先週は、25日移動平均線を挟んで上下の攻防とするも週末には中段もみ合いから上放れとして前回高値を目指す動きをしての週末入りとなりました。
トレンド的には下抜けの可能性を後退させBOXの可能性を高め、さらには上放れの可能性も含ませる形を形成しました。
週足で見てみてもまたまた前週の13週線をサポートラインとした動きから上へという展開からも上放れを伺わせる形状になっていることから悩まし状況となっています。
ファンダメンタル的には、世界的に金融系の悪材料が出てきているものの全体相場には影響が見えず、金融危機的な要因になる雰囲気も見せず先週を終え逆にダウとともに強さを出している状況です。
為替に関しても1ドル110円台に乗せており年初に比べて5円の程度の円安基調となっており輸出企業への好材料となることが想定される状況です。
目次
雇用統計が予想を上回り日本株も3万円期待

日本国内においては、本決算の内容と2021年度の事業計画の打ち出しに投資家の目は向かっていくと考えられ日経の主要となる景気敏感株に関しては、円安による恩恵があることは容易に考えられます。
米国の金利上昇、日銀のETF買い入れ枠撤廃などの悪材料への反応も薄かったことを考えると、上げを期待したい心理が先週後半の動きを作ったと考えられます。
しかしいつどこから悪材料が出てくるかわからないという心は常に持って相場と向き合う事は必要であると考えます。
米国の雇用統計は、予想値を大きく上回り非農業部門の就業者数を91.6万人としたことで景気好調を印象付け、ドル買いが進行し米国相場も強く上放れの雰囲気が出ており日本市場も3万円乗せが視野に入ってきます。
現状分析
5日線

一週間を通して上向きを維持しており位置としても上を維持し乖離幅を広げ、短期的には強いという形を形成しています。
25日線
上向きと変えて短期的な波打ちを形成しBOX示唆としています。
位置としては上に乖離して週末入りとし、5日線とのゴールデンクロス形成でBOX中の出来事となるか新たな上昇の始まりとなるかというシグナルが出ています。
判断は前回高値を上回るかの結果待ちです。
75日線
変わらず上向きで上への乖離を維持しています。
週末の足型
窓空けの陽線で強さを出しており上を示唆と見受けますが、三空となり上値が重くなる可能性もあるので注目したいと思います。
トレンドライン
上に関しては2月16日と3月18日を結んだ切下がりのトレンドラインと両日の横軸もそれぞれ意識していきたいと思います。
この3本を上抜けたときは、計算式にて算出したいと思います。
下に関しては、4月1日から2日に空けた窓を意識し、3月25日と31日の安値を結んだ急角度の切上がりのラインを短期上昇の見極めラインとしたいと思います。
テクニカル指標
一目均衡表

雲を上に突破し強さを見出してきました。このまま上昇に戻るか注目となります。
ボリンジャーバンド
バンドが完璧に波うちという状況でBOX示唆と見受けます。今後+3σに到達するようなことがあれば上放れの可能性を拡大させます。
スローストキャスト
形としては強さを意識づける形となっており上放れを示唆しているように見受けますが、どうなるでしょうか。
総合判断

BOXの可能性を多く見せているというのが大筋的な見方となるも、上放れを示唆している動きも見受けられる状況なので再度上昇トレンドに戻すかもという事も視野に入れながら対応していく事となりそうです。
BOXはあいまいに始まり、終わりは明確です。BOXが終わるのかしっかり見極め、残像に心作られずトレンド変換が起きるのか最重要ポイントとして見極めていきたいと思います。(執筆者:城 晶子)