「Chromebook」は、Google のChrome OSを搭載したパソコンです。
安いものだと2万円ほどから購入できることもあり、テレワークやお子さまのオンライン授業のために購入を検討されている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
筆者自身はChromebookを2019年10月に購入し、すでに1年半ほど使用してきました。
この記事では、実際にChromebookを持ち歩いて活用する中で見えてきたメリット、デメリットについて紹介します。
目次
Chromebookとは
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Chromebook(クロームブック)とは、Google の Chrome OS を搭載したコンピューターのことです。
WindowsでもMacでもない、Googleが開発した「Chrome OS」という独自OSがインストールされています。
Webブラウジングをはじめ、文書作成、画像管理・編集といった大半の作業をChromeブラウザー上で行えるほか、Google Play上にあるAndroidスマートフォン向けのアプリをインストールして使うこともできます。
Chromebookのメリット
Chromebookのメリットを見ていきましょう。
1. 端末が安価
キーボードがついて製品重量が1kgを切る、気軽に持ち運べる端末が2万円を切る価格で販売されています。
Windows搭載で同等の軽量の端末を探すと8万円以上かかります。
もっともChromebookの場合、大半の作業をChromeブラウザー上で行う設計になっていることもあり、重いアプリを動かすための高価な部品を必要としません。
シンプルな構成でも快適に作動するので部品のスペックを抑えることができ、それが端末の価格にも反映されています。
軽量でも高価なパソコンを持ち歩こうとすると破損が気になるところですが、Chromebookなら気軽に持ち出して外出先で使うことができます。また、お子さま用の端末としてもおすすめです。
また、軽量で小さな機種だけではなく自宅に据え置いて使うのに適した画面サイズの大きな機種もあるので、ご自身の目的に合った端末を選ひましょう。
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2. ウィルス対策費用がかからない
Chromebookには、OS内に強固なウィルス対策が組み込まれているため、別でウィルス対策ソフトを用意する必要がありません。
これによって一般のパソコンであれば必要となる、年5,000円程度のウィルス対策ソフトの費用も節約できます。
Chromebookのデメリット
一方でデメリットもあります。
1. Microsoft Office 使用が必須の人には向かない
Chromebookでビジネス文書を作成・編集する場合には、
・ Excelの代わりにGoogleスプレッドシート
・ PowerPointの代わりにGoogleスライド
を使います。
両者に互換性はあり簡単な編集はすることができるのですが、マクロなどの高度な機能は期待できません。
また、Chromebook上で作成したドキュメントをMicrosoft Officeの形式に変換すると、どうしてもフォント崩れなどの見栄えの変化が発生してしまいます。
従って、Word、Excel、PowerPointのファイルやり取り必須の方が、メインマシンとして使うのには向かないと言えます。
筆者は、日々持ち歩くChromebookでライティングの業務をしています。普段はGoogleドキュメント上に執筆をしていますが、Wordファイルで提出しなければいけない業務の場合には下書きまではChromebookで、最終的にはChromebookではないパソコンで仕上げをしています。
2. インターネット環境がないと使いにくい
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文書作成や画像編集・保存といった作業を原則としてChromeブラウザー上で行うため、インターネットのない環境だと途端に作業効率が下がってしまいます。
公式には、ドキュメントの作成・保存・編集はオフライン環境でも行えると謳われていますが、たとえば以前に作成した文書の続きを作業する場合、Googleドキュメントで作成した文書はすべてクラウド上に保管されているため、インターネット環境がないとアクセスできません。
旅行や移動の好きな筆者は、山間部を電車で移動中にChromebookを開いて仕事することを試みましたが、Wi-Fi接続が不安定で、前に作ったGoogleドキュメントの文書を開けずに諦めたことがあります。
量販店で試してみる
Microsoft Officeのヘビーユーザーには向かないという欠点はあるものの、気軽に持ち運べて、ウェブブラウジング、メール送受信、動画鑑賞、オンライン学習といった基本的な使い方であれば快適にこなせるのがChromebookの利点です。
近頃は量販店でも展示されているので、気軽に使えるパソコンを探している方は一度触ってみてはいかがでしょうか。(執筆者:星澤 美衣)