女性におすすめの百貨店(デパート)関連銘柄は、よく利用する百貨店がある人にとってお得です。
優待族になって15年ほどの筆者は、最初は「株にはリスクがある」と感じていたのですが、リーマンショック、コロナショックを経験しても株主優待のメリットを実感し、今後も保有し長期投資をしていこうと感じています。
今回は、百貨店関連銘柄の株主優待株のメリットを紹介し、使い方や考え方をお伝えします。
目次
百貨店関連銘柄を保有すると節約できる人
節約の観点から百貨店の株主優待を保有するのであれば「デパートの利用頻度が高い」「デパートでの利用金額が多い」次のような人におすすめです。
・ お中元・お歳暮などデパートを定期的に使う
・ おもたせでスイーツなど定期的に利用する
・ デパ地下のお惣菜やスーパーをよく利用する
反対に、デパートが近くにない、デパートを利用する頻度が低い人には節約効果が低いと言えます。
たとえば、3か月に1回の頻度で1万円の化粧水や乳液を買っている人は、年間4万円をデパートでの化粧品購入に費やしています。
この場合に10%割引制度を利用すると仮定すると、年間で4,000円の節約効果があります。
2年で8,000円、3年で1万2,000円、4年で1万6,000円と長期保有をするほどに節約の金額は大きくなっていきます。
一方で、全くデパートを利用しないと節約効果は0円です。デメリットについては後述します。
筆者の保有する百貨店関連銘柄

筆者の保有する百貨店関連銘柄は次のとおりです。
【3099】三越伊勢丹ホールディングス

【8233】高島屋

【3086】J. フロントリテイリング
J. フロント リテイリングは、大丸と松坂屋ホールディングスの共同持株会社です。

保有している百貨店関連銘柄の主な株主優待は「年間利用限度額以内で10%オフ」になるというものです(2021年1月上旬時点)。
株主優待は制度の改定もあり得るのですが、自社サービスを提供している百貨店関連銘柄においては改定や改悪は少ないと予想されています。
百貨店関連銘柄を一挙紹介
百貨店関連銘柄を挙げると次の通りです。
【9042】阪急阪神
【8244】近鉄百貨店
【9005】東急
【9008】京王
【9007】小田急
「10%引きサービス」ではなく「商品券」をもらえる企業もあります。内容をよくご確認のうえで注文してください。
百貨店関連銘柄保有のメリット・デメリット
ここからは、百貨店関連銘柄を保有するメリットとデメリットを見ていきましょう。
メリット1. 商品が10%引きになる
百貨店関連銘柄の株主優待は、商品が10%引きになることが多いのが特徴です。
独身の頃は、化粧品を購入する際に10%引きになるのが嬉しかったものですが、最もメリットを感じたのは結婚時や出産時のお祝い返しのお菓子代です。
送る人数が多く金額も高額だったため10%引きは大きな節約になりました。
このほか、デパ地下スイーツや、たまの贅沢に買いたいデパ地下弁当もその都度10%引きで購入できます。
子供のランドセルやひな人形、節句人形など高額商品も10%引きになるので、長く保有するほど「持っていてよかった」と感じるタイミングが出てきます。
ルイ・ヴィトンやティファニー、エルメス、カルティエなど対象外のブランドもありますが、プラダなどの対象のブランドもあり、ギャランティカードのついた正規品を購入できます。
メリット2. 文化展・美術展など有料催事が無料
百貨店関連銘柄の株主優待の中には、文化展、美術展等の有料催事の一部を無料で鑑賞できるものがあります。美術展といっても大人向けのものだけではありません。
筆者の住んでいる地域では、これまでに、アンパンマン展、エリックカール展、ミッフィー展、きかんしゃトーマス展なごがありました。
このように親子で行ける展覧会を無料で楽しめるのです。
「優待カードの提示により3名まで(高島屋)」「文化展・美術展等の有料催事には、ご本人様および同伴者1名が無料(三越・伊勢丹ホールディングス)」といったように無料になる人数は銘柄ごとに違います。
長期休みなどに親子で展覧会を見にいく際にも利用できます。こういったものは親子や家族で行くと高額になりますから、無料になるのはありがたいものです。
株を保有している限り優待を受けられるので、これも長期保有をやめない理由の1つです。
メリット3. 駐車場の1時間無料延長サービス
【3099】三越伊勢丹ホールディングスでは「買い物による駐車場サービスを1時間延長」してくれます。
デパートは都心にあることが多いので、駐車場代の1時間延長サービスはありがたいと感じます。
デメリットと注意点
百貨店関連銘柄を保有する場合の注意点もあります。
新型コロナウイルスの流行は百貨店関連企業を直撃しました。
インバウンド消費が極端に減ったため、百貨店業界の企業業績は2021年1月現在、赤字であるところがほとんどです。
コロナウイルスの影響が落ちつくまで業績の回復は見込めないことでしょう。
しかし、年末の買い出しにデパートに行ったところ、巣ごもり需要も手伝って「ちょっとよいもの」をデパートで購入する人で賑わっていたのも事実です。
また、百貨店関連企業に限らず株価が乱高下する傾向にあり、初心者向きではない相場です。これから株を保有される方は、その点にもご注意ください。
百貨店関連銘柄を保有する際の考え方
優待族として個人的な意見を申しあげると、
「これまでにマイナス以上の恩恵があった株は今後も保有価値あり」
と考えています。
株主優待の10%引きは自社サービスなので、今後もなくならないと予想されます。
株主であることで文化展や美術展を楽しめた金額、駐車場1時間無料延長サービスの節約金額は株価マイナス以上の恩恵だと考えられます。
実は、コロナ禍において日々下がっていく株価に恐怖を感じて手放してしまった百貨店業界の銘柄もありました。
しかし、結局は「利用するに違いない」と買い戻したのです。
百貨店関連銘柄の株価はすぐには上昇しないと思いますが「2~3年後には株価が戻るとの希望を持って、10%引きや有料催事の恩恵を受ける」と考えて今から保有してもよいように思います。
10万円以下で購入ができる銘柄もある
お正月を迎える際にわが家ではおせちを省略して節約する代わりに、スイーツを少し購入しています。
日頃の節約生活の息抜きに、百貨店系銘柄の株主優待を利用して10%引きで購入しました。もちろん、おせちに利用するのもよいと思います。

「10%引き」は、年間の定期的な利用で大きな節約効果を発揮します。
百貨店銘柄には10万円以下で購入ができるものもあり、長期保有を見込んで購入するのもおすすめです。(執筆者:節約への情熱は誰にも負けない谷口 久美子)