キャッシュレス決済の方法も実に多様化しています。
ご存じの方もいらっしゃるかもしれませんが、EPOS Payという決済方法があります。エポスカード会員専用のニッチな決済手段です。
今回は、エポスカードユーザーを対象に、EPOS Payの概要と利便性を検討します。
目次
EPOS Payとは

EPOS Payは、QRコード決済でエポスカードアプリで利用します。
QRコード決済は、PayPay、d払い、au PAYなどメジャーなものだけではありません。無数の種類があって、EPOS Payもそのひとつです。
クレジットカード大手のJCBが提供する「Smart Code」という仕組みがあり、EPOS Payもこれを利用しています。
使えるのはエポスカードユーザーのみ
EPOS Payは、エポスカード会員が、エポスカード(またはエポスポイント)を使って支払う方法です。
エポスカードを持っていない人にとっては無関係です。
EPOS Payを使うと、ポイント利用の場合を除いては自動でエポスカードの決済になります。
加盟店は多くない

EPOS Payの加盟店は決して多くはありません。
マルイ本店のある中野付近に先行して導入された飲食店を除くと、主な加盟店は次の通りです。
・ マルイ/モディ
・ モンテローザ(白木屋、魚民、山内農場等)
・ ローソン
・ ポプラ
・ オートバックス
ただし、これ以外ぶにSmart Code加盟店があるため、実際に使えるお店はまだあります。
そのごく一部を紹介しましょう。
・ カワチ薬品
・ 東急ストア
・ ヤマダデンキ
・ コナカ
・ ケンタッキー・フライド・チキン
・ コメダ珈琲
・ イエローハット
今後も増えていくことが予想されます。
EPOS Payは役に立つのか
EPOS Payは、エポスカード会員にとってどれだけ役に立つのでしょうか。
そのメリットは次の2つです。
・ エポスカードを持ち歩かなくても決済できる
ただし、多彩な決済方法がすでに存在する現在においては、どちらも格別のメリットとは言えません。
しっかりと見ていくと、デメリットにも感じられます。
EPOS Payの決済で得られる独自ポイントはなし
EPOS Payを使うと「200円利用ごとに1ポイント」貯まります。還元率0.5%です。
これはエポスカードを利用したことによるポイントに過ぎません。Wポイントではありません。
EPOS Payを使っての、独自のポイントはないというわけです。
エポスポイントの利用方法は他にもある

エポスポイントを実店舗で使えるのが、EPOS Payのメリットです。
その他にも1ポイント = 1円で次のものへの等価交換が可能です(一部抜粋)。
・ クオカード
・ amazonギフト券
・ Ponta
・ dポイント
エポスポイントをPontaやdポイントに移行すれば、d払いやau PAYを利用して支払えます。
決済時には、EPOS Payにはない0.5%のポイント付与がありますし、一部通販サイトでの決済もできます。
このように見ると「実店舗でポイントを利用できる」というEPOS Payのメリットが決して大きなものとは言えないことが分かります。
・ エポスポイント ⇒ Pontaに移行 ⇒ au PAYにチャージ ⇒ 0.5%付く
エポスカードはQRコード決済と組み合わせやすい
エポスカードは、多くのQRコード決済と組み合わせできる、使いやすいカードです。
そのキャッシュレスとの相性のよさは、あえてEPOS Payを使うまでもない理由になってしまいます。
エポスカードを持ち歩かなくても決済が可能なのはメリットですが、この利点はどの決済方法を組み合わせても同じです。
エポスカードはVISAブランドながら、VISAとの相性のよくないau Payにもチャージできて、チャージ時のポイントも貯まります。
d払いやau Payとエポスカードを組み合わせて支払うと、QRコード決済側で0.5%付いて合計還元率1.0%となるので、EPOS Payよりも得です。
エポスカードは電子マネーとの組み合わせにも優れています。
モバイル楽天Edyを使うと、チャージと決済で合計1.0%の還元率です。こちらもEPOS Payを上回ります。
EPOS Payは独自の価値に乏しい
エポスカードを持ってキャッシュレスをフル活用している人にとって、EPOS Payは現状では使う意味はほぼないことでしょう。
こういった決済方法があることだけ知っていれば十分だと思われます。(執筆者:沼島 まさし)