「ETCマイレージサービス」は、高速道路などの通行料金に応じてポイントが貯まるサービスです。
航空会社のマイレージは有名ですが、高速道路でもお得なサービスがあります。
しかし、サービスを受けるには登録や設定が必要です。
ここではサービスの概要や、登録からポイント付与の流れ、注意点をご紹介します。
目次
ETCマイレージサービスとは?
ETCマイレージサービスは、高速道路などの通行料金の支払い額に応じてポイントが貯まり、そのポイントを還元額(無料通行分)と交換できる、お得なサービスです。
サービス運営事業者である
・ NEXCO東日本
・ NEXCO中日本
・ NEXCO西日本
・ 阪神高速道路株式会社
・ 本州四国連絡高速道路株式会社
それ以外にも全国的にたくさんの道路が対象とされています。
一部対象外や、還元額利用のみでポイント付与のない道路もあります。
入会費、年会費は無料なので、ETCカードを持っている方は登録をおすすめします。
登録
インターネットか郵送で登録をします。
【インターネット】
ETCマイレージサービスの公式ホームページから登録します。
インターネットで手続きした場合は、申込み当日の走行からポイントが付きます。
【郵送(書面)】
専用の申込書に必要事項を記入し、ETCマイレージサービス事務局あてに郵送します。
申込書は、高速道路の料金所事務室やSAPAなどで手に入ります。
郵送の場合、手続き完了後の走行からポイントが付きます。
登録には以下の記載が必要です。
・ 名前
・ 生年月日
・ 住所
・ 電話番号
・ ETCカード番号、有効期限
・ 車両番号(ナンバープレートの4桁)
・ 車載器管理番号(ETC車載器の19桁)
マイレージ登録が完了すると、マイレージIDとパスワードが記載された「ご登録完了のお知らせ」が郵送で届きます。
走行とポイント加算
登録したETCカードで対象の道路を利用すると、通行料金(各種割引適用後)の支払額に応じてポイントが付きます。
ポイントは道路事業者ごとに貯まり、道路事業者間での合算はできません。
※NEXCO東/中/西日本、宮城県道路公社は合算されます。
ポイントの付き方は道路事業者によって異なります。以下の表を参照してください。

+αとは、月額利用額に応じた加算額です。詳しくはETCマイレージサービスの公式ページで確認できます。
還元額の利用分にはポイントは付きません。
ポイントの利用
貯まったポイントは、交換単位に応じて還元額に交換します。
交換した還元額は、自動で優先的に通行料金に利用できるため、とても便利です。
還元率は道路事業者によって異なります。以下の表を参照してください。

還元額は、交換前のポイント発行事業者に関わらず、還元額が使える道路で共通して利用できます。
例えばNEXCO東日本であれば5~10%の還元率を受けられることになります。
一般のクレジットカードやショップカードの還元率が1%前後なのと比べても、高い設定になっているのがわかります。
交換方法
還元額への交換方法には以下の方法があります。
・ ポイント自動還元サービス
・ インターネットのマイページからの手続き
・ 自動音声ダイヤルでの手続き
・ ETCマイレージサービス事務局への電話での手続き
おすすめなのはポイント自動還元サービスです(マイペースから設定可能)。
自動還元サービスとは、決められたポイント数が貯まった時点で、自動的にポイントを還元額に交換するサービスです。
自動還元の単位は道路事業者によって異なります。以下の表を参照してください。

気を付けるのは、
という点です。
これを防ぐためには、有効期限までに手動で交換手続きをする必要があります。
有効期限は、ポイントが付いた年度の翌年度末です。交換した還元額に有効期限はありません。
注意点
1. ETCカードを変更した場合
変更手続きが必要となります。
手続き完了前に新しいETCカードで走行した分は、遡ってポイントを付けられないので注意が必要です。
有効期限のみの変更であれば、インターネットや郵送以外に、ETCマイレージサービス事務局への電話でも可能です。
2. マイレージIDとパスワードの保管
マイページでの履歴確認や各種手続きにはマイレージIDとパスワードが必要です。
登録方法に関わらず郵送で送られてくるため、郵送物を紛失しないよう注意しましょう。
3. 複数カードのポイント、還元額の合算は不可
原則としてETC車載器1台につきETCカード1枚の登録ですが、同居家族のETCカードや同一事業所の法人カードに限り、最大4枚まで登録できます。
しかし、その場合でも複数カードでのポイント、還元額の合算はできません。
4. 登録するETCカードの名義人と申込み者が一致する必要がある
中古のETC車載器や、ETC車載器が付いた中古車を購入した場合でも、ETCマイレージサービスは利用できます。
しかし、前の所有者による登録が残っている場合は「同一車載器管理番号が既に登録されています。」というエラーメッセージが表示されるため、別途手続きが必要となります。
知って得する「ETCマイレージサービス」
ETCマイレージサービスは、登録と自動還元サービスの設定で、ほとんどほったらかしで高速料金が割引されるお得なサービスです。
しかし、筆者のように車購入時点ではこのサービスについて知っておらず、損をしている方もいるのではないでしょうか?
また、注意点について把握していなかったため、登録と違うETCカードを使用していたり、ポイントの有効期間が切れていたりする方もいるかと思います。
ETCカードのポイントとETCマイレージサービスの還元額の二重取りを逃すことのないよう、ぜひ登録や設定の確認をして、車外出の節約に役立ててください。(執筆者:羽野 こはる)