2021年がスタートしました。2020年は新型コロナウイルス一色の年でしたが、株式や投資信託などの資産運用においても波乱の1年でした。
今年も首都圏の1都3県に緊急事態宣言が発令されるなど、まだまだ新型コロナウイルスの猛威はとどまる所を知りません。
株式や投資信託においては、年内に日経平均株価が3万円を超えるという意見もありますが、半信半疑の方もいることでしょう。
株式や投資信託は自分で売買の判断をするため、孤独な世界でもあることからストレスも溜まりやすく、いつでも冷静な判断ができるとは限りません。
そこで、このご時世だからこそ知っておきたい「株式の6つの格言」を紹介します。
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目次
1. 他人を頼るべからず、自力を頼むべし
という意味です。
資産運用に関する情報はネット上を含めて溢れていますので、分析などをしなくても他人の情報をもとに取引できます。その情報をもとにプラスになることもあります。
一方で、マイナスになった場合でもそれはその情報が悪いのではなく、その情報をもとに判断した自分に責任があるのです。
また、他人などのせいにして自己責任を回避しようとしてもその経験が次の機会に繋がりません。最後は、自分の判断で決めるという習慣が必要です。
2. 人の商い、うらやむべからず
文字通り
という意味です。
たとえば、運用に関するネット掲示板や他人のSNS、新聞などで大きくプラスが発生した内容を見ると、ついつい妬みや羨ましがる、さらには自信を失うことにも繋がりやすいのです。
2020年後半に日経平均株価が大きく上昇していきましたが、全ての銘柄が上昇した訳ではありません。
その際にこの格言を知っていたら少なくともストレスは軽減されたことでしょう。他人は他人です。惑わされないことが大切です。
3. 休むも相場・売るべし 買うべし 休むべし
投資行動には、「売る」「買う」の2つだけではなく「休む」も含めた3つの行動があります。
だということです。
また、年がら年中取引ばかりをすることで、客観的に全体が見えなくなることもあるといった意味も含まれています。
たとえば、昨年の3月上旬頃から日経平均株価は大きく下落しました。その時点で「買う」の一択に飛びつくのも1つですが、同時に冷静さも求められたのかもしれません。
今年も大幅な変動があることでしょうが、一喜一憂しないことも大切ですね。
4.「もう」はまだなり「まだ」はもうなり
という意味です。
「もう」これ以上は上昇しないだろう!または下落しないだろう!ということで売買をしても、予測に反してさらに上昇したり、下落したりすることが多々あります。
反対に、「まだ」上昇するだろう!または下落するだろう!ということで売買をしても、予測に反して下落に転じたり、上昇したりすることが多々あります。
自信を持って売買の判断することも大切ですが、一方でその自信が最も危険だということもあります。これを念頭に置いて取引する必要があるのです。
昨年から続いている日経平均株価の上昇にも当てはめられるかもしれませんね。
5. 頭と尻尾はくれてやれ
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を指しています。
株式や投資信託では「安く購入して高く売却する」ことで利益が得られます。
さらに「底値で購入して最高値で売却する」ことができれば最大の利益を得られる訳ですが、「どこが最安値なのか?」「どこが最高値なのか?」の判断はプロの投資家でも難しく、神のみぞ知ると言えるのかもしれません。
言い換えると、魚は頭と尻尾を除いた真ん中の部分が脂がのっていて最もおいしいところです。
神のみぞ知る世界を求めるのではなく、もし、売却した後にさらに上昇した際にも「最もおいしいところは確保できた」と気持ちを切る変えることも大切です。
6. 遠くのものは避けよ
東京証券取引所第1部上場企業数は2020年12月末時点で2,187社あります。それ以外の上場会社も含めると上場企業は3,000社以上です。
その中から個別銘柄を選び出すとなると途方に暮れてしまいます。そこで、
という格言です。
昨年の新型コロナウイルスの感染拡大により、一部の業種の株式に注目が集まりました。
しかし、自分が注目した時には既に他の人が買っていて高値掴みになったり、その後に急落したりするなど値動きに翻弄されてしまったというケースもあることでしょう。
伸びる業種に投資するのは1つの方法ですが、突発的なニュースなどで飛びついてしまうとカーナビゲーションや地図を持たずに知らない道を運転しているのと同じになりかねません。
欲張らずに一歩一歩
こちらで紹介した格言以外にも多くの株式(資産運用)に関する格言が存在するのですが、今後、資産運用の経験を積んでいくにあたって知っておきたい、少しでも活かせそうなものをピックアップしました。
自分の道を欲張らずに一歩一歩わずかでも進んでいくことが大切ですね。(執筆者:CFP、FP技能士1級 岡田 佳久)