先週は、月曜日が祝日で休場後、火曜日には2万7000円チャレンジとなり、6月28日7月11日と3度目の挑戦でしたが、失敗。
しかし、翌日には大きく窓を開けて節目の2万7000円を超え、更に大陽線で2万7600円を超え強さを見せました。
これは19日にNYダウやナスダックが大陽線でネックラインを超え、その流れからのものでしたが、日本独自でも黒田総裁の会見では現状維持という事で、上昇に弾みをつけました。
今週はFOMCがある為、注意が必要です。
7月第2週の海外投資家動向は現物1443億円の売り越しで、先物は437億円の売り越し、合計1880億円の売り越しとなりました。
目次
チャート分析
チャートを細かく見ていきましょう。
日足の移動平均線
5日線は上向きで、株価も一週間を通して5日線の上を推移しました。
25日線は、下向きで推移していましたが、19日からは反転、上向きへと向きを変え強さを見せています。
75日線は、下向きから横向きに向きを変え、若干上向きへとなったところで週末入りです。
並び順は5日75日25日の並び順で、上昇トレンドのはじまりとなっています。
機関投資家や海外の投資家が意識している200日線は、2万7600円処を下向きで推移していますが、先週7月20日に200日線に触れ、更に21日22日と200日線の上を推移しています。
これは6月8日9日の高値2万8000円を超えたとき以来の200日線チャレンジです。
トレンドライン
大きなBOXラインのちょうど中間地点に当たる2万7000円処の節目のラインでしたが、7月20日に窓を開けて超え、意識されていた6月2日6日の窓を埋め、更にその上の8月10日13日の窓をきれいに埋めました。
ここからは重要なBOX上限の窓として意識される6月9日10日の窓があり、2万8189円で窓埋め完成となります。
下値抵抗として機能していた6月30日安値からの下値切り上げのラインは、節目の2万7000円処の水平ラインと三角持ち合いを形成しており、これを先週は上放れしました。
大きなBOX上限は2万8400円処、下限が2万7500円処で、中間が2万7000円処を形成中です。
一目均衡表
前回、基準線と転換線の位置がクロスすることと、遅行線の上抜けの可能性で好転の兆しですとしましたが、先週、この通りに三役好転となりました。
基準線、転換線、遅行線すべてが上向きとなり、株価は雲を上抜け、とても強い形となっています。
ここからは、遅行線の位置から2営業日後に天底一致の可能性があり注意が必要です。
そして7月25日から27日にかけて雲のねじれが発生する為、雲に関しても今週は注意が必要です。
ボリンジャーバンド
収縮していたバンドに対して7月20日に一気に+3σまで到達し、+2σのボリンジャーウォークが始まりました。
2021年8月31日以来の上昇でのボリンジャーウォーク突入で、この時の期間が陽線としては12本でストップしていますので、今回はどうなるでしょうか。
ボリンジャーウォークがいつまで続くのか見ていきたいと思います。
スローストキャスト
買われすぎゾーンに達してからの展開が強かった先週。
買われすぎゾーンから更に上向きで推移し、上限に達したところで週末入りとなっています。
ここからは、いつ買われすぎゾーンから下向きに脱するのかを確認していきたいところです。
MACD
0ラインをこえて、上昇トレンドとしています。
ヒストグラムも好転のまま強さを見せています。0ラインを超えてトレンドを上昇としたことで、5月30日から6月9日までの上昇以来の上昇トレンドとなります。
いつ陰転するのか、MACDとシグナルのクロスを気にしていきましょう。
月の満ち欠けですが、次回の新月は7月29日、満月は8月12日です。
総合判断
世界経済の後退懸念など、本当にたくさんの不安と懸念材料がある中、日経平均株価は形成中のBOX相場の中間地点2万7000円処を勢いよく超えてきました。
このままの強さでキープしていくと、上向きの75日線に対して25日線がゴールデンクロスする場面です。
しかし、2021年9月14日など、ゴールデンクロスしたところが頂上だったりする場合もある為、ゴールデンクロスのみで買いとするのは注意が必要です。
さて、今週は27日にFOMCが重要なイベントとしてあり、一目均衡表の雲のねじれ、そして新月と相場転換のイベントも多くあります。
相場転換とは、もちろん反転をイメージしがちですが、この相場では、反転ということだけではなく、同じ方向に加速するという意味合いも含まれる為、一方に心を作られないように注意していきましょう。
そして今週は、米国も日本も決算発表が本格化し、例えば今週ですと、26日マイクロソフトやグーグル、27日メタ、28日がアップルやアマゾンと続きます。
それぞれの決算も気にしてみていきたいところです。
日経平均株価がBOX上限まで到達するのか、今週も楽しみですね。
しかし、夏枯れ相場となっています。「好事魔多し」です。油断せずにしっかりとチャート分析していきましょう。(執筆者:城 晶子)