最近は20代や30代でセミリタイアをする人、またはそれを目指している人が多く、一部の方々を除いては投資でセミリタイアの資金をつくっている方々が大多数のようです。
私も例外ではなくサラリーマンを続ける傍ら株式投資にてセミリタイアをする資金をつくってきました。
ここでは筆者が投資で資産をつくった方法を含めた、セミリタイアをする資金を投資でつくる2つの方法を紹介したいと思います。

目次
1. セミリタイア資金を投資でつくった筆者の方法
まずは、セミリタイア資金を投資でつくった私自身の投資手法を紹介します。
2013年の年初から株式投資を始めて今年で8年目となりました。
始めは手元にへそくりとして持っていた60万円程を証券口座に入れました。
その時には、株式業界ではすでに脚光が当たっていたものの、あまり世間では騒がれていなかったパズドラで有名な「ガンホー」という会社の株を購入しました。
購入直後はそこまで動きはなかったのですが、購入後から数週間たったある日、会社の昼休みにふと証券会社のアプリを見てみると株価が数十パーセント上がっていて十万円超の利益がわずか1日で出ていたのです。
その後、同社株は連日のストップ高でした。
数週間で300万円近くになり、株式投資というものがよく分からないままにとりあえず売却しました。
その後、同系列のゲーム関連株の「コロプラ」や「enish」、「クルーズ」といった銘柄に次々に投資をしました。
売却をしては投資を繰り返し、気が付けばその年で合計140回近くを売買、約1年半程同じ業種の株式に好んで資金を入れていました。
あとで考えてみるとこの頃していたことは投資とは言えず、ほぼ運とタイミングでの投機に近い投資であり、ビギナーズラックだったとも言えます。
ただ自然と業種を絞っての投資をしており、ゲーム関連を中心とした集中投資でチャンスをつかみ初期の資産を形成したといえます。
投資2年目中盤のスイング投資とイベント投資
アベノミクス相場にも運よく支えられて利益が出ていたので、妻と相談して貯蓄から投資へと一気に資金を回しました。
これまでの投資の利益と合わせ2014年中盤辺りにはすでに1,500万円程の投資資金であっただろうと思います。
その頃は投資初年度にやってきたデイトレードのように毎日やる投資に若干の疲れを感じていたのと本業への影響も考慮し、集中投資をしつつも売買の回数を減らす手法を検討していました。
その時期にニュースを見てふと目にとまったのが原発の再稼働にむけてのニュースでした。
新聞に再稼働にむけての審査や動きがあるだけで、電力関連の株がアップダウンをしていたのがちょうどこの頃です。
また、私の親が大手電力会社の子会社で働いており、電力株がより身近な存在だったこともあってすぐに購入を決めました。
南から九州電力、関西電力、東京電力、東北電力をピックアップし資金を入れていきました。
どの銘柄も2014年から2015年中旬にかけて2~3倍にもなり、当初私が考えていた通り売買の回数を減らして利益も得ることができたのです。

投資3年目で訪れた初の株価の大幅下落「チャイナショック」
投資3年目には運用資産も大きく膨らみ3,000万円を超えていたと思います。
2013年から投資を始めてこれまで順調だった日経市場も2015年の6月に始まるチャイナショックで大幅な下落局面を迎えます。
この頃には九州電力の川内原発の再稼働がすでに決まっていたこともあり、主力で保有していた電力株は手放していたのですが、他に多少持っていた株式はいったん損切することになりました。
私自身は大けがを免れたチャイナショックですが、私にとっては初めての大幅な下落相場であり投資の怖さを思い知らされた初の体験となりました。
この体験を境に中期的、長期的な投資に目を向けるようになり、できるだけリスクの低い慎重な投資を心がけていくようになります。
チャイナショックを乗り越え、業種をまたぐポートフォリオを組む
チャイナショックの下落を待ち、初めて銘柄の業績や将来性を考慮して投資したのが会計関連の「ミロク情報サービス」と介護関連の「ソラスト」です。
この頃は1銘柄に100万円~500万円程の範囲で集中的に資金は入れつつも、多少のキャッシュポジションを持ち、業種を分けてのポートフォリオを組んでいきました。
これらの銘柄もチャイナショック後から2018年辺りまでの2年程で数倍になった訳ですが、チャイナショックの大幅下落から右肩上がりに上がった市場に救われた期間でもありました。
投資5年目、セミリタイアに向けての投資を意識する
2018年中旬あたりからはセミリタイアを意識した投資を意識するようになりました。
きっかけは2016年のチャイナショック後に何気なく実家に帰省した時に母から聞かされたイオンの株主優待です。
同年の8月にイオンの株式を優待目的で初めて購入していました。
最低単元の100株です。
その当時は1銘柄100万円~500万円程の資金を入れていたので、14万円程(当時のイオンの最低投資額)がポートフォリオの一角にあるのに違和感を覚えていたのを思い出します。
最寄りにイオンの店舗があり年間60万円以上は使っており、毎年配当金と合わせ2万円弱が戻ってきていたことに気付いたのです。
14万円の投資額だと年間の利回りは14%超、と驚異的な数字です。
また、その頃は投資手法としても優待を目的とした投資もすでにはやっていて、2019年辺りからはセミリタイアの生活を前提とした優待と配当金を目的とした分散投資へと投資手法を変更しました。
この手法のメリット
この手法のメリットは今回のコロナショックのような
ということです。
もう1つは以下の章でも記載しますが、セミリタイア生活を回すために必要な安定的なストック収入を得られるという点です。
この方法では集中投資の時のように年間2桁の利益は期待できませんが、
という点で今のところベストな方法だと考えています。

2. セミリタイア資金を投資でつくる方法
セミリタイアをする資金を作るために筆者が実践してきた方法とは別に、株式投資の中でも比較的リスクの低いやり方でその資金をつくる方法もあります。
資金を作るというよりは、安定的な収入源を確保すると言ったほうが語弊がないかもしれません。
それは、
というものです。
投信の場合には銘柄選定はプロが行い、プロが運用していきますが、これを自分でやるだけです。
著者がやってきた集中投資とは異なり株式投資の中でも比較的リスクが低いので、これからセミリタイアの資金を投資でつくりたい人にもおすすめできる方法です。
給与を強制的に回す積立型の株式投資
どの銘柄も株価というのは需給のバランスやその他要因により毎日アップダウンし、次第にサイン・コサインのような周波を描いてチャートを形成します。
毎月自動的に購入していくことで高い価格で購入することもありますし、低い価格で購入することもあります。
購入を続けていくと配当所得を得られるようになり、初めは少額でも長期的に購入を続けていくことである程度の配当収入を毎月得られるようになってきます。
長期的に購入を続けることで株式を購入した価格が平均化されるため、株式の売買によって大きな利益を見込める手法ではありませんが、
という方法です。
投資金額によっては月に20万前後の配当金収入を得ることが可能で単身でのセミリタイアであれば実現は可能でしょう。
この方法だと家計の状況によって給与から投資に回す金額の割合も調整でき、セミリタイアに限らず資産運用としても一般的にもおすすめできる方法です。
ただし、最低投資額が比較的高い日本国内株ではやりづらく、数千円から投資ができる米国株が選択肢の1つとなることでしょう。
また、配当収入を得ていく必要があるため、
です。
米国株式を紹介するサイトや四季報等の情報ソースもたくさんあるので興味のある方は調べてみてください。
個人の資産運用が重要な時代
今回は「投資を用いてセミリタイア資金をつくる方法」について私の投資経験を含めて2つ紹介しました。
どちらの手法も株式投資なのでリスクは必ずあります。
私が長年やってきた集中投資は得られる果実は大きいのですが、リスクも高く一般的にはおすすめできる手法ではありません。
しかし、後半で紹介した「積立型の投資」はしっかりとポートフォリオさえ組んでおけば、比較的低いリスクで毎月安定的な収入を得られるようになります。
今は政府も投資によって個人の資産運用をすすめている時代です。
将来的にセミリタイアをする、しないに関わらず、積立的な分散投資により将来の子供の教育費や老後費用の対策として検討の材料になればと思います。
株式投資に関してはリスクあるものなので、実際に投資をされる際には、ご自身の判断と責任でしていただくように重ねてお願いいたします。(執筆者:株式投資で運用資産1億、セミリタイアを実現 松安 たいき)