楽天ポイント、dポイント、Pontaポイント、nanacoポイントなど、共通ポイントサービスは、種類もその利用内容も増え、激化しています。
なにかと収支の支えになってくれる共通ポイントですが便利な分、実は落とし穴もあります。
株式会社プレミア・クロスバリューが実施した「クレジットカードポイントとマイルの利用状況」調査でポイントについて発表がありました。
失効額の平均は2,747.4円で、日本では年間失効しているポイント累計は概算1,389億円相当あるということです。
参照:PR Times
ポイントを使いきれなかったと思い当たる節のある方も多いのではないでしょうか。
何かとお得な面の多い共通ポイントサービスですが、最近ではdポイントのリニューアルや楽天ポイントの改悪などもあり、共通ポイントサービスの情報があふれています。
一見現金のように利用できますが、その性質は全く異なり、その特性を理解しておくと損をすることもなくなります。
ここでは、もらったポイントの正しい認識と利用法を紹介します。
目次
共通ポイントの企業側の目的
ポイント付与は、企業側からすると債務になりリスクが大きいです。
しかし、そのリスクを負ってでもポイント付与を行う目的はどんなところにあるのでしょうか。
それは付与したポイントを使うために、自社サービスや提携店などをまた利用してもらい購買や使用料につなげるためです。
利用者にポイント付与 → ポイントを利用してもらうためお買い物をしてもらうというループを作るためにポイントを進呈するのです。
企業側は提携サービスを利用してもらえ、ユーザーはそれをお得に利用できるという、まさに経済圏内にユーザーを取り込む企業の作戦です。
共通ポイントの注意点
まるで現金のように使えることが多いのでユーザーにとってはうれしいサービスである一方で、注意する点も多いのが共通ポイントです。
注意 (1) 有効期限がある
現金に有効期限はありませんが、ポイントには利用可能な有効期限が設定されていることが多いです。
しかもポイントの入手方法によって、ポイントの起用可能な期間、付与時期などバラバラで管理が難しいです。
注意 (2) ポイント目的に不必要な買い物やお得ではないサービス利用をしてしまう
楽天スーパーセールやお買い物マラソンの時に買い回り店舗数を上げるために、不必要な買い物をしてしまうことはないでしょうか。
ポイントが増えていくのは気持ちがいいですが、元々は支出に対して付与されるものです。
「付与ポイント額が多かった=たくさん支出があった」ということです。
ポイントをもらうことが目的にならないように、清算時は注意しましょう。
注意 (3) 利用できるサービスやお店など利用状況に変更がある
街のお店で、利用できるキャッシュレス決済が変わっていたなどという経験はないでしょうか。
ポイントは、各共通ポイントサービスが提携しているサービスや提携店で利用できますが、お店やサービスの都合で利用可能な内容が変わります。
そのため、ポイントの利用できる状況や条件は常に変化します。
注意 (4) 数十円程度のポイントは使うのが恥ずかしい
所持しているポイントが少額だった場合、使いにくいと感じたことはないでしょうか。
店員さんに「10円分、ポイント使います」と伝えるのは、お店側の手間もあるしちょっと恥ずかしいです。
もう少しポイント額が貯まってから使おうなどの考えている間に利用期限を過ぎているなどということが起こってしまいます。
注意 (5) 所持しているポイントとポイント額を把握する
ポイントサービスはそれぞれ特性があるので、利用シーンに合わせてポイントサービスを使い分けている場合もあります。
分散させておくと、ポイントをもらい損ねる機会が減るのですが、どのポイントに何ポイントあるのか、わからなくなることにもつながります。
ポイントも資産になるので、所持しているポイントについては、小まめにチェックし、キャンペーンなどと組み合わせて上手に消化していきましょう。
ポイントはとにかく使い切る
だいたい1ポイント1円で利用できるので現金のように使えるポイントですが、変動要素も多く不確定な資産です。
ポイント発行会社の倒産によりポイントの価値がなくなってしまうことも十分にあり得ます。
現金貯金だったら金利、株券だったら配当金や株主優待など、元の金額以上の利息を生むことがありますが、ポイントは利用するだけの一方通行のことが多いので、ポイントはとにかく使い切ることが大切です。
最近は、ポイントサービスごとにサービスの連携を増やしたり、付与倍率を変更しなりなど、ポイントサービスの情報で溢れています。
所持しているポイントの把握と早めの利用を心掛けましょう。(執筆者:太田 玲世)