先週は前週の反発の流れが戻り高値の範疇か、BOX上限ないし上昇への再突入かの見極めの週でしたが、戻り高値の範疇は突破して前回高値を意識する所まで上げて来て上値を抑えられる雰囲気から下げての週末入りとなりました。
この下げがBOX上限を付けた後の下限を目指す動きなのか、上抜け前の充電的な動きなのかを今週見極めとなります。
毎週週末に動きが大きくなり週末入りの建玉が悩ましい状況です。
目次
BOXの可能性高く
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先週金曜日の寄り付きで窓空けして陰線に進行したことで「宵の明星」となるかと思われましたが、寄り付き後の反発で窓埋めしたことで「宵の明星」の可能性が消えたことで売りの勢いが乗り切らず後場に下げ渋ったように感じました。
現時点ではBOXの可能性高く見て対応をして上抜けたときは、上抜けてから対応するでよいかと考えます。
したがって今週はダブルトップも視野に入れ、反発しても上抜けはしない前提でそのまま下がっても問題ない対応で備えておくべきかと考えます。
先週の高値が2月16日を超えられず3月5日の安値を割り込むこととなれば、一か月かけて作ったダブルトップのネックライン割れという格好になり下げに拍車がかかると考えますが、現状ではBOXの可能性を一番高く見ることが妥当です。
理由としては上値が切下がり下への雰囲気が出ていることやボリンジャーバンドで波打ちの動きが目立ってきたことなどからです。
ファンダメンタルズ的には、日銀政策決定会合の内容が漏れたことで売りが先行したと見受けます。
日銀によるETFの買い支えという今までの上昇の根幹を揺るがす内容なだけに警戒感が高まっていると考えます。
ただ、真意はまだつかみきれていないので完全に下という気持ちにはなれないものの、米国の金利の上昇に歯止めがかからないことと合わせるとしっかりした警戒感を持つ必要がある状況と考えます。
現状分析
5日線
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一週間を通して上向きで位置としては週末金曜日に下に割り込み下で引けて週末の動きから短期的に押し目ないし調整入りと考えられます。
25日線
変わらず上向きを維持しており位置としては上を推移するも週末金曜日に触れてきました。週明け下に割り込むことが想定されます。
75日線
変わらず上向きで位置も上を推移しています。
週末の足型
「変形の宵の明星」と考え下を示唆と見受けます。
トレンドライン
抵抗線として機能してきた3月5日と9日安値を結んだラインは割り込みました。
下に意識するラインとしては、1月14日の高値と2月26日の安値が並んでいる横軸を気にしていきたいと考えます。
切上がりのラインとして12月22日と2月1日の安値を結んだラインも意識して見て行きたいと思います。
上に関しては2月16日と3月18日の高値を結んだラインと両日の高値の横軸が目先意識すべきラインと考えます。
テクニカル指標
一目均衡表
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週末は基準線・転換線がサポートラインとなっておりギリギリ強さを維持していますが、週明けには割り込み強さに陰りを出しそうです。
ボリンジャーバンド
バンドが横向きとなりも-3σも小さく波打ちしておりBOX示唆という展開となっています。今週-1σをサポートラインとするかさらに割り込んで-2σまで押すか非常に興味深い状況です。
スローストキャスト
BOXパターンを示しておりデットクロス後、素直に2本のラインが下に向かっています。このまま下まで下りきるのであればBOXか下抜けという展開が現状では想定されます。
総合判断
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上昇トレンドが明確には崩れていないものの陰りはいくつものの指標から示されており対処が必要な段階に入っています。
ただ、いつまた明確な上昇に戻ってもおかしくないので決めつけはせずに対処という考えになります。
したがってBOXという対処をメインシナリオにしつつ下抜け上抜けにも備えるという形となります。
ファンダメンタルズにて相場の動きは出るものの、判断はテクニカル的に見て行くのが妥当であると考えます。(執筆者:城 晶子)