸に貼ることで騒音対策に使えます。

ホームセンターでは1シート400円程度、もしくは100粒くらいの大量シートが1,000円くらいで販売されています。
しかし、ひとつの家に引き戸は1か所くらいしかありません。
数個あれば十分な場合はダイソーの12個入り「クッションゴム」110円(税込み)がいいでしょう。
「110円ならすぐに剥がれてしまうのではないか」と心配になりますが大丈夫です。
ダイソーのクッションゴムは文具やシールを企画製造販売しているレモン株式会社の商品です。
衝撃を吸収できる適度な固さとしっかりと粘着するシール面で、とても110円とは思えない商品です。
あまったクッションゴムはお盆やトレイの底面に貼っておくといいでしょう。
小さい子どもがいる家庭、介護中の家庭はテーブルの脇に置いたお盆やトレイがちょっとした傾きや衝撃で落下してしまうことがあります。
底面にクッションゴムを貼ることでちょっとした衝撃ではすべらずに落下を防げます。
「フェルト床キズ防止シール」110円(税込み)

リビングにダイニングテーブルを置いている家庭はイスの音に注意が必要です。
立ったり座ったりするたびにイスが音をたてていることはないでしょうか。
イスの音は階下の天井に直結しているため、自分が思っているよりも階下の住民は気になっているかもしれません。
イスの音を防ぐためにはカーペットを敷く方法もあります。
しかし、リビングに敷くカーペットは安くても数千円以上です。
さらに、やっと歩き始めた子どもやお年寄りがいる家庭ではカーペットのちょっとした段差がつまずきの原因になってしまうことがあります。
イスの音を防止するためだけならばダイソーの「フェルト床キズ防止シール」が便利です。
「フェルト床キズ防止シール」は名前の通り、床にキズがつかないように貼るシールです。

キズ防止グッズはこの他にもイスの足にかぶせる靴下もあります。
しかし、イスの足にかぶせる靴下は小さな子どもがいる家庭ではあまり便利ではないかもしれません。
なぜならば、小さな子どもはイスの靴下を脱がせることが楽しくてたまらないからです。
気がつくとイスの靴下は脱がされてテーブルの下に転がっています。
一方「フェルト床キズ防止シール」はイスの足元に貼りつけるタイプなので脱がせることができません。
秋が近くなり、昼間だけでなく夜のおうち時間も長くなります。
おうち時間を快適に過ごすため、できるだけお金をかけずに騒音対策をしてみてはいかがでしょうか。(執筆者:式部 順子)