先週は週明けから一気に窓空けて下で寄り付き25日線と5日線を跨ぐ形で割り込み大き目な陰線形成で下への気配を出すも下げ渋り、「陰陰のたすき線」形成の弱含みとして直近最安値の7月30日を意識する所で「切り込み線」形成の反発期待とさせましたが、金曜日に直近安値更新し今年の最安値を更新して底割れとしました。
こうなると基本的には下と考えるのが妥当と考えます。しかし2月16日以降安値更新後が1営業日2営業日で反転しつづけているパターンがあるので今回も同様となるか見極めが必要となります。
ここで即反転があるとするならば22日が「満月」であるというアノマリーからの反発という考えもできるとは思います。
週足を見ると13週線に頭をたたかれた形となり52週線も割り込む形で一目均衡表の雲に突入したことで明確にトレンド崩れが堅調になっています。
ただ、遅行線と日々線の一週間ずれの天底一致から反転示唆という見方も出来ます。スローストキャストでは、下まで来て即デットクロスとなると下げ加速となりますがどうなるでしょうか。
チャート的には、昨年下値のメドは12月のもみ合いとなった2万6,300円から2万6,900円どころと考えていましたが、金曜日の安値が2万6,954円という事で意識する所まで来ています。
そこでこの後下げたときの次のメドを計算式から算出すると2万6,699円、2万6,265円となり12月もみ合いの近辺にありその他2万5,692円となりました。
よって目先は2万6,700円前後をイメージして2万6,300円も意識していきたいと思います。
目次
緊急事態宣言の拡大
ファンダメンタル的には、先週の押しの背景が国内のコロナ感染拡大だとすると新たな措置が発動するかどうかがポイントとなります。
各都府県知事からのロックダウン的な措置要望に対して政府がどのように対応するかも今週の相場を占う事となりますし、ロックダウンに近い移動宣言などが発令されれば経済のダメージは目に見えることで更なる底値模索の要因になると考えます。
金曜の底割れはトヨタの減産発表の影響と言われています。
トヨタの大きな屋台骨に対しては一時的な影響とは考えるも減産が長びくとなると影響が大きくなることも考えられます。
米国の調整はテーパリング開始が年内に始まるという観測による利益確定売りも下げの要因になっていると考えましたが、週末の段階ではテーパリングの懸念後退でダウは反発となり調整完了の可能性を示しています。
現状分析
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5日線
1週間を通して下向きで5日線の位置が年初来安値近辺となっており弱さが浮き彫りになっています。
位置としても1週間を通して下に乖離して乖離を広げず狭めずという動き位置取りとなっています。
25日線
変わらず下向きで角度を強くしたように見受けられ下への加速が伺えます。
位置も下への乖離を継続しているものの乖離率は最大値で2.7%と下げ幅拡大には余力を残す形となっていると見受けます。
75日線
変わらず下向きで位置も下への乖離を維持しており安値を結ぶラインと75日線が平行に動いているように見受けられ下げ方の規則性も見え隠れしています。
週末の足型は上下に髭ありの大き目の陰線で安値更新していることで下への勢いは感じる足型となっています。
トレンドライン
6月15日、7月13日の高値を結んだラインの延長線上に8月12日の高値が来ておりこの切下がりのラインが現状の上値抵抗線になっていると考えます。
その手前には25日線が抵抗線となると想定され目先は、7月30日の安値の横軸が反発したときの上値抵抗線になると考えます。
下に関しては2万6,300円から2万6,900円の価格帯を意識がメインになり、割り込んだときは計算式で算出した2万5,700円前後も意識していきます。
テクニカル指標
一目均衡表を見ると完全に弱いことを示していますが、遅行線と日々線が天底一致となっていることで反転示唆も示しています。
ただ、この反転示唆に関しては下げている最中の戻しとなるのかなと考えられ遅行線が日々線に絡めるところまで上げられるかを注目していきたいと思います。
ボリンジャーバンド
明確に下向きとなる中に-2σ到達でBOX下限到達か、下へのバンドウオークとなるかの見極めポイントにいると考えます。
スローストキャスト
今後ゴールデンクロス後の動きがしっかり上まで上げきれるのか、下でもみ合うのか、上げきれないでデットクロスするのかで方向性が出てくると想定されます。
総合判断
底割れした事実を踏まえ、底割れ1日、2日で反転となるのか本格的にトレンドを下落トレンドとするのか見極めの週になると考えます。
現状のテクニカル的な方向感としてはトレンド崩れと見るのが妥当と考えます。
今週本格的な反発になれないと9月までずるずる下げるという可能性も浮上してきます。
トレンドの転換時は利益も損も出やすいときなのでしっかりと想定を立てて臨みたいと思います。(執筆者:城 晶子)