大掃除は年末に行うと気温が低く、油汚れが固まり落としにくいので、夏の方が適しています。
今回は、洗剤を買いに行くことなく思い立ったその時に「家にある残りもの」でできる節約掃除の知恵を紹介します。
目次
冷蔵庫編
冷蔵庫の中は、油汚れやカビ汚れなどさまざまな汚れが集まっています。
食べ物を入れる場所だからこそ冷蔵庫は清潔に保っておきたいのですが、冷蔵庫に強力な洗剤を使うことには抵抗があります。
家にある食べ物の残りを使った掃除の知恵を紹介します。
カビ防止はわさびの残りでできる
「冷蔵庫は冷たいからカビとは無縁」と思っている人は多いのではないでしょうか。
冷蔵庫の中にもカビは生えます。冷蔵庫の壁や底が黒く汚れていたら、それはカビ汚れかもしれません。
冷蔵庫のカビ汚れには、わさびの残りが使えます。
チューブ入りのわさびは、最後まで絞り切っても少しだけ残ります。チューブの中に少量の水を入れて洗い流せば「わさび水」になり、カビ防止に使えます。
わさびには、アリルイソチオシアネートという成分(いわゆる「辛み」)が含まれています。
わさび水をしみこませた布で冷蔵庫内をふき取るだけでカビ防止の大掃除ができます。
わさび水は冷蔵庫だけでなく、カビが発生しやすいお風呂掃除にも使えます。
お刺身のパックについている小さなわさびは粉っぽいざらつきがあり、多少の汚れならばこすり落とすことができます。
脱臭剤は食パンの残りで作る
冷蔵庫の掃除を終えたら脱臭剤を入れておくといいでしょう。
最近は、さまざまな脱臭剤が売られていますが、脱臭剤は食パンの残りで簡単につくれます。
食パンを焦げるまでしっかり焼いて炭にするだけです。
炭化した食パンが、嫌なにおいを吸着してくれます。
食パンを炭にするときには食パンを細長い棒状に切って、アルミホイルに包んで焼きます(目を離さないようにしましょう)。
焼きあがった炭に穴をいくつかあけておくと表面積が大きくなり、よりにおいを吸い込んでくれるでしょう。
フローリング編
夏はフローリングが汗でべたつきます。
手軽に使える掃除道具や使い捨てのシートもありますが毎日のこととなると出費がかさみます。
出費ゼロでフローリングがサラサラに仕上がる掃除の知恵を紹介します。
汗のべたつきはほうれん草とお茶で落とす
ほうれん草をゆでたら、ゆで汁は捨てないでください。
ほうれん草を茹でたゆで汁には、ほうれん草から出たシュウ酸がたっぷり溶けだしているからです。
シュウ酸は「アク」とも呼ばれ、汚れを落とす力があるといわれています。
雑巾にしみ込ませて、フローリングを拭いてください。
ほうれん草のゆで汁は完全に冷める前に使ったほうが汚れを溶かしながら掃除ができます。
ほうれん草のゆで汁で汚れを落としたら、お茶の出がらしと茶殻を使ってサラサラに仕上げます。
お茶の出がらしと茶殻は、お茶のいい香りで消臭をしながら小さなほこりを集められます。
使茶殻は布に包むか使い古した靴下に入れて使います。出がらしは布にしみこませて水拭きします。
畳の場合は、半乾きにした茶殻を直接畳の上にまいてからほうきでかき集めます。
お風呂編
夏のお風呂は、あっという間にカビが生えてしまいます。
強い洗剤を使う方法もありますが、強い洗剤は値段が張るだけでなくにおいも気になります。
夏休み明けに家に残りがちなものを使ってお風呂掃除をする知恵を紹介します。
目地のカビ防止はケーキ用ろうそくの残りでできる
誕生日やクリスマスにホールのケーキを買うと細めのろうそくがついてくることがあります。
非常用のろうそくには細すぎるけれど、捨てるにはもったいないサイズです。
ケーキ用のろうそくは、お風呂掃除のときに使うことができます。
最近は、タイル張りのお風呂は減っていますが、もしもタイル張りのお風呂で目地があれば、目地にろうそくをこすりつけておきます。
ロウが水をはじいてカビを防げます。
ただし、すでにカビがはえてしまっているときにはカビをロウで覆ってしまうので、カビがはえる前に使える知恵です。
汚れ落としはお酒の残りが使える
夏休みに家族が帰省したり来客があったりした家にはお酒が残ってはいないでしょうか。
日本酒や焼酎が中途半端に残っていたら掃除に使いましょう。
日本酒や焼酎のアルコール度数は消毒に使えるほど高くはありませんが、市販のカビ取り剤のにおいが苦手な人はカビ取り剤の代わりに使うといいでしょう。
しばしば残った日本酒の使い道として「入浴剤代わりに使う」という方法が紹介されています。
しかし、お湯にお酒を入れると浴室にお酒のにおいが立ち込めるため、お酒が苦手な人には向いていないかもしれません。
カビ取り剤代わりに使う方法は、換気をしながら行えるため、においが苦手な人に適しています。
これからの時期は、台風が来たり気温が高かったりして外出がままならないことが増えます。家に残っているものを使って夏の大掃除をしてみてください。
年末に大掃除するよりも、節約できるのでおススメです。(執筆者:式部 順子)