先週は一週間を通して陽線形成で終値ベースでも木曜日以外は切り上げる一週間となりました。
さらに週末は、予想を覆す勢いで25日線を大きく窓空けで寄り付き、その後も大きな陽線形成でしっかり25日線に対して上に乖離する形を作る動きとなりました。
値幅的には下げる最中の上げであれば2万8,500円から2万8,600円というところで想定していましたが、BOXないしフラック形成であればもう少し上も想定の範囲内としており、現状では想定の範囲内での動きとなっています。
目次
宣言延長の反応は無し
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ファンダメンタル的には、為替の急激な円安が引き金になったこととなりますが、円安に振れた要因は現状では、米国の失業申請数の好転と米国金融政策案浮上に対して米国債券の金利上昇に伴う為替変動が起きているというように感じます。
この財政出動に関しては、また情報が錯綜する可能性があるのでどのようにマーケットに影響するのか見極めとなりそうです。
日本国内では非常事態宣言の延長という方針が確定しましたが反応はなく、今後延長期間は経済をどの程度止めるのかによってマーケットに反応するか注視が必要であると考えます。
チャート的には勢いよく25日線を突破したことは事実であるので上に対しての備えは必要と考えます。
現状分析
5日線
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一週間を通して上向きで位置としても上を推移し大きく上に乖離しての週末入りとなりました。
そして下向きですが5日線が25日線を上抜けたことは多少の意識した見方が必要になると考えます。
25日線
変わらず下向きを維持したままの一週間となりました。
位置としては下に乖離しているとことから始まり週末窓空けにて跨ぐ形で上に飛び出し、陽線形成で乖離をつけての週末入りとなりました。
下向きの25日線を一直線に上げていくという事は稀で、25日線の向きの変化を待つのがセオリーですがどうなるでしょうか。
75日線
緩い上向きを維持したままの一週間となりました。
位置としては、乖離を詰めてすぐそばまで上げて来ていることで75日線が上値抵抗線として機能するか注目です。
週末の足型
窓空けの大き目な陽線で上への勢いを感じますがここに節目があるので下も警戒と考えます。
トレンドライン
昨年3月と10月の安値を結んだラインと4月6日と5月10日の高値を結んだ切下がりのラインを金曜日に上値抵抗線としたような値動きとなっています。
他には3月18日と4月6日の高値を結ぶラインと2月16日と3月18日の高値を結ぶラインが存在していると考え、横軸としては目先5月10日の高値を意識することになると考えます。
この横軸を突破すると上昇に戻る可能性を上げてくると考えます。
下に関しては、5月13日と20日の安値を結んだ切上がりのラインと5月13日の安値横軸を気にしつつ、25日線を維持するか割るかも気にすべきと考えます。
テクニカル指標
一目均衡表
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基準線、転換線を上抜けてきたことで「完全に弱い」を脱しております。
雲がねじれとなっていることで今週早々に反落に転じるのか、薄くなっている雲を上抜けていくのか注目です。
ボリンジャーバンド
バンドが収斂を開始しています。勢いある下げは終焉としてBOXか上昇に戻るかもと思わせる形状です。週明け+1σを突破していけるか強く注目です。
スローストキャスト
2本のラインが2度にわたりデットクロス回避のような動きをしたように見受けます。
今週早々デットクロスとなるか、横にスライドするような動きになるか注目です。横にスライドとなるようであればかなりの上げが予測されます。
総合判断
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今週の反発で急下落は終焉となり下落入りという可能性も消えかけています。
まだ25日線が下向きであるので早期に25日線を割り込めばグランビルの「売りの2」の可能性は残ります。
現状は、BOXで上値目途探しをしているか、上抜けて上昇に戻る前触れかというのをメインとして考えます。
今週から6月相場に入っていきます。世の中の動きが目まぐるしい状況ですが見るべきポイントを絞って相場と向き合いたいと思います。(執筆者:城 晶子)