先週は反転の兆しが花開く形で一気に上値追いの様相となり景色が変わった1週間となりました。
結果的に米国の動きを完全無視の上値追いとなっています。
BOXやY波動の可能性は残していましたが、水曜日に窓空けの「寄り坊主の陽線」で6か月続いた上げ下げの大き目な山の上値更新をして、明確な切り上げが達成されトレンド変換が確固たるものとなったと考えます。
テクニカル的にも短期的には上昇を示しておりこの水曜日の寄り付きないし引けでは気持ちを完全切り替えが必要だったと考えます。
日柄的には2月16日までの最後の上げと5月13日からの急反発が12営業日で今回の8月20日からの急反発が11営業日となっていることでそろそろ一旦上げの加速は止まるかなと考える位置に来ていると考えます。
目次
選挙モードに入る
今回の急反発に関しては明確に選挙モードが原因と想定しています。
菅総理の発言に火曜日から反応しており金曜日にはさらに総裁選への不出馬報道で上げが加速となっており2017年の衆院選の時を彷彿させます。
しかし当時と世の中を取り巻く環境が違いすぎるので、当時と同じく一直線に押し目待ちに押し目無しという上げは期待するのは間違いとは思うものの、同じような上げ幅や上げ率はあり得ると考慮して向き合う事は必要であると考えます。
そして国内のコロナの感染拡大は一部地域ではまだまだ落ち着くレベルでないこと、米国ではワクチン接種が進んでいるのに感染者数は最大数に近づいています。
まだまだ楽観できる状況ではなく、米国の金融緩和策縮小の悪材料や地政学的リスクなど様々な要因がひしめいていることで注意深く見極めることは必要になります。
そして金曜日に発表された雇用統計は予想に反して就業者数の増加が伸び悩み悪い内容となりました。
この内容によりテーパリング後退予測となったことでナスダックは最高値更新、ダウは反落となりましたが、日経先物・CMEは菅総理退陣の影響がまだ続いたのか海外勢も好感しているのか上昇となっています。
そして週足を見ると一気に26週線を上抜け13週線26週線共に上向きに変えたように見受けられ、一目均衡表でも雲から上に飛び出し下の雰囲気を払しょくしました。
ボリンジャーバンドでは+1σと6月15日の高値が概ね重なるのでこの辺りまで上げたのちに一服なんてシナリオもありかなと考えます。
現状分析
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5日線
1週間を通して上向きを維持しており角度も急角度となっており短期的な強い上昇を形成しています。
位置も終値ベースで割ることなく上を維持して週末入りとなり5日線との乖離としてはかなりの乖離幅となっており、そろそろ詰めるタイミングが来るかなと見受けます。
25日線
上向きのまま1週間を終えました。
位置としては、終値ベースで1週間を通して上で位置し週中からは触れることなく上へ乖離しての1週間となりました。
週末の最大乖離で4.89%となり上値余地は多少あるも、買われすぎゾーンに来ていると考えられます。
75日線
上向きと変え3か月ぶりの変化となりました。
向きを変えたタイミングで、200日線と被る形で交わったまま週末を迎えました。位置としては上に飛び出しトレンドの変化を示しました。
移動平均線の並びから上昇へ移行を始めた動きとなっており今後25日線が75日線の上に出て完全系になるか注目です。
週末の足型としては大陽線でピークアウトが近いかもと思わせる足型と考えます。
トレンドライン
ここ3か月にわたって強い上値となったラインと3月18日と6月15日の切下がりのラインを上抜け、2月16日と3月18日の高値を結んだラインが上値抵抗線となり1番角度の緩いフラックの上値抵抗線を突破するか注目です。
横軸としては、6月15日の高値の横軸が機能するか気にし、5月10日、4月6日の段階的な横軸を気にしていきたいと思います。
押したときは、8月20日と27日、31日の安値を結んだ切上がりのラインを気にしていきたいと思います。
さらには25日線や7月13日8月12日の高値横軸も抵抗線になると想定して意識したいと思います。
テクニカル指標
一目均衡表では一気に三役好転とトレンド変換を示します。
ボリンジャーバンドではバンドの向きが横向きから拡大と変え+3σ到達で上へのボリンジャーウオークを開始となりました。
今後+1σ+2σに触ったときは押し目で-1σを終値で割り込むと急上昇終焉という判断材料になります。
スローストキャストでは、買われすぎゾーンで横にスライドとしたことで上値追いを示唆となっています。
総合判断
現実の積み重ねによる変化をした一週間でした。
今週3段階目の切り上げが実行されそうですので下目線は完全削除としつつ、BOXだとしてもゾーンは大きく上でのもみ合いを想定し下げても押し目レベルの明確な上昇トレンドという動きの想定も必要な状況です。
ただ、下げ要素もあるのも現実です。
米国と日経の反比例な動きがいつまで続くのか見極めつつ相場の波に上手に乗ることを意識して相場と向き合いたいと思います。(執筆者:城 晶子)