先週は5月相場がスタートとなりました。水曜日に後場から一気の底割れとなり、3カ月続いたBOXから下離れ、一気に下げ加速となり、週末は反発しての週末入りとなりました。
基本的にはこの反発は自律反発の範疇と考えるのが妥当であると考え、トレンドが崩れて下落に入るか、階層を下げてのBOXになるかと見るのが本筋になります。
もちろんイレギュラーで木曜までの急激な押しで下げ止まって反転ということも可能性としてあります。
しかしセオリー的には自律反発を終えた後は、再度押すないし、揉み合うことが想定されます。木曜日が下値目途となった目安としては、対等数値理論から導かれたと考えます。
下げ幅がどの程度になるか計算式から算出した結果、2万7,985円、2万6,808円、2万7,331円となり5月13日安値が2万7,385円で近い値となりました。
現状完全に下げ止まるとは思っていなく、下げている最中のいったん反発ポイントというイメージです。
目次
東京オリンピック開催のゆくえ
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ファンダメンタル的には下落要素となる米国の金利上昇と消費者物価指数の上昇に関しては長引かないのではと考えられるも、日本国内のコロナ感染拡大による非常事態宣言地域の拡大からくる東京オリンピック開催可否であると考えられます。
この不安が消えるまでは、ことあるごとに下げる要因になってくると考えられ自律反発の範疇の買いは、入ったとしても、買い上がるには材料不足ではと考えるので、この金曜から始まる反発の上値目途は算出が必要になると考えます。
現状分析
5日線
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向きとしては上向きで始まるも下向きと変えたまま一週間を終えました。
位置として下に乖離したまま一週間を終えました。向き、角度、位置が急落を示していますが改善されるか注目です。
25日線
本格的に下向きと変えたまま週末となり、位置としても、下に乖離したまま一週間を終えました。
そして下向きの75日線と25日線がデットクロスしたことで中長期的なトレンドが崩れたことを示しています。
75日線
上向きから下向きと変えたまま週末となりました。位置としても下に乖離して一週間を終えて乖離の幅が最大級の乖離幅となっています。
週末の足型
陰陽のたすき線となっており反発示唆となっています。
トレンドライン
一気にBOX下限の3月5日の安値の横軸を割り込みました。今後この横軸が、上値抵抗線になる可能性を考えます。
さらに上としては、4月6日と5月10日の高値を結んだ切下がりのラインを気にしていきたいと思います。さらには4月30日の横軸も気にしていきたいと思います。
下に関しては、5月13日の安値の横軸を割り込みに行くのかを気にしつつ割り込んだら、12月のもみ合いの上限と1月4日の安値の横軸が概ね2,700円を気にしたいと思います。
テクニカル指標
一目均衡表
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完全に雲を割り込み陰転となっています。当面この弱い形状からの好転は時間がかかりそうな気配です。
ボリンジャーバンド
バンドが拡大から下向きに変わりつつある状況です。
その上で-3σに到達で下げる形となるも下へのボリンジャーウオークとなっています。
このボリンジャーウオークに関しては、-1σを上抜けて終焉となります。
急落急上昇の際はボリンジャーバンドが、売買の大きく参考になることが多くあります。
スローストキャスト
完全に上げきらずデットクロスとなりしっかり下まで降りて来てのゴールデンクロスの気配です。
この後しっかりゴールデンクロスして上まで上げていくのであれば大きな下落にはならないとなるし、ゴールデンクロスしきれない場合やゴールデンクロスした後も上げきらないでデットクロスとなるようであれば更なる深押しとなると想定ます。
総合判断
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BOX下離れによってトレンドに変化が出ました。この後トレンドが下落としていくのか、BOXの新たな階層となるのかの見極めとなります。
私としては、もう少し深い下げを想定しつつ想定以上に戻ることも考えて対応していきたいと思います。
ダウが今回も調整局面での下げ幅がここ数カ月と同じパターンの値幅で戻したことで、このまま上昇トレンドにすんなり戻るのであれば日本の深い下げは無い可能性は高まります。
この辺りも注目しつつ、東京オリンピックの可否も大きく影響するので注目して意識していきたいと思います。(執筆者:城 晶子)