先週は4年に一度の大きなイベントが相場にどのような影響を出すのか非常に興味深い一週間でした。
ただ、現状では結論が出ない中で相場は大きく動き29年ぶりの終値ベースの高値を付けることとなった一週間となりました。
大統領選挙の結果が出ない中で上抜けとなり2018年の場中高値2万4448円を意識する所まで高値を更新して高値を付けるという想定に反する状況を作って週末を迎えました。
コロナ明け高値更新の後に、即押すという場面が非常に多い中、5月26日の再来を木曜日にしたと考えられます。
目次
米国ダウが高値更新しない中、日本が高値更新

ま
だ上に節目はあるものの勢いがあるチャート形状でファンダメンタル的には理解に苦しむ形状ですが、テクニカル的には先週の水曜日の窓空け陽線がこの上値追いの起点であると考えます。
新大統領への新たな経済対策への期待から作られている上昇と想定されるも、米国ダウが高値更新しない中、日本が高値更新するという懐疑的な動きとなっています。
この動きが週明けも継続して高値更新していくのか、息切れし2万4448円を上値としていくのか見極めていきたいと思います。
そして上抜けていくときには過去チャートから各種計算式で値幅的な上値目途を建て臨みたいと思います。
ファンダメンタルでは説明がしづらい現状ですが、やはり意識するのはテクニカルであると今回も再認識させられました。
ファンダメンタルズ的には、今後も米国の大統領選挙をネタに相場が動くと考えますが、大事にするのはチャート形状であると考えます。
さらに出来高はしっかりしているように見受けられるも主体別売買動向は売り越しとなり、相場の押しと合わせた動きとなっています。
今週は大幅買い越しとなっているのかも注目していきたいと思います。
現状分析
5日線

5日線
水曜日には上向きと変え、位置に関しても水曜日に大きく窓空けし、上に大きく乖離し強さを意識させる形状となっています。
25日線
同じく水曜日には上向きと変えそのまま上向きを維持しました。
位置に関しても5日線と同様、水曜の反発で下から一気に上に飛び出し乖離したまま週末入りとなっています。
週末の乖離率で約3%ととなっておりまだまだ上への乖離の余力は残す乖離状況です。
75日線
週明けには上に飛び出しそのまま週末となり向きも上向きを維持したままとなっています。
週末の足型としては、上下に小さい髭を作る大き目な陽線という事となるも、出来高が突出して多くはないので方向感なしと判断します。
トレンドライン
月足ベースで2018年10月の高値の横軸が上値抵抗線として機能しておりこの上値抵抗線を抜けたときは、わかりやすい上値抵抗線は存在しなくなります。
下に関しては、今まで上値と見てきた6月8日と9月3日の高値を結んだラインがサポートラインとなるか意識しつつ、先週上抜けた1月17日の高値の横軸もサポートラインとなる可能性もあると考えます。
テクニカル指標
一目均衡表

完全上方シグナル点灯となり強いを意識する形状となっています。
ボリンジャーバンド
バンドが拡大しており上へのボリンジャーウオーク開始の可能性が濃厚となっています。
+1σをしっかり割り込むまでは上昇中という判断をしたいと思います。
目先は月曜と火曜で本格上昇入りか判断したいと思います。
スローストキャスト
2本のラインがしっかり久しぶりに上まで上げてきました。
この後のデットクロス後 素直に2本のラインが下向きとなるか横にスライドするような動きになるか見極めです。
総合判断

ファンダメンタルを無視してみるとトレンドは上げ基調であり、過去の高値に並んできたので、ここから押すかもという意識も持っていく状況と考えます。
ファンダメンタル的には、実体経済との乖離が起きているとは考えつつも上げ材料はまだ残っていることも念頭に置いておく必要があると考えます。
為替のことやコロナの感染拡大によるリスクオフにも目を向け意識はしていきたいと思います。
結論は、トレンドの変化がチャート上に起きてるかが最大の見極めポイントであると考えます。(執筆者:城 晶子)